最近完動品と称する怪しい不具合ラジオが出回っています、ご注意ください。
なお 大量のBCLラジオを完動品と称して販売している方にも注意したほうが良いでしょう。
専門家があたかも整備したように書いてあっても 整備不良品が多いです。
アナログ方式のBCLラジオです、一部の例外を除き自分で修復、調整済みの完動品です。
これらは最新鋭のデジタル機に比べ、操作の難しさは有りますが、使って楽しいです。
中学生の頃1−V−1を作って短波放送を聞いたが、「すずめ百まで」の諺どおり、短波放送が入る受信機を見るとつい欲しくなる。
就職の為 九州から上京したが、東京では雑音が多く、またアンテナも張れないので、聞くより受信機を集める方が多くなった。
サラリーマンになって最初に買ったのは日立の時計付き2バンドラジオWH−734だ、昭和36年だった。
その後ソニーのICF―1100Dが出た時、目盛りが当時としては細かく刻んであったので購入した。
これは実家で父親が現在でも使っている。
その後松下のRF―2200、ソニーの2001D 、日本無線の515を新品で購入した。
アメリカからSP600JXやBC348を輸入したりしたが、ここ数年はいわゆるBCLラジオと称するものを、夢中になって集めた。
これらは当然中古品だ、故障している部分も多く修理が楽しめる。
中々てこずる事も多く、これがまた楽しい。
サラリーマンも卒業したのでラジオに埋まった生活をしています。
左の写真は収集品の一部。
前列左から松下クーガ118、クーガ2200。
中列左東芝2000、中列下ソニー6800、上6700。
後列左ソニー
スカイセンサー5600、スカイセンサー5900、松下クーガ115。
なおBCLラジオに厳密な定義があるわけでは有りません、区分は適当にしました、またBCLラジオとは言えぬような機種も紛れ込んでしまいました、悪しからず。
また発売時期、価格などのデータは「ラジオの製作、AWC会報、民生用受信機この半世紀」および大阪の千葉さん、東京の三品さんよりいただいた資料などを参考にさせていただきました。
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
クーガシリーズの代表といえると思う、完成されたBCLラジオ。
これは小生の一番好きな機種だ、使ってみて無性に楽しい。
ただイメージがひどく、お世辞にも高性能とは言いがたい。
しかしアナログ時代のBCLラジオの最高傑作の一つと思っている。
これだけのラジオは今では作れないと思われる、素晴しい。
クリスタルマーカーが付いており、周波数直線型のバリコンと合わせ、これで10(5)KHzまでメインダイアルのみで直読できる。
クリスタルマーカーは125KHzと500KHzの2種で、
500KHzのSWはダイアルロック機構と連動している。
ダイアルは微動、速動が切り替えられる。
昭和20年代に自作受信機で短波を聞いた小生としては、これがたまらなく嬉しい。
夢を現実に購入できる価格で実現してくれたラジオといえる、感謝。
定価 34800円 (1976年発売)
RF-2200のブロックダイヤグラム
受信周波数は
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW1 | 4〜8MHz |
SW2 | 8〜12MHz |
SW3 | 12〜16MHz |
SW4 | 16〜20MHz |
SW5 | 20〜24MHz |
SW6 | 24〜28MHz |
短波は第1IFが1,985KHz、第2IFが455KHzのダブルスーパー。
SW1とSW2の第1局発は共通で、6MHz〜10MHzを発振。
上側ヘテロダインでSW1を、下側ヘテロダインでSW2を受信する。
SW3とSW4、SW5とSW6も同じ仕組みになっている。
第1IFを1985KHzと中途半端に決めている、2MHzにすると便利そうだが、
マーカーの悪戯があること、本物とイメージの区別がつきにくくなる事が原因と思われます。
2MHzに合わせる事は 止めた方が無難です。
最近SW1と2で同じ放送局が受信できるという問い合わせが多いです。
原理的には本物とイメージで よく調整されていると本物が相当強い。
ただ外部アンテナなどで信号が強力だと 双方とも強く入り 区別がつきにくい。
参考のため 具体例を下記に示す(2021年5月15日)。
SW1で6055KHzを受信 | そのままの状態でSW2に切替 |
ロッドアンテナで受信 | SW1であの程度の信号であれば SW2に切り替えても殆ど感度無し |
この程度(Sメーターの振れ) だとイメージは殆ど受信できない ただ2200はイメージ(幽霊放送局)に気がつき易い構造なので、
承知の上 使用しましょう。
もう少し強力な局だと当然 イメージが受信できます。
(逆に 調整が狂ってくるとイメージが出やすいので 真面目に調整されているかの目安になります)
SW3 4 SW5 6も同じ仕掛けです。
RF回路は各バンド毎に準備されている。
単同調でQは比較的高いが、同調回路が一つなので、イメージが比較的出やすい。
(RF増幅されているが、2連バリコン使用で段間は非同調)
同調回路で例え30dB程度減衰しても、その後の増幅で簡単にイメージが受信できてします。
別売のアンテナカップラーを使うと良い結果が得られる可能性が高い。
尤も第1IFが1.985MHzであり、受信帯域がMHz刻みなので、イメージに気づき易い為かもしれない。
恐らくスカイセンサー5900も殆ど同じと思われる。
RF調整での感度変化は、2200の方が多いので、RF回路のQを5900と比較すれば2200の方が格段に高いと思われる。
第2局発は2.440MHz。
マーカーは基本4MHzを分周し、500KHzと125KHzの2種が切り替えられる。
マーカーが500Kと125KHzに切り替えられる事は、読み取り間違いが少ないと言う事で、親切設計だ。
さらに125KHzマーカーを使えば、より正確にダイアルを校正出来る。
(125KHzでダイアルロックするには500KHzSWと同時に操作する)
直線性はバリコンの羽根の物理的形状によりますので、受信周波数により近いマーカーで合わせてください。
なお各バンドの周波数で高い方は読み取り誤差が大きい、例えば11MHz帯は5KHz程度読み取り誤差が出る事がある。
これは周波数直線バリコンの最も抜けた位置に相当し、物理的に仕方がないと思われる。
それとSW5 SW6の周波数の高い部分(24 28MHz付近)はさらに読み取り精度が落ちる事がある。
これは同じ2200でも誤差が殆ど無いものから、10KHzくらい違うものまである、個体差が激しい、この部分は期待しない方が無難。
また周波数の高い部分で感度を調整すると多少引き込み現象がある。
125KHzマーカーをオンにして、ダイアルを廻した時にSメーターが、各バンドとも ほとんどの場所で振り切れます。
Sメーターの振れが小さい時は どこかに異常があると思われます。
FM受信時にノイズが発生することがある、雷でも無いのに、ガリガリ音がして、Sメーターが同期して振れる現象です。
強力なローカル局でも雑音が発生するので、慣れるとすぐわかります。
中古品で10台中1〜2台発生することがあり、頻度が比較的高い。
最初は小さいが だんだん大きな雑音に変化してゆきます、比較的急速に悪化します。
修理を始めた時は 異常を感じなかったのに、終わる頃に怪しくなるなど急激に発症します。
さらに発生確率は少ないが短波の受信中にもガリガリ音がすることがある。
故障箇所は異なるがほぼ同じ原因ではと推定されます。
どちらも故障が進むと、感度が極端に悪くなり 受信できなくなってしまう。
通電すると、故障が進行するようで、修理完了後の慣らし運転時に気がつくことすらある。
こうなると修理は最初からのやり直しになり、泣かされる。
さらに 素人がコイルとトリマを弄り壊したものの修理には泣かされる、一見正常に動作していて、試運転中動作不安定になり、再度 部品の交換まで発展する。
コイルやトリマは無闇に触らないように。
例外的だがMW SWともに受信できない現象に遭遇したことがある、どこが壊れている推測が楽しめる。
2200は相当酷く壊れたものでも 費用を無視すれば修理可能です。
ただVCにCRCをかけたものやAF段のIC不良 ダイアル機構のギヤ割れは
他の2200から移植することになり、代わりを探すのに苦労します。
手持ちの予備機も無くなったので 修理は非常に悩ましいところです。
特に出力段のIC不良は急激に悪くなります、突然悪くなるので 凄くいやらしいです。
ギヤ割れ:ダイアルを回すと特定の位置で引っかかる感じでギクシャクする。
AF出力IC不良: VRを絞っても雑音が出る またはVRをあげても全く音が出なくなる
これらは非常に珍しい現象(故障)ですが、先日ダイアルのギヤ割れを修理したものが、
2週間くらいで 今度は出力IC不良になった、これはまさに悲劇的です。
注意
バリコンの羽根の形はこのラジオの命です、無闇にさわると変形して読み取り誤差が増えます、
また羽根にCRCや接点復活材をかけてはいけません。
このバリコンはエアーバリコンに見えますが、実際は固定側の羽根には薄いフイルムが接着されているので、特に悪影響があるようです。
選択度切り替えSWも有る、夢もあり機能的にはすばらしいように思えるが、
実際は1素子のセラフィルをTRのエミッターに接続するだけだから、効果は比較的小さい。
偶に信じられぬ故障の相談があるが、アクティブアンテナを使う人がいるようで、混変調を故障と勘違いしていることがある。
アクティブアンテナを使うときは注意ください。
局発の安定度は5900と比較したことが無いが、原理的には2200の方が少し良いと思われる。
この為に5900には無い帯域切替が実現したのかもしれない?。
このラジオは相当売れたようで、順次改良されており、外観は別にして、5〜6種の基板がある。
無印の初期型(発売当初のものと量産時のものは基板は同じだが、回路が一部違う!)とA
Bの3種が大分類、
そのマイナーバージョンがある、AとBはケース内部に注意のシールが貼られている。
ただ(無印の)初期型の基板は、実際は更に4種の細区分があるらしい、どの部分が違うかは詳細不明。
(無印 と表示されているわけでは有りません、区別のため仮につけたものです、初期型とお考えください)
同じAでもケース裏の銘板部分(機種名がケースにプレスされた処)に刻印されているものと無いものがある。
経験的にはケースに刻印があるものはダイアル速度切替レバーのツマミに金属カバーが無い。
初期型はマーカーの分周に集積回路(古いタイプで、ディスクリート部品をエポキシで固めたようなもの)を使って有り、
AバージョンはTRがそのまま使われている。
回路部品や配置も一部変更がある。
Bバージョンは分周にいわゆるICが使われている。
なお外観による区別が4つはあるそうだが、確認はしていない。
相当長い間製造されているので、製造ロットにより このような変更がされたのだろう。
回路は確認出来ただけで、4種類有ることになる。
4種類の回路図を全部持っているわけではないが、間違いないと思われる。
なお同じ回路図でも、製造時期により部品の変更があり、配線パターンが微妙に異なるものがある。
表面パネルの違い
左上 Aバージョン(裏面パネルに刻印なし)
右上 Aバージョン(裏面パネルに刻印あり)
こちらはダイアルの速度切替レバーがBと同じ。
左下 初期(無印)型
この他に初期型にはMW目盛りの刻みが20KHzでは無くて、
細いものがある、これが最初期型。
(どうも最初期型と呼んでいるものに2種類あるようだ、
発売当初のものと量産された時のものの2種。)
右下 Bバージョン
初期型 A Bの区別は裏面のパネルを外して、
裏蓋のシールで確認するのが正しい。
故障や性能の差は無いようだ。
なおダイアルの微動 速動切替レバーの違いが目立つ。
基板の区別 | 半導体 | MW目盛り | その他 |
無印 (初期型) |
IC 4個+FET+TR | 均等目盛り(約11KHz) | マーカー周辺回路が少し違う、その他は下と同じ?。(発売当初?) |
均等目盛り(約11KHz) | 基板は上記と同じだが、回路が上と少し違うものと、 細かな違いがあるものが他に2種類、合計3種類ある。 |
||
20KHz目盛り | |||
A印 | IC 2個+FET+TR | 20KHz目盛り | ケース裏蓋外部に表示無し(A印 第1ロットのみ) 外部に刻印あり(ダイアル速度切替レバーに金属部分なし) の2種あり、基板も2種類ある。 |
B印 | IC 4個+FET+TR | 20KHz目盛り | 最終版と思われる?。最も少ない。 |
アナログ方式のBCLラジオ(3万円程度の)としては最も完成された物だ。
特に周波数直線型のバリコンを使った直読機構が素晴らしい。
最初に発売された物を除き、MWは20KHz毎の詳細目盛りがメインのフイルムダイアルに刻まれており、調整すれば比較的精度良く校正でき、中々楽しい。
どれくらいの精度で読めるかはMW読取精度についてをご覧ください。
なお使われているバーアンテナは無負荷Qが300くらいあり、これをFETで受けているので、トラッキング調整をすれば、高感度が期待できる。
実際クーガ2200で中波を受信してみると実力が良くわかる、逆にトラッキングがずれると、逆効果になる。
東京でJOAKを受信して、ジャイロアンテナに手を近づけて、Sメーターの振れが増加すると、トラッキング調整が狂っている可能性あり。
このラジオは電気回路の故障は比較的少ない、しかし故障すると修理は手強い。
ただBFO マーカーSWはAM受信時音声信号の通路となっていて、電流がほとんど流れないので、接触不良になりやすい。
時々動作させて、接点の清掃に注意した方が良い。
バンド切替SWも同様。
アンテナの折れと、ジャイロ
アンテナが固定不能になっている事が多い、さらに何故かツマミが紛失している事が多いのもこの機種の特徴。
ジャイロアンテナは構造的に非常に弱いので、不調の時は無理して動かさ無いほうが良い。
これは油切れによると思われ、分解 清掃後 グリスを追加する。
ジャイロアンテナの起立不良は無理に動かした事に起因するプラスチック部品の破損が殆どで修理が難しい。
無理に修理しても耐久性が無い可能性がある。
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
内部構造の写真はラジオ資料館をご覧ください。
写真右はアンテナカプラー RD−9810
RD−9815という物もある。
これは購入者におまけで配布したものらしい。
使い方はラジオ資料館のRD−9810をご覧ください。
Bタイプの2200
内部構造
前面パネルを外したところ
さらに前面の機構部品を取り外すと。
なお 構造体を無理に切り離してあります、単純に分解してもこのようになるわけではありません。
この機器は各部分の動作検証用に作成したものです、邪魔な構造物が有りませんので、動作モニターには便利です。
(前面を覆う構造物を切断して 確認しやすいように工作してあります)
裏蓋を外した 背面側
右上にマーカーが有ります、この機種の場合 部品面にもシールド板が組み込まれています。
修理する時はこの板を取りはずします。
メーカー公表感度
FM :1.6μV(30dB)/50mW
MW : 14μV/m/50mW
SW1 : 0.9μV/50mW
SW2 : 0.5μV/50mW
SW3 : 0.5μV/50mW
SW4 : 0.7μV/50mW
SW5 : 0.9μV/50mW
SW6 : 0.9μV/50mW
なお マーカーは4MHzの水晶発振子を使い、初期タイプはTRのフリップフロップを組み込んだ 集積回路 2個が使われている。
Aタイプは個別のTRを使ったフリップフロップが5段組み込まれています。
各段1/2に分周してゆき 最後の5段目で125KHzとなる、なお500KHzは3段目から取り出される。
Bタイプになると普通のICを使った分周回路になる。
この機種は稀にダイアル駆動機構のギヤ割れが発生する。
ダイアル操作時ぎこちない動きをする場合 要注意。
移植して修理する事になります。
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
操作方法は三才ブック「BCLラジオカタログ」の付録(取扱い説明書)をご覧ください。
ACコードは普通のタイプCが使えます。
中波帯の読み取り精度
詳細は下記を御覧ください(6,334)。
http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/bclradio-repair/2200-mw.html
アナログBCL機で中波帯を受信する時、周波数を比較的正確に読める機種はこの2200と東芝のTRYX2000が代表でしょう。
ライバルの5900はMWの読取に関しては問題外です。
代表例は下記のとおりです、量産品で印刷目盛ですから 当然個体差は有ります。
594KHz | |
693KHz | |
810KHz | |
954KHz | |
1134KHz | |
1242KHz | |
1422KHz |
ご注意(2020年12月13日) 最近 バリコンに接点復活剤をかけたものが連続して修理に持ち込まれます。 バリコンを交換する修理は可能ですが、無駄な費用がかかります。 目盛りが5%も狂っているものは購入しないようにご注意ください。 なお バリコンは簡単に入手できません、別の2200からの移植です。 1月前にも持ち込まれました、どうも誰かこの様なものを販売しているらしい。 以前の修理報告 http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/bclradio-repair/rf-2200.html#20180301 受信例 受信目盛りが 周波数の高い方にずれる。 バリコンに接点復活剤をかけるとバリコンの容量が10%くらい増加する、 この為 バリコンの抜ける(容量が減少)方向に 同調点がずれる。 低い方の周波数を目盛りに合わせたら 高い方は調整不能になる。 トラッキングも取れません 調整は不可能になるのです。 JOAK(594)の受信例 JORFの受信例 4MHzの受信例 |
BCLラジオの修理をご希望の方はラジオ修理工房をご覧ください、メールには住所 氏名をお忘れなく。
ナショナルのBCLラジオ用品は新ラジオ資料館の資料室「昭和54年の広告」をご覧ください
スカイセンサーシリーズの代表
的な機種。
クリスタルマーカー付きで10(5)KHz直読をうたい文句に売り出れた。
外観上2機種有る、サブダイアルの目盛りが1種の(±125KHzのみ)と4種の物だ。
後者(写真右)の方が後期に出た改良型でサブダイアルで読んだ周波数を加算する時、
換算する手間が少し省ける。
ダイアルライトが2個になり、サブダイアルの照明も出来る。
この機種は今使ってみても充分実用になるが、個人的にはクーガ2200の方が好きだ。
定価 27800円 (1975年10月発売)
短波はダブルスーパーで第1IFは10.7MHzのFM用と共用している。
非常に巧みな構成で、IFが高い周波数なのと、クーガ2200と違ってIFの周波数に端数が有るので、イメージが目立たない(気付き難い?)が、結構イメージがある。
クーガ2200は約2MHzなので、イメージに気づき易い。
残念なのは10〜11.75MHzのIF近辺が受信できぬことだ。
IFはFM用を共用している、使用されているセラミックフイルターの中心周波数が微妙に異なる。
これはSWの第1IF用として比較的広い通過帯域を持つフイルターの入手難が原因のようだ。
全機種が厳密な10.7MHzのIFでは無いので要注意。
第2局発を中心周波数に対し±150KHzだけ可変させて、メインダイアル+サブダイアルで周波数を直読している。
フイルターの特性上両端の周波数で減衰があり、感度が落ちる。
さらに経年変化で数十KHzずれている事が多く、この為+側の感度低下したものが多い。
これは再調整すれば、改善する。
なお第1 第2局発ともLC発振なので、水晶発振ほどの安定度は無く、意外と悪い。
マーカーとゼロビートを取って、放置すると浮動している様子が良くわかる。
5900と言えども家電品ですから、過大な期待をしないように。
さらにサブダイアルの目盛りが狂っているものもある。
マーカーとサブダイアルの0点が狂っている物もあり、これは一度ダイアルを外したものに多い。
サブダイアルツマミを引き抜くと、固定バネが無い物が、比較的多くある。
これは素人が分解した証拠です。
偶に10KHz以上狂っていた例もある、詳細はここをご覧ください。
確認方法はここを参照ください。
なお5900でサブダイアルの精度は90%以上は比較的正確に校正できるが、数%程度の割合で、どうしても調整できない物がある。
これは新品の時からそうなのか、サブダイアルのバリコンを触った為かは不明。
原因はバリコンのカーブが標準のものとほんの少し違う為らしい。
サブダイアルは実効可変容量15PF程度のエアーバリコンが使われている。
これで300KHzをカバーするので、0.25PFの狂いが読み取り誤差5KHzになる、これでは使えない。
羽根の変形やCRC 接点復活材の塗布は致命的欠陥になる、要注意。
なお不正確と言ってもある周波数範囲で5〜10KHz程度の狂いなので、要求が厳しいのかも知れない。
なお最近このバリコンに「ガタ」のあるものを発見した(真空管ラジオでは良くあるが)。
物理的に無理な力を加えたらしく、ショックで十数KHz飛ぶ、また復旧するで実用的に使えない、最終的にはバリコンを交換し修理した。
無闇に触ると復元が大変なのもこの機種の特徴です。
ICF−5900の泣きどころは0点はマーカーで校正できるが、サブダイアルの両端にはマーカーが無いので、
長い間には目盛りと受信周波数が狂ってくる可能性がある、また0点そのものがが狂っている事もある。
時々受信周波数の判明している局を受信して、サブダイアルの精度を確認する必要がある。
(2200の場合、マーカーが有るので この心配は少ない)
但し内部をいじられない限り、経年変化しても相対的周波数は正確な事が多い、ただ0点はサブダイアルを取り外すとずれる可能性大。
(逆に言うと0点さえ正確なら、感度は別にして読取精度は正確な事が多い。)
マーカー信号は250KHzおきに出る。
受信周波数の目盛り合わせは、SWの場合裏蓋の小窓を開けると調整できるよう工夫されている(初期の製品は窓無し)。
ただ印刷目盛りなので、周波数の上下で目盛り幅をはみ出し、調整に苦労する。
なお上下の2点調整では駄目で、各周波数でほぼ目盛りに合うか確認が必要。
(例えばSW1で4と10MHzをあわせても途中が狂うことが多い)
どの程度校正可能かは「BCLラジオの動作確認法」を参照ください。
調整すると、目盛り幅とは言えないまでも、間違い無い程度まで、目盛りは合わせられる。
調整のコツは4MHz 12MHz 20MHzを多少犠牲にして、他の周波数を目盛りに合わせることです。
こうするとほぼ実用的に使えます。
中古品はこの調整が狂っていて、周波数が250〜500KHz違って読める物が殆どです、要注意。
なおMWのRF用トリマは「ダイアルのフイルム駆動部分」を取り外さぬと調整できぬ仕掛けで、とんでもない設計になっている。
ソニーのラジオには共通だが修理しやすい工夫が??。サービス
センターが泣いていたのでは?。
ケースをはずすのにも半田鏝が必要、その点 松下のラジオはリード線には端子が使われていて親切だ。
どうしてもケースを分解する時には必ず半田付けを外して、丁寧に分解することを薦めます。
またスピーカーは無理して外さぬこと。
この機種の中古で目立つ故障は、ロッドアンテナ先端折れ、SWのレバー折れ、電池ケース蓋紛失、SW類接触不良、メーター不良、VRのがり、ガリガリ雑音の発生(部品不良)、受信不良、マーカー回路の不良など。
ご注意(2021年7月14日)
最近怪しげなアダプターを付属させて販売している方がいます。
純正品はACー110です、ソニーの別の4.5Vのアダプターも実電圧が高いことが多いです。
ましてやスイッチング方式の社外品は絶対購入しないように。
下記画像のアダプターは おそらく社外品でしょう、実測電圧を確認して購入するように。
(表示は4.5Vでも実電圧は高い)
Sメーター不良は この機種の最大特徴で、50%以上が悪くなっているのでは想像されます。
メーター修理はいやらしい 画像はこれまでに壊したものの1部です。
簡単に修理できる時と 壊すことが混在します。
自分で挑戦する時は慎重に。
トランジスター不良
この機種の故障の特徴はトランジスター不良で、使われている2SC710が壊れている確率が非常に高い。
ガリガリ音 感度低下 無音などの原因となる。
脚が黒くなり、これが悪戯しているといわれています。
通電すると 故障が進行するようで、慣らし運転中に発生することすらあり、非常に悩ましいです。
トランジスターの脚の黒い部分が通電で成長する現象(銀マイグレーションというらしい)のようで、故障は突如発生します。
修理完了し、返送直後 発生する皮肉な現象もありえます。
不良トランジスターは新品に交換します。
この機種の修理は 原則 4このTRが原則交換して返却するようにしている。
ランプが点灯しない故障は、素人修理の後遺症が殆どです。
これはスイッチの故障で、ランプが断線している可能性は低い。
ランプ点灯せずの機種のサブダイアルのツマミを外すと、とめピンが無いことも多い。
調整が狂うと、感度が極端に悪くなるのも この機種の特徴です、再調整をすると回復する。
この機種は素人修理で弄り回されたものに出くわすことがあります。
周波数直読のサブバリコンが壊されている例。
極まれにこのバリコンにCRCなどの潤滑剤をかける人がいます、
羽根にかかると容量が増えて サブバリコンの可変範囲が増加、直読できなくなります。
充分注意しましょう。
悪い例(2016年11月)
レバースイッチやロッドアンテナの破損例です。
補修用の部品の入手に苦労します。
FM受信不良の対策。
FMの受信で音量が低い AFC のONで 受信が引き込まれない珍しい現象です。
普通はOFF時に 多少離調していても AFC ONで周波数が引き込まれて受信できるのですが、これが全く働きません。
AFC回路が正常に働いていないのです。
D C Rの部品不良でも似たことが起きますが、IFTの不良も結構あります。
この場合は IFTを移植するのが早道です。
最初の修理時は悩まされたが、数を修理すると中々楽しい、使っても便利な機種、工房のラジオとして愛用中。
BCLラジオでは最も人気が高い。
相当酷く壊れたものでも 費用を無視すれば修理可能です。
電池蓋 ロッドアンテナは補修用の部品がありません。
ロッドアンテナがどうしても欲しい場合は他の5900から移植する方法があります。
電池蓋は残念ながら 入手は難しいです。
他の部品(ツマミ レバースイッチ ケース・・など)は予備品が多少準備できます。
マーカーは500KHzの水晶発振子を使い、フリップフロップ1段で250KHに分周して 利用。
受信周波数は
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW1 | 3.9〜10MHz |
SW2 | 11.75〜20MHz |
SW3 | 20〜28MHz |
内部基板の写真はここをご覧ください。
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
5900の修理その1
なおこの機種は前期と後期の2種類のバージョンがある、前期バージョンは調整窓無しと窓有りがある。
この窓有り、と窓無しは基板(回路)の違いが無いようだ、順次改良されたのだろう。
前期型に後期型のサブダイアルを装着したものを見たことがある、(ソニーSS?で)サブダイアルの円盤だけ交換したケースも有るらしい。
後期型は「サブダイアル」「メイン目盛フイルム」「ランプ2個」「ケースの下の飾り金具」が外観上異なる、受信性能の差は無い。
なお基板上にSW1〜3のRF調整用トリマの取り付け穴(パターン)が有るが、現物でトリマが2つだけついたものを見たが、数は極端に少ない。
設計時はトリマを考えたが量産時固定コンデンサーだけにしたのか、最初のロットだけトリマがついていたのかは不明。
一般に周波数の低い方はコイルで、高い方はトリマでトラッキングをとる。
したがって
ICFー5900のRFはコイルで1点しか調整出来ない。
オークションなどで調整済みと称して、SSGの写真とともに、ロッドアンテナにワニ口クリップを接続した写真を見かけるが、
ロッドアンテナに外部アンテナを接続してはいけません、外部アンテナ端子に接続するのが、正解です。
カタログは資料室のソニーカタログをご覧ください。
操作方法は三才ブック「BCLラジオカタログ」の付録(取扱い説明書)をご覧ください。
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
5900のACアダプターは AC-110です、詳細はこちらを御覧ください。
純正品(AC-110)以外の4.5Vのもの(ソニーの4.5Vタイプ純正品でも)を使うのは意外と危険です。
例を上記ホームページに記載してあります。
SW1で4MHz受信 |
SW1で8MHz受信 |
SW1で5MHz受信 |
SW1で9MHz受信 |
SW1で6MHz受信 |
SW1で10MHz受信 |
SW1で7MHz受信 |
新ラジオ資料館の「ICF-5900メインダイアルの校正(読み取り誤差)」に同種の測定結果があります、ご覧ください。
BCLラジオのベストセラーと言って良いと思う、中古市場で最も見かけるのがこの機種。
時代的には比較的初期の製品で、今から見れば機能的にあまり魅力は無いが、当時としては素晴らしい機種だ。
IFは455KHzのシングルスーパー。
同調ノブはslowとfastの2段切り替え可、非常にうまくできている。
この価格でこの機能を実現したので、売れたのだろう。
トリマやコイルが部品の下になっているバンドがあり、小さな筐体に収納するのに苦労したと思われる
長年使い込まれているので、相当酷く壊れたものは、5900の修理より費用がかかり、諦めた方が無難な場合がある。
特に海岸近くで潮風にさらされたもの、空気の悪い環境で保管されたものは要注意です。
更に始末の悪いものは電池の液漏れ被害にあったものです。
これらの被害にあった5800は%のオーダーですが 修復しても新品状態の性能に回復しないことが有ります。
基板まで 絶縁不良を起こしていることすら有ります、このような場合は基板交換で対応しています。
左の画像のようにソニーバッチが無くなったものも多々有ります。
外れそうと危険を感じたら接着しなおしたほうが良いでしょう。
特にいやらしい故障は
@ 電池の液漏れで基板までダメージの有る場合。
普通程度の液漏れでは問題ないのだが、保管時の位置関係なのか、
液が部品面まで回りこんでいるものは 修理を諦めた方が良い場合がある。
このような状態の場合 別基板と入れ替えて修理したことも有ります、その方が後日のトラブルを考えると良いのです。
湿度の関係で 不思議な故障を引き起こすことがありえます。
A ダイアル機構の不良
ダイアル機構の糸切れやダイアル機構のグリス切れが比較的多い。
修理は可能だが 結構嫌らしい、ダイアル機構の油切れはベアリングレベルまで分解する必要がある。
微動に切り替えた時にダイアルフイルムが動かなくなる現象です。
下記画像のように分解し 更にベアリングレベルまで分解して 注油します。
右の画像はダイアル駆動機構に組み込んだところ(見やすいように 基板から取り外しています)。
逆に言うと 費用さえかまわなければ修理は可能です。
この機種の特徴は意外と素人が分解した形跡が多いことです。
元に戻してあれば良いのですが、ネジの締めすぎかキャビネットのプラスチック・ボス(ネジを固定するネジ穴のある部分)を破損しているケースが多々有ります。
この場合 最悪 ケースを交換することすら有ります。
両サイドの金属メッキしたプラスチックの飾り板の部分は サビや汚れが酷ければ交換は可能です。
定価 18800円 (1973年4月発売)
受信周波数は
この機種で一番悩んだ故障は周波数が時々100〜200KHz跳ぶ事だ、解決まで長い時間がかかった。
シングルスーパーなので、5900に比べ調整は比較的単純、修理は楽しめます。
ただダイアル機構の「動きが硬い」「引っかかりがある」などの症状は良くあるが修理は手間がかかります。
なお微動機構(後期型)は油切れでまったく動かない事もあるが、分解すると修理できる。
内部の詳細写真は新 ラジオ資料館の「スカイセンサー5800」をご覧ください。
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
なおこの機種で注意すべきは電池の液漏れです。
電池の格納部分と基板が接近しているためか、液漏れで時には致命的な故障が発生します。
基板自体を傷めたものやプラスチック部品が破損したものまで見かけます。
ICF-5800の修理体験記を御覧ください。
修理する時は下記のように分解するとやりやすい。
下記画像はは5800の修理を始めた時のものです。
回路図さへありませんので パターンを書き写し、それから回路図を再現するのです。
定年後でしたので 時間は十分ありました。
この図はごく一部分です。
全体像が見えるまで 2年くらいかかりました。
その後サービスマニュアルが入手出来たので 修理は簡単になりましたが。
5800は大量に作られたので 製作時期により 基板が異なるようだ。
1−691−014−11 から1−691−014−15まである。
緑色の文字の基板は全面的に緑色の保護塗装がされている。
但し 数としては非常に少ない。
尚 伴野さんからの情報によると、ICF-5800の海外向けのICF-5800Lは「77」という銘板がついているそうです。
このモデルの仕様は下記。
FM 87.5〜108MHz
MW :520〜1605KHz
LW 150〜285KHz
SW1 1.6〜4.5MHz
SW2 4.5〜12MHz
BFOが無く、BFOのSWはAFCのON/OFFになっています。
また、AMのIFは468KHzとなっています。
アCアダプターはACー9(6V)です。
YAZAWA ACM300R
最近売られている 万能型アダプターです。
4.5Vにも切り替えられますので ICF-5900にも使えます。
万能型ですから 先端のプラグ部分を交換する仕組みです。
特に注意するのは極性です。
5800 5900 クーガ7などはプラグの先端外側がプラス仕様です。
東芝の1700は逆の極性ですから プラグの差し込み方を注意してください。
5800の場合は白い矢印の方向に組み込みます。
BCLラジオというより、FMの受信を楽しむラジオと言った方が良いか。
FMのステレオ受信をすると指針横の発光ダイオードが光る仕掛け。
ステレオのLとR出力端子まである。
現物は中々魅力的なラジオ。
内部の写真などはラジオ資料館のKS−3000Wをご覧ください。
電源は6Vです、センターマイナスの普通のアダプター(例えばソニーのACー9)が使えます。
純正のACアダプターはAー630だそうです。
日立サージラム
横長のユニークなデザイン、60分タイマー付き。
短波はバンドスプレット機構付き。
この機種は意外と人気がある。
内部の作りはとても日立の自作とは思えない。
(サンヨーのTRを使っていたり、同社のBCLラジオと共通点が多い、あるいは同じところで作られている可能性がある)
NSBを安定に受信するためのクリスター端子付。
保守性はお世辞にも良いとは云えない。
FMとAMの回路が独立に組み込まれている、非常に珍しい回路構成です。
使用されているTRのコレクターとエミッターには常時通電され、AF出力もそのまま(切替無しで)接続されている。
FM AMの切替はベース回路の電源の切替のみで行う回路を採用している。
その為か、SW受信時 FMが混信するという、普通のBCLラジオでは想像できないような故障が発生し困ったことがある。
受信周波数
FM | 76〜90MHz |
MW | 530〜1605KHz |
SW1 | 1.6〜3.9KHz |
SW2 | 3.9〜10.7KHz |
SW3 | 10.7〜30MHz |
定価 24800円
日立やサンヨーのサービス資料がありません、お持ちの方提供ください。
日立の縦型BCLラジオ。
FM | 76〜90MHz |
MW | 530〜1605KHz |
SW1 | 3.9〜10.7KHz |
SW2 | 10.7〜30KHz |
斎藤さんより、写真は提供いただきました。
定価 18,600円
ロッドアンテナが2本ついた珍しいラジオ。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.8〜12MHz |
スカイセンサー・クオーツ。
受信機能はICF−5500とほぼ同じで値段が高いので、あまり売れなかったのでは。
この3000は数年前から持っていたのですが、回路図も無しに修理に挑戦、見事失敗。
フイルムダイアルなども傷だらけだったものです。
今回狭山市の橋本さんから不足部品をいただきやっと復元できました。
有難うございました。
1974年発売 定価49,800円。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
カタログは資料室のソニーカタログをご覧ください。
The 11 Self と呼ばれていたらしい。
スカイセンサーよりほんの少し前に発売。
電源は単2 3本、ACアダプターが必要です。
定価 12,500円 (1972年5月発売)
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
ICF-5300の後継機、同調すると発光ダイオードが光る構造です。
電源は単2 3本、ACアダプターが必要です。
定価 14,800円 (1974年3月発売)
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
横型のスカイセンサーの1号機。
スカイセンサー5500より、少し遅れて発売になった。
FM送信機能も有る、ソニーのラジオにしては意外と少ない。
11シリーズのイメージと共通点がある為か?。
外部アンテナ端子つき、タイマーは無い。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
定価 14900円 (1972年10月発売)
横長のスカイセンサー。
ICFー5400の後継機と思われる、タイマー付き。
この機種は新入社員が設計したのではと思われるような 無茶苦茶な作り、
特に調整に難儀する。
ソニーのBCLラジオの中でも最も困った設計の1つ。
何しろ目盛り合わせをする時、フイルムダイアルを外さないと出来ない仕掛けになっている。
常識的には考えられない設計思想。
ソニーのBCL機種で調整が最もやり難い機種と言ってよいでしょう。
使うのにはなかなか良いのだが、意外と入手難。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
修理体験記は下記を御覧ください。
http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/bclradio-repair/ICF-5450.html
定価 17500円 (1974年10月発売)
BCLラジオブームのきっかけになったと言われる。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
FM送信機能付き。
ICF−1100Dにタイマーをつけて、まったく新しいデザインにした感じ、
従来のラジオにないデザインだ。
中古品の故障は動作不良、ガリガリ雑音、周波数ずれ、特にフイルムダイアルのずれが多いようだ。
これは強いショックを与えるとフイルムがずれる為らしい。
構造的弱点がある。
このフイルムのずれは5500が一番多い。
5500は強いショックを与えないように特に注意。
またフイルムはメカの潤滑油と思われる物で、濡れている事が多いが、拭き取れば奇麗になる。
但し、本体を抜き取り、清掃した後、元に戻す時に多少こつが必要。
ただこの機種の修理は入門用としては適している、ソニーの他の機種に比べ、修理し易い。
ジャンクの5500を捜して挑戦する事をお勧めします。
5800と共通だが、低周波増幅用のカスタムICの不良が予想以上に多い。
音が出ない時はこのICか、出力TRの不良の可能性が高い。
さらに不良トランジスターは5900や5800と共通の2SC710が多い。
この機種は(5500Aも同じ)は何故か 基板割れなどが多く、見つけるのに苦労することがある。
恐らく 転倒しやすい形状が影響しているのと思われる。
アンテナの先端折れも結構ある。
このアンテナの最後の1本をソニーの新宿SSで捜してもらった、ここは非常に親切だったが、最近閉鎖されたらしい、残念。
タイマーも油切れか正常に動作しない事が多い。
なおFM送信機能はトランシーバー代わりには実用にならない。
マイクはスピーカーを使い、途中に音量調整用のVRが入っている。
この為変調を大きくしようとすると受信音が大きくなり、
聞きよい音量にすると送信時変調がほとんどかからない。
何故このような機能がつけられたか理解に苦しむ。
この機種には上面にメーター切替SW(Sメーターと音量)がついている、知らずに操作して故障と勘違いするおそれあり、注意しましょう。
定価 16800円
(1972年7月発売)
分解した基板の画像 修理方法などはBCLラジオカタログに記載してあります、5500の修理体験記にも記載有り。
この機種はダイアル駆動機構の歯車が壊れることがある、これは移植して修理する。
ご注意 この機種は長年の使用で電源SWがリークしている事があります。 OFF状態でも1〜2mAの電流が流れるのです。 SWを組み込んだ小さな基板が水平になっていて、 スライド接点の磨耗粉が飛散 蓄積するるのが原因ではと想像します。 これでは、新品の単2電池でも1月放置すると、 使わなくても消耗してしまう可能性すらあります。 5500 5500A 5600は充分 ご注意ください。 ACアダプターから通電し OFF状態で流れる電流を観察すると判明します。 下記は5600の修理例です。 http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/bclradio-repair/5600.html#20190824 |
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
5500の改良型、NSBクリスタルなどが接続出来るようになり、このスイッチが上面に追加された。
クリスタルは背面にソケットがある。
大部分のものはダミークリスタル(端子を150Ωの抵抗)が挿入されている。
偶にNSBクリスタルが実装されている。
この場合、日本短波放送の受信が安定してできる。
なおダミークリスタルを入れないとSWの倒し方により、動作がおかしくなります。
第1と第2の切替は水晶の入れ替え、周波数はダイアル部分で調整。
またランプはメモリー式になり、一度押すと一定時間点灯する。
ミューティング機能も準備されている(FM受信用)。
カバー付きなのでわかりにくいが、正面の外観は殆ど変わらない、音質調整用のツマミが少し異なるのと、上面の右側SWレバーが3つなのが5500との違い。
なおミューティング機能は無意識にONすると、信号が弱い場合に無音状態になるので(これが目的だが)、
一瞬ラジオが壊れたかと錯覚する、要注意。
この機種は(ICF−5500も同じ)は何故か 基板割れなどが多く、見つけるのに苦労することがある。
恐らく 転倒しやすい形状が影響しているのと思われる。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
定価 17000円 (1973年11月発売)
ご注意 この機種は長年の使用で電源SWがリークしている事があります。 OFF状態でも1〜2mAの電流が流れるのです。 SWを組み込んだ小さな基板が水平になっていて、 スライド接点の磨耗粉が飛散 蓄積するるのが原因ではと想像します。 これでは、新品の単2電池でも1月放置すると、 使わなくても消耗してしまう可能性すらあります。 5500 5500A 5600は充分 ご注意ください。 ACアダプターから通電し OFF状態で流れる電流を観察すると判明します。 下記は5600の修理例です。 http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/bclradio-repair/5600.html#20190824 |
日航の鶴マークが掘り込まれている、Skysensor55の銘板つき。
カタログなどではキャプテン55と書かれているそうだ。
この機種は日航向けの特注品かもしれない。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 87.5〜108MHz |
SW | 4.5〜12MHz |
Marine | 1.6〜4.5MHz |
内部基板などは5500とは明らかに異なる。
FM送信機能も付いていない。
内部基板の様子はラジオ資料館をご覧ください
ダイアル窓が丸型でユニークな形で人気が高い。
しかしBCL機としての機能はそんなにすばらしいとは思われない。
機能的にはICF−5500Aに殆ど近い。
5500Aにヌルランプをつけ、FM送信機能を取り外した感じ。
FM受信用としてはこんな楽しい機種は無い(ヌルランプの為?)。
中古品は良く壊れている。
アンテナ折れ、ツマミ紛失、ランプ駆動回路不良、雑音、受信不良など。
人気の故か意外と入手難。
局部発振回路に水晶を入れて、安定に受信する回路を5500Aに引き続き装備している。
これは普通「NSBクリスタル」を接続して使う。
殆どの物はここにダミーが入れてある(ダミーが無いと受信できない)。
偶にマーカー用の水晶と勘違いしている人もいるがこれは間違い。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
定価20500円
(1974年5月発売)
ご注意 この機種は長年の使用で電源SWがリークしている事があります。 OFF状態でも1〜2mAの電流が流れるのです。 SWを組み込んだ小さな基板が水平になっていて、 スライド接点の磨耗粉が飛散 蓄積するるのが原因ではと想像します。 これでは、新品の単2電池でも1月放置すると、 使わなくても消耗してしまう可能性すらあります。 5500 5500A 5600は充分 ご注意ください。 ACアダプターから通電し OFF状態で流れる電流を観察すると判明します。 下記は5600の修理例です。 http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/bclradio-repair/5600.html#20190824 |
ユニークなデザインのラジオ、FMやMWを聞くのには良いが、短波はSメーターが無いのが寂しい。
ユニークな構造が災いしてか、調整する時不便なのがこの機種の困ったところ。
SW1 SW2とあるが、SW1は6MHz帯のバンドスプレッド。
デザインのせいか、人気が高く入手が難しい。
内部の写真はラジオ資料館をご覧ください。
修理は比較的容易ですが、調整は真面目にやろうとすると非常に面倒です。
同等機種の数倍以上の手間がかかります。
経年変化で簡易防水のゴムが駄目になっていることが多い。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW1 | 5.95〜6.2MHz |
SW2 | 3.9〜12MHz |
定価17600円
(1975年6月発売)
内部の構造です。
調整用のコイルやトリマはダイアルを外さないと触れない、まるで新入社員が設計したかのよう。
カタログは資料室のソニーカタログをご覧ください。
折りたためるBCLラジオ、デザインと電子タイマーが印象的。
分離できるラジオICFー7500(写真右)と言うのがあるが、この遠い親戚か?。
数は非常に少ない。
FM 76〜90MHz
MW 530〜1605KHz
SW 3.9〜12MHz
定価29800円 (1976年2月発売)
前面パネルを外したところです。
部品が細かいので、修理に苦労します。
フイルムダイアルを使ったBCLラジオのご先祖様?みたいな機種。
従来の短波つきTRラジオの延長線上にあり、基板は密集した部品が搭載されていて、
とてもパターンから回路図を追っかけるような楽しみがない。
Sメーターもついていて好きな機種だが、修理したくないラジオ。
それでもTFMー110より大幅に保守性が改良されている。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
定価 14800円 (1969年3月発売)
ICー11の黒色バージョン。
見かけると、つい買ってしまいたくなるラジオ、沢山集まって困っています。
ソニーの資料によるとICF−110より ICF−110Bの方が少し感度が良いようだ。
発売時期が一年違うので回路的にも改良されているようだ。
使われている部品で大きな違いはFMも初段が110の場合2SC710で 110Bの場合2SC668になっている。
ただFM以外にも感度の違いがあるが 理由は判らない。
なかなか魅力的なラジオだが、修理は結構大変です。
シャーシ部分がパターン面を覆っているので 不具合箇所を見つけるのが大変。
悪くすると バラバラに分解しないと 不具合箇所に行き付かない。
またパターンが細かいので 部品交換に泣かされる。
ケースを外した内部の様子。
修理するには黒いプラスチック(シャーシ)が邪魔になる、バラバラに分解しないとパターン面が見えないので大変です。
修理も大変ですが 前面の障害物を取り除く準備とその後の組み立ての時間を考えると・・、保守性は非常に悪い。
下記画像は動作試験用に前面のシャーシ部分を切り取ったものです。
勿論 これは試験用なので 切り取りましたが、修理の場合は 元に戻せるよう 半田付けを外して シャーシ部分と基板を切り離します。
再度 組み立てる時困らぬように 写真を沢山撮影しておいた方が良いでしょう。
裏蓋を開けたところ
11シリーズは勝手に推量すると下記の如く進化している。
でも1100Dから5500へは基板が全然異なるので、FM送信機能など、機能面の連続性が有ると思った方が良いのかもしれない。
TFM110(65/4)→TFM110D(66/1)→TFM110F(67/6)→ICF110(69/3)→ICF110B(70/3)→ICF1100(71/3)→
ICF1100D(71/11)→ICFー5400(72/10) →ICF5500(72/7)
TFM-1100→110Dに訂正(2013年5月11日)
定価 14800円 (1970年3月発売)
修理体験記はこちら
この機種は良く見かけるが、上面のアルミパネルが汚れたものが多い、この程度に綺麗なものは珍しい。
短波の感度も良いし、ダイアルも当時としては細かく目盛ってある。
定価 15,300円 (1971年3月発売)
ICF-1100D
これはICF-1100DにFM送信機能が組み込まれたもので、
スカイセンサー5500の原型になったと思われる。
当時としては魅力的なラジオで、購入して使っていた。
ただしFMトランシーバー機能は玩具以下で使い物にならない。
送信だけならなんとか利用できる。
これはICF−5500も同じ。
定価 15,500円 (1971年11月発売)
左 ICF−1100 右 ICF−1100D
なおこの機種はICF110に比べ パターン面の前面に障害物が無いので 保守性は非常に良い。
裸の状態のラジオは下記の画像を御覧ください。
修理体験記はこちら
定価 25,800円 (1968年5月発売)
これはBCLラジオとは言えないかもしれないが、ユニークな外観の短波つきラジオ。
ロッドアンテナが折りたたむと取っ手になる。
簡易防水されているようだ?。
ソニーの11シリーズの1機種。
イレブンシリーズはTFMー110,TFM110F、ICF−110、110B、1100、1100Dなどがある。
Sメーターが無いのがなんとなく寂しい。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
定価 17800円 (1970年5月発売)
ジャイロアンテナ付きの3バンドラジオ。
定価 17500円。
ミリタリールックとでもいえる外観が特徴。
クーガの特徴で有るジャイロアンテナもついている。
FMはTVの1〜3まで受信できるワイドバンドになっている。
更にFMは3連バリコンを使ったRF増幅つきになっている。
2200や5900でも2連バリコンなので、豪華回路だ。
同時代のスカイセンサーがFMは90MHzまでなのに比べ、これは親切設計だ。
タイマーつき。
何故か松下のラジオにしてはACアダプターが内蔵されていない。
NSBクリスタル用の端子がある。
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜108MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
定価18500円 (1973年発売)
この機種は比較的故障が少ない。
また 比較的珍しい構成になっています、FMとAMの高周波増幅が共通です。
ジャイロアンテナはFETで直接受ける構造で、クーガ2200と同じ方法です。
これはQが非常に高いので、高感度ですが、トラッキングがずれると逆効果になります。
メーカー公表感度
FM :1.2μV(30dB)/50mW
MW : 12μV/m/50mW
SW1 : 1.6μV/50mW
クーガー7 修理体験記
短波を6バンドに分割、短波の発振コイルが一つで全バンドをカバー、バンド数は多いが、ダイアルの目盛り合わせはやり難い。
これはバンドごとにコイルが無い簡易型の為だ。
修理は難しくは無いが、調整はバンド数が多いので、手間はそれだけかかる。
良く考えられているが、受信性能はほどほど。
なおSW6の感度は他のバンドより 少し悪い。
なおこの機種の調整はむやみにしないほうが無難です、非常に難しいです。
素人が手を出すと収拾がつかなくなることが有ります、後始末で苦労した経験があります。
定価21000円 (1976年発売)
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW1 | 3.9〜5.1MHz |
SW2 | 5.95〜7.3MHz |
SW3 | 8〜10MHz |
SW4 | 10〜12MHz |
SW5 | 12.5〜15.45MHz |
SW6 | 17.5〜30MHz |
左 クーガ101(A)
右 クーガ101
スピーカーパネルが異なる。
注意しないと区別がつかない。
Aタイプもクーガ2200のAタイプと同じで、
型名にAがつくわけでは無い。
ケースの裏側に小さく刻印されているだけ。
(ケース内部にシールが貼られているだけのもある様だ)
恐らくVA版と思われる。
内部の回路も異なるようだが、厳密に比較はしていない。
内部の構造はこのようになっている。
クーガ 101 修理体験記
横長のユニークなデザイン。
デザインが災いしているのか、松下のラジオとしては保守性が悪い。
分解するのに手数がかかって泣かされる。
ファイン チューニングやNSBクリスタル接続端子も準備されている。
タイマーとMWの感度切り替え付き、ACアダプター内蔵。。
写真のごとくジャイロアンテナもついている。
フイルムダイアルが壊れて修理不能のものに出くわすことがある、中古品を購入する時は注意した方が良い。
1975年発売 23,900円
ACコードは普通のタイプCが使えます。
MW |
525〜1605KHz |
FM |
76〜90MHz |
SW1 |
3.9〜12MHz |
SW2 |
12〜30MHz |
ご注意 この機種でダイアルフイルムが外れたものがあります、この修理は大変です。
軸のプラスチックの一部が折れたのが原因の事が多く、まず保守部品の入手は出来ません。
フイルムが外れるとこんな形になります。
詳細はクーガ 113の修理体験記をご覧ください。
なお この機種の修理で殆どはこのダイアル機構の不具合です、あまりの多さにダイアル機構自体の修理に挑戦してみました。
修理体験記は上記と同じです。
従来は手持ちの1130から機構を移植していましたが 手持ちも少なくなったので、あえて挑戦してみました。
ただ単純に修復しても簡単に壊れては意味がありませんので、耐久性に工夫しました、
なんとか実用的に使えると思います。
メーカー公表感度
FM :0.5μV(6dB)/50mW
MW : 20μV/m/50mW
SW1 : 1μV/50mW
SW2 : 3μV/50mW
欧州向け RF−1130LB GX−500
日本向けの製品のSW 2バンドをSWとLWに作り直したもの。
電源コードは現在日本で多用されているメガネタイプ。
MW |
520〜1600KHz |
FM |
88〜108MHz |
SW |
6〜18MHz |
LW |
150〜350KHz |
この機種(GX−500)は自分の持ち物ではありません。
側面の写真。
ソケット類が日本向けと異なる。
MW
525〜1605KHz
FM 76〜90MHz
SW1 1.6MHz〜3.9MHz
SW2 3.9〜12MHz
SW3 12〜30MHz
120分のタイマー、ファインチューニング、BFO付き。
16cmダブルレンジスピーカー。
中央に大きなスピーカーを配したメタリック調のパネルが特徴。
中々魅力的なBCLラジオだ、音も良い。
バンドスプレッド機構もある。
NSBを安定に受信するためのクリスタル受信端子が準備されている。
このラジオの中古品は何故かツマミが無い物がある。
また音量調整ツマミが製造時期により異なる(ローレットとD型の軸)。
またSW2の下側が受信不能か感度が低い物、他のバンド内でも感度の低い部分が有るなど
不思議な現象を起こす事がある。
完動品と思い込んで使っている人が多いのでは?。
ナショナルの他のラジオと比べ電気的故障が1桁多い感じがする、故障修理は意外にいやらしい。
スピーカー不良も他機種に比べ1桁近く多い。
音が小さい、歪む場合、スピーカー不良の可能性が高い、購入は敬遠した方が無難です。
また素人が物理的に壊したものに遭遇する確率が高いのもこの機種の特徴、
このため 移植用のラジオが無いと修理出来ないことがある。
ACアダプターは内蔵されています。
なかなか魅力的なラジオ、音もすばらしいが、上記欠点もあるので、悩ましい。
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
定価 26900円 (1975年発売)
この機種のジャイロ アンテナには2種類ある、右側のものの方が多く一般的。
前者はクーガ 2200と同じロットか、でも内部のアンテナコイルは115と2200では異なる。
不思議な事に、2200では半数近く壊れているのに、この機種で壊れているジャイロアンテナは比較的少ない。
メーカー公表感度
FM :0.5μV(6dB)/50mW
MW : 15μV/m/50mW
SW1 : 14μV/m/50mW(「/m」表示になっているのでジャイロアンテナでの感度と思われる)
SW2 : 2μV/50mW
SW3 : 3μV/50mW
追記
1)このラジオのBFO回路はバージョンにより2種類はあるらしい。
初期のものはBFOの発振が弱い感じがする、SSBを受信するのは困難?。
ほんの少しだが回路が違う、発売1年後くらいに改良されたようだ。
改良後のものは製造番号が”C表示”になっているらしい。
ただ基板などは改良で 全部で4種類くらいある可能性あり、詳細は不明。
2)この機種は外観は殆ど同じだが、内部の機構部品が微妙に違うようだ、補修用の部品を入手する時は注意が必要。
例 ジャイロアンテナ、 音量VR 、フイルムダイアル機構など(これは殆ど区別できない)。
3)この機種はダイアル駆動機構のツマミが大きいので、つい廻しすぎて バリコンのストッパー(回転止め)を壊すことがある。
現象はダイアルフイルムが1600KHz以上に、止まることなく大きく動くこと。
ダイアルは無理に動かさないように注意しましょう
なお この故障は10台に1台くらいの割合で存在する。
さらにダイアルを取り外した時 間違えて組み込み、壊した例もある、十分注意した方が良い。
なお SW2での受信不良対策のつもりか 12MHzが 全く受信できない例もある BCLラジオを大量に販売している方からの購入品でこのありさまです。
オークションでの購入は十分注意した方が良い。
(2010年8月9日 2013年5月25日追記 7月9日追記)
ACコードは普通のタイプCが使えます。
FM 76〜108MHz(TV3まで)
SW1 1.6〜3.6MHz
SW2 3.6〜7.5MHz
SW3 7.5〜15MHz
SW4 15〜30MHz
ダイアルは走行距離153mm、バーニアは20:1。
ジャイロアンテナでカバーするのはMWとSW1。
結構お金のかかった豪華な作り(中を開けて見ると良くわかります)。
ダイアルの走行距離が長いので、目盛りも詳細ですが、調整が微妙になり大変です。
短波帯を合わせる時に、トリマの調整だけで駄目で、固定コンデンサーの変更までした事が有ります。
それだけ楽しめると言う事でしょう。
ダイアルメカにフライホイールがついていて、通信機並みの仕掛け、
バンドスプレッドは無い、でも減速比が充分なので同調に不便は無く、操作感は素晴らしい。
FMは3連バリコン使用。
ジャイロアンテナはMWとSW1をカバー。SW2用に内部にバーアンテナが準備されている、これは固定。
これを見ても値段の高いことが理解できる(見えない所にお金がかけてある)。
内部の構造はここをご覧ください。
ACアダプターは内蔵されています。
ACコードは普通のタイプCが使えます。
定価42000円 (1974年発売)
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
118の改良型。
バンドスプレッド機構とBFOのピッチコントロールが出来る。
この為 親亀に子亀を乗せた形の基板が追加されている。
外見は殆ど同じだが、ピッチコントロールのツマミが2重ツマミになり、バンドスプレットは右側面についている。
中の作りはお金がかかっている感じがする。
送信機と近くで使った時、高電圧がアンテナ回路に加わるのを防止するためのネオン管が付加されている。
メインダイアルは20:1とカタログに書かれている。
確かにフイルムダイアルの長さは凄い。
価格も高いので、あまり売れなかったかもしれない、BCLラジオの豪華機種。
この機種のBFOは発振せず、当然ピッチコントロールも動作しない物が多い。
子基板を追加する関係で、回路常数に少し無理があるようだ。
BFOは発振しても弱い、ゲインを絞らないとビートが聞こえない事が多い。
完全な修理は難しいことが多い、過大な期待をしないように。
下にブロックダイヤグラムを掲載した、参考にしてください。
ACアダプターは内蔵されています。
定価 43800円 (1976年発売)
RF−1180とRF−1188の違いは
下記のごとくバリコンの隣のBFO基板(BFOと記載した小型基板)が組み込まれていることです。
空きスペースに巧みに組み込まれています。
RF-1188のブロックダイヤグラム
メーカー公表感度
FM :1μV(30dB)/50mW
MW : 12μV/m/50mW
SW1 : 1.2μV/50mW
SW2 : 1.0μV/50mW
SW3 : 1.2μV/50mW
SW4 : 1.4μV/50mW
ACコードは普通のタイプCが使えます。
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
525〜1605KHz
3.9〜12MHz
76〜90MHz
AC100V
単2電池3本で動作。
まずGSは写真左。
MW 525〜1605KHz
FM 76〜90MHz
SW3.9 〜12MHz
短波直読を売り物に発売された機種で、BCLラジオにマーカー発振器が組み込まれた最初の機種では無いかと思われる(何方か情報連絡ください)。
SWは5バンド、でも基本的には12MHzまでの1バンドで、バンドスプレッド出来る部分が5帯域あると言う事。
この機種の中古品を最初に入手した時、バンドSWの切替えを含めどう操作するか悩んだ経験がある。
右側がメインダイアルで、左側がサブダイアルである。
サブダイアルが5バンド分ある。
マーカーは455KHzのLC発振。
でもIFの455KHzとどう調整して有るのだろう?。
この機種の設計者はアマチュアー無線か、SWL経験者に違いないと思う。
でも実装面から考えると、若しかして新人が設計したのではと思われるところもある。
これは調整が難しい配置になっていて、ソニーの一部のラジオ(ICF−6000等)と良い勝負だ。
なおダイアルの糸かけ機構が壊れ易い。
ダイアルのツマミが表側なのに バリコンが裏側に配置されていて 糸掛けで駆動するがプーリーが沢山
配置されていて ショックでこのプーリーが壊れやすいようだ。
真空管の短波ラジオで周波数直読は憧れだったので、これを比較的安価に提供出来る仕掛けを考えたのだろう。
実際使うとあまり便利では無いが、大昔のラジオ少年としてはなんとなく懐かしい考え方のラジオ。
バンドスプレッドされた5バンドは
3.9〜4MHz
4.75〜5.06MHz
5.95〜6.2MHz
7.1〜7.3MHz
9.5〜9.775MHz
11.7〜11.975MHz
保守性は 良いとは決して言えない機種です、分解はよく考えてやってください。
短波の周波数直読方法
下列の右側SWで短波、下列左でSW1を選択(上側)。
左側のサブダイアルでSW1のマーカー印(CAL)に指針を合わせる。
CAL SW(上段 中央)を下側に倒す。
右側のメインダイアルでSW1を示す範囲でマーカーと0ビートをとる。
ここでサブ
ダイアルが校正されたので、サブダイアルを操作すれば、SW1のバンドが直読出来る。
SW2〜5も同じ様に操作。
なおこの機種のマーカーはLC発振で、製造後長い時間が経過しており、再校正した方がよさそう。
微調整はサブダイアルのツマミを外せば可能。
しかし温度の影響で変動も予想されるので、あまり神経質に考えてもしかたが無い。
読み取り精度は良くない、目安程度。
この機種には良く似た兄弟機種がある、サウンド
ナナハンGTVで、注意して見ないと区別がつかないくらい良く似ている。
この機種は短波のバンドスプレッドの代わりにTV(1〜12)が受信できる。
どちらもSメーター回路に弱点がある、振り切れるものが多く、修理しても不安定。
ACアダプターは内蔵されています。
ラジオ日経を受信している GS 6050KHz付近を指している(実際は6055KHz)。
定価21900円
GSの短波帯のバンドスプレッド部分を無くし、TV1〜12CHまで受信できるようにしたもの。
外観はそっくりさん。
両機種とも電源SWは折れやすい注意して使いましょう。
ACコードは普通のタイプ
この機種についてはトランジスターラジオ博物館2をご覧ください。
サウンド ナナハン シリーズの1つ、他にGTV、GS、GT、EX等がある。
上のGSやGTVと比べると作りは良い、もしかして設計者か工場が違うのか?。
基板の写真はラジオ資料館 東芝 サウンド ナナハン FTをご覧ください。
サウンドナナハンシリーズの1台。
受信はFM MW SWの3バンド。
ACアダプターは内蔵されています。
この機種はACアダプターを内蔵しています。
ただACコードは小型のもので、普通の大きさのものは使えません。
ナショナルの小型のプラグ(RF−858などに使用)が使えました。
ACコードは松下の小型タイプBが使えます。
MW 525〜1605KHz
FM 76〜90MHz
SW 3.8〜12MHz
MW 525〜1605KHz
FM 76〜90MHz
SW 3.8〜12MHz
写真は左が1450、右が1500
この2つのラジオはBCLラジオとは言えぬかもしれない、Sメーターが無くて、発光ダイオード表示。
サウンド750 GSの周波数直読を継承した機種。
こちらの方が合理的に出来ている。
MW 525〜1605KHz
FM 76〜90MHz
SW3.8 〜12MHz
短波直読を売り物に発売された機種でSW直読範囲は
3.85〜4.05MHz
4.7〜5.1MHz
5.85〜6.35MHz
6.9〜7.5MHz
9.4〜10MHz
11.5〜12.1MHz
マーカーは1MHzのLC発振。
定価15500円
(1975年発売)
MW 525〜1605KHz
FM 76〜90MHz
SW1 3.8〜12MHz
SW2 15〜28MHz
短波直読を売り物に発売された機種でSW直読範囲は
3.85〜4.02MHz
4.7〜5.1MHz
5.85〜6.3MHz
7〜7.36MHz
9.4〜10MHz
11.66〜12.1MHz
15〜15.5MHz
17.6〜18.1MHz
21.4〜22MHz
25.5〜26.2MHz
マーカーはLC発振の1MHz、パネル面に校正用の調整窓が有る。
小型で結構デザインが良いと思う、見つけるのが難しく相当の珍品。
ランプとモールス(発振器)のSWが兼用になっていて、モールスの練習も可能。
シングルスーパーなので、イメージが派手に出ます、マーカー信号を区別するのにコツが必要。
SW2でマーカーを使うのは更に難しい。
デットストックの新品を修理する機会があったが、故障個所はフイルムダイアルの接着剤がはみ出して、フイルムが正常に巻き取れない現象であった。
他にダイアル目盛りの狂いを発見した。
MWは正常だが、SW1〜2が狂っていた、使わなくても経年変化したらしい。
これから類推すれば、RF回路の再調整はこの種BCLラジオには必須と思われる。
この機種共通の弱点はフイルムダイアルの接着剤で、今まで見てきた1700は全てにこの接着剤のいたずらがある。
現象としては 同調しようとダイアルを廻すと、フイルムが暴れる感じがします。
修理には根気が必要です、完全に修理するのは難しい。
非常に魅力的な機種で入手難だが、受信機能はそこそこ、過大な期待は禁物です。
この機種は外部に4.5VのACアダプターが必要です。
スカイセンサーなどのアダプターとプラグの形は同じですが、極性が逆なので注意が必要です(端子外側が−極性)。
5800のところで紹介した YAZAWA ACM300R を4.5Vにして、プラグの極性を逆にすれば使える。
定価18500円
(1976年発売)
修理体験記はこちら
TRYX−1800はSメーター、タイマー、ミューティング機能つき。
よく出来たラジオです。スピーカーも大きいし音も良い。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.8〜12MHz |
定価 19800円
TRYX−1900はMWとFM(76〜TV3)、TV(4〜12)の3バンド
ACアダプターは内蔵されています。
MW
525〜1605KHz
FM 76〜90MHz
SW 1.6〜30MHz
短波直読を売り物に発売された機種でSW直読範囲は
3.9〜4MHz
4.75〜5.06MHz
5.95〜6.2MHz
7.1〜7.3MHz
9.5〜9.775MHz
11.7〜11.975MHz
15.1〜15.45MHz
17.7〜17.9MHz
21.45〜21.75MHz
25.6〜26.1MHz
TRYX−1600のマーカーがLC発振だったのに比べ、1MHzの水晶発振になっている。
また昔の通信型受信機に良く見られるダイアル指針アジャスト機構を備えているのでFMとMWも周波数の読み取り精度が高い、校正すれば、ほぼ正確に読み取れる、中々楽しい機種。
目盛りの間隔が比較的狭いので、直読とは言え、短波帯はクーガ2200に比べれば読み難い。
なおこの機種は1MHzマーカーですから、クーガ2200(125KHzマーカー)のようにどの位置でも正確には読み取れません。
なおシングルスーパーのため、どうしても10MHz以上はマーカーのイメージが目立つ、
マーカー使用時 Sメーターの良く振れる方にあわせてください。
比較的正確に読み取るには、100KHzのマーカー発振器を別途準備する事をお勧めします。
この機種の設計者は短波受信機を自作した、アマチュアー無線の経験者であろう。
この機種ではそんなに強く感じないが、東芝750GSの設計は真空管時代の短波受信機をTRで実現した匂いの濃い設計になっている。
これを750GS→1600→1700→2000と発展させたようだ。
この機種の故障の特徴は、メーターが振り切れる故障と、直読ダイアルが固定できない故障が多い。
TR不良の物を修理した事が有るが、基板をバラバラに分解しないと交換できぬ位置(構造物の裏)だった為、
取り外してみたが、他の機種に比べれば、比較的楽だった。
また直読ダイアルはアルミ製の為、錆びが目立つ場合がある。
さらにこの機種は縦型で比較的薄いので倒れる為か、レバーSWが折れている物が多い、取り扱いは丁寧にしましょう。
この機種はシングルスーパーだが、中々の人気機種、見ていても楽しい。
ACアダプター内蔵。
内部構造はラジオ資料館をご覧ください。
ACコードは普通のタイプCが使えます。
定価28900円 (1976年発売)
三菱
JEAGAM304 FIC−304
ジーガムシリーズの末弟的存在。
404は比較的良く見かけるが、これは少ない。
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.8〜12MHz |
ACアダプターは内蔵されています。
当時としては珍しいダブルスーパー方式。
ワイアレスマイクとタイマー付き。
作りは中々お金がかかっていると言う感じ。珍品。
この兄弟機種にFIC−304がある。
意外と大きい。
ACアダプターは内蔵されています。
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.8〜12MHz |
定価22800円
ジーガム505はダブルスーパー方式で、この当時としては非常に珍しい。
ソニーは5800の時代だから、この機種は先進的ともいえる。広告のうたい文句では「短波重点機構」となっている。
一方ジーガム404の方は「短波+プレイ機構」とある。
メインダイアルで同調、OSC FINEで微調整。
BFOスイッチとBFOピッチコントロールが可能。
何故かこの機種を捜している人が多い、しかし中々見付からない、珍品。
魅力的な機種だが保守性は良くない、修理して楽しくないラジオ。
ACアダプターは内蔵されています。
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.8〜12MHz |
定価22800円
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
クーガの1号機でBCL受信機と言うより、音が素晴らしい受信機といえる。
TRラジオとは思われぬ音がする。
音痴の自分でも区別できるくらい一味違います。
これはスピーカーの大きさも影響していると思う。
ACアダプター内蔵。
何故か赤と黒と青が有る、黒が圧倒的に多い。
マイクミキシング機構搭載。
ACコードは普通のタイプCが使えます。
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
標準価格18,900円 昭和48年発売。
メーカー公表感度
FM :1.2μV(30dB)/50mW
MW : 12μV/m/50mW
SW : 2μV/50mW
修理体験記はこちら
タイマー、Sメーターつき。
ACアダプター内蔵、便利です。
このラジオは分解してみると非常に良く出来ている。
作りも豪華。
高感度を狙った機種で、MW SWにもFETによる高周波増幅がついている、
この為かクーガ2200に近い感度が期待できる。
おそらく当時としてはMW SWは最高感度だったのではと推定される。
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
標準価格 17,300円
昭和46年9月発行のカタログに記載あり。(868Dは記載なし)
なお同じカタログに RF−5000(108,000円)やRF−3000N(49,000円)もあり。
メーカー公表感度
FM :1.2μV(30dB)/50mW
MW : 12μV/m/50mW
SW : 1μV/50mW
ACコードは普通のタイプCが使えます。
外観では良く注意しないとRF−868と区別が難しい。
ACアダプター内蔵。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.8〜12MHz |
FMの送信機能が付加されている、
送信周波数はタイマー左上の小さなツマミで、受信周波数と独立に設定できる。
ICF-5500などソニーラジオのFM送信機能は「受信周波数−10.7MHz」と制約あり。
その点では こちらの方が真面目なつくりです。
作りはがっちりした設計で、868と殆ど共通。
868の基板に子亀基板が載った感じ。
標準価格17,300円、昭和47年の発売。
ACコードは普通のタイプCが使えます。
ACアダプター内蔵。
ACコードのプラグは小型の物で、入手困難です。
Sメーターつき、タイマーは外付け。
中々良い作りのラジオ、ICF−110に比べ、保守性も良い。
結構人気有り。
MW SWにもFETによる高周波増幅がついている、
しかしメーカー資料によると回路がほぼ同じRF−858Dの方が感度は少し良いそうだ。
なかなかの優れものです、故障も比較的少ないようです。
ただ壊れると意外と手ごわい。
標準価格 15,500円 (スリープタイマーつき)
昭和46年9月発行のカタログに記載あり。
(45年の発売開始と思われる)
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
RF−858のバー アンテナ(858Dもほぼ同じ)
Qを高くする巻き方で、ICF−5500などに比べると高性能のはずだが、
実際測定したことは無い(製造原価も高いと思われる)。
メーカー公表感度
FM :1μV(6?dB)/50mW
MW : 20μV/m/50mW
SW : 30μV/50mW
ACコードは松下の小型タイプBが使えます。
GXワールドボーイ
デザインが少し違うが、858 858Dともほぼ同じ機種。
ダイアル文字の色が緑。
受信範囲や使用半導体の数は858と同じ。
中の作りも殆ど同じだが基板は微妙に違う、
違いはクリスタル端子がついていることで、おそらく858の後継機。
858が昭和45年の発売と思われるのに、こちらは46年発売。
このシリーズは丁寧なつくりになっている。
高感度を狙った機種で、MW SWにもFETによる高周波増幅がついている、
この為かクーガ2200に近い感度が期待できる。
おそらく当時としてはMW SWは最高感度だったのではと推定される。
惜しむらくは外部アンテナ端子が無い事であろう。
MWのバーアンテナは16cmあり、均等巻になっている。
普通はコアの片側にボビンに密着巻でコイルを巻くのが普通であるが、
この様に均等巻にすると高いQが得られると言はれている。
実際の感度も高いようだ。
メーカー公表感度
FM :1.2μV(6?dB)/50mW
MW : 12μV/m/50mW
SW : 1μV/50mW
ACアダプターは内蔵されています。
標準価格 15,500円 昭和46年発売。
ACコードは松下の小型タイプBが使えます。
修理体験記はこちら
ACアダプター内蔵、NSBクリスタル端子つき。
中の作りは結構豪華、でもSメーターが無いのが寂しい。
SWの感度は858より大分落ちる。
普通のラジオに短波がついた感じ。
昭和48年発売 13,900円。
ACコードは松下の小型タイプBが使えます。
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
ACアダプター内蔵、FMトランスミッター、NSBクリスタル端子つき。
Sメーターつき。
この機種のFMトランスミッターは真面目に作られている。
周波数が受信と独立して変えられることと、マイクゲインも独立。
5500などのFM送信機能を玩具程度とすると、こちらは多少実用的機能あり。
本機種は電気的な故障は少ない、しかし何故かマイクツマミの飾り銘板が無くなったものが多い、接着不良か。
昭和47年発売 15,900円。
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
松下 RF−1110LBS GX−10
ヨーロッパ向けと思われる、日本向けの製品は見た記憶がありません。
短波の受信帯域は6MHz〜18MHzで、昭和20年代の日本製真空管ラジオと同じ周波数帯域。
選択度は良くない、意外と広帯域。
電源部分はお金のかかった作りになっている、これはヨーロッパ向けのせいでしょう。
MW |
520〜1600KHz |
FM |
88〜108MHz |
SW |
6〜18MHz |
LW |
150〜280KHz |
この機種は自分の物ではありません。
側面の写真。
ソケット類が日本向けと異なる。
ACコードも現在日本で多用されているメガネタイプ。
サンヨーのラシーバー
FM MW SW CBトランシーバー。
左側にCBトランシーバーのホルダーが有る。
中々ユニーク。
なぜか作りは8700と違って良い。
部品がぎっしり詰まっていて修理は大変そう、修理したことは無い。
もしかしたら7700は自作で、8700は外注か?。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
後ろ側のSW切替えで、CBに切り替わる。
定価25800円
分離したところです。
2007年10月26日:トランシーバー付の写真と交換
パルサー7550
マイナーな機種と思われる。
MW SW FMの3バンド。
音を楽しめて、BCLも出来るラジオ。
中の作りは結構豪華。
低音と高音用に2つのアンプがあり、前面のボリュームで独立に調整可能。
勿論普通の音質 音量調整も出来る。
AC電源 内蔵。
定価 21800円。
サンヨーのBCLラジオ
パルサー8700。
放送波帯を主体にしていて、すべての周波数は受信できない。
チューニングにはFASTとSLOWの切替えがあり、ダイアル目盛りもよく校正できる。
惜しむらくはマーカーが無い事であろう。
感度切替え、選択度切替えもある。
中を開けた感じは、多少安っぽいところが有る。
回路図を入手したが、実際修理すると泣かされる。
回路構成が他の機種と違う部分あり、動作を追いかけるのに苦労する。
感度不足の修理は意外と大変です。
この機種は不思議な事に満足に動作する完動品は極端に少ないようだ。
MW | 525〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW1 | 3.9〜7.3MHz |
SW2 | 9.5〜12MHz |
SW3 | 15.1〜17.9MHz |
SW4 | 21.4〜28MHz |
内部構造の写真はラジオ資料館をご覧ください。
シャープのFMマイクつき3バンドラジオZ−3000(左側)。
上面左側の四角いのが取り外せるマイク。
フイルムダイアル式だが、どうも作りが悪く、修理した2台とも不調であった。
BFOもあり、デザインも中々良いと思うが、想像以上に基板のパターン面に部品が取り付けられている不思議なラジオ。
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
Z−1000はMWとFMの2バンドラジオ。
ビクターのBCLラジオ、ピッタリのハードカバーがついている(写真後ろ側、黒いもの)。
カバーがついているのに気づかず、銘板の無いラジオ?かと思ったほど。
音質調整は昔のゲーム機のジョイステック?で操作。
SPは2ウエイで音質重視。
FM送信機能がついている。
定価 17900円
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW | 3.9〜12MHz |
ビクターのBCLラジオ。
ソニーのスカイセンサー5900とほぼ同じだが、
4バンドになっていて、受信周波数範囲は1.6〜30MHzと広い、
でも途中抜けているところが有る(短波の第1IF部分付近)。
受信周波数は
MW | 530〜1605KHz |
FM | 76〜90MHz |
SW1 | 1.6〜4MHz |
SW2 | 4.5〜10MHz |
SW3 | 11.7〜20MHz |
SW4 | 21〜30MHz |
定価 32,800円
このラジオは5900を参考に作った感じだが、サブダイアルの可変範囲調整用の仕組みが省略されているので、
読み取り誤差は5900より多少悪い。
5900:コイル トリマ2個
6600:コイル トリマ1個+固定C。
短波の第1IFは10.7MHzです。
修理経験台数が少ないので 確実なことは不明だが、やはりトランジスターの不良が多い。
FR-6600の修理体験記もご覧ください。
0.5〜29.999MHz AM SSB
CW 。
1MHzの水晶発振を基準に、この高調波とVFOを組み合わせ、これを局発としたシンセサイザー方式受信機。
受信操作は今になったら面倒だが、中々楽しい受信機。
大型なので修理も比較的やり易い。
この機種は3台修理したが、内2台は改造機だった。
悪くすると改造や修理を途中で諦めたものに出くわす、これは悲劇です。
購入はできれば無改造のものをお奨めします。
この機種にはマーカーが無いので、100KHz程度のものを別に準備した方が良い。
ラジオ資料館(写真)も参照ください。
外観に比べ、中のつくりは家電のBCLラジオなみ、値段からすれば納得だが。
定価59000円 1976年発売
なお微同調の付いたモデルもある、時期的に後期の製品と思われる。
メインダイアルの右側にFAINツマミが有る。
1977年8月号の短波誌の広告を参照ください。
この時点ではFINEツマミつきのモデルになっている。
6055KHzを受信中です、ロックランプ(赤)は消えたところがロック点です。
2013年7月17日追加
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
0.5〜30MHz
思ったより人気があるのに驚いた。
発売当時は魅力があったと思われるが、操作があまりに面倒。
使いにくいと思うのだが、そこが良いのでしょうか。
内部の写真はラジオ資料館のSSR−1を参照ください。
外観は安っぽいが、中の作りはFRG−7より良い。
外観はほとんど同じだが、改良型がある。
実際の感度も良いようだ、当時としては画期的だったのだろう。
改良型は1977年頃発売されたらしく、「短波」誌の1977年8月号に紹介記事がある。
ここに紹介されている内容は下記のとおり。
@RF同調回路の改良で混変調特性の向上
AVFOの安定度向上
BVFOの直線性の改良で、ダイアル精度の向上
C大型アンテナターミナルの採用
D外部より電池交換可能なカバーの採用
E1MHz高調波発生回路の安定度向上。
修理体験記はBCLラジオ修理体験記をご覧ください。
初期型 | 改良型 |
@電池交換はカバー全体を外す Aアンテナは外してある |
@ケース上面のカバーの一部を外すこ事で電池交換可 Aプリント基板も新設計されている、部品も1部異なる。 |
トリオのトランジスター式BCL受信機。
170KHz〜410KHz 525KHz〜30MHz連続カバー。
18〜30MHzのFバンドは第1IF 4.034MHz 第2IF 455KHzのダブルコンバージョン、他はシングルスーパー。
上がメインダイアル、下がバンドスプレットダイアル。
フライ ホイールがついていてダイアルの操作感は良い。
真空管式の面影を残している。
以外に大きい。
整備して周波数ずれを修正したが、単一調整をしたら、Sメーターの振れが2〜5目盛り良くなった。
アンテナ側のコイルはANT TRIMがあるが、段間は外部から調整できないので、念入りに調整した方が良い。
家電メーカーのBCLラジオに比べ、3連バリコンを使った高周波増幅がついているので、トラッキング調整の出来は感度に影響が大きい。
上手く調整すれば、イメージ防止に役立つ。
500KHzの水晶マーカーがついている。
放送バンドは周波数直読可能。
ただクーガ2200に比べれば、操作はいやらしい。
真空管式の9R−59のバンドスプレッドを直読にした感じ。
修理例は新ラジオ資料館のR−300修理体験記をご覧ください。
この機種は外部電源端子が製作時期により異なる、ACとDC入力を間違えて接続し、壊した例があります。
特にACとDCのソケットが無理に差し込めば使えることに原因がありそうです。
外部電源を使う時は注意してください。
外部電源 その1 | |
外部電源 その2 |
1976年発売 49,800円
番外編
BCLラジオとは言えないが、クーガ7の親戚のようなクーガ112(TVの音声受信)
クーガ7のそっくりさん、でも少し小さい。
ジャイロアンテナもついている。
短波がついていないのが寂しい。
MW | 530〜1605KHz |
FM〜TV3 | 76〜108MHz |
TV4〜12 | 3.9〜12MHz |
標準価格 21,000円 昭和50年発売。
松下のクーガ シリーズの変わり種。
かわいい外観で、人気が有ります。
MW 530〜1605KHz
FM 76〜90MHz
標準価格 13,500円 昭和48年発売。
ソニーはICF−5400 5450 5500 5600 5800 5900 6000などと有るが、
5700がスカイセンサーには無い。
この番号はVFM−5700(TVの音声受信)として製品化。
MW | 530〜1605KHz |
FM〜TV3 | 76〜108MHz |
TV4〜12 | 3.9〜12MHz |
番外編 トリオ 9R−59D
9R−59Dの修理体験記
この機種は真空管式ですが、BCLラジオ愛好家には人気があるようです。
ただオークションで購入すると いろいろ問題があるようなので、十分注意して購入ください。
特定の方が集中的に整備して販売しているようです。
確かに動作はしますが、音が出るだけの整備なので、購入して泣くことが多いです。
具体的には上記リンクで具体例を十分確認してください。
特定の方が整備して 沢山販売している9R−59Dには問題が多いです、購入は十分注意してください。
修理体験記を読んで 評価してください。
ACアダプター内蔵機種についてはプラグの形状が問題になります。
各種のプラグの形状を示します。
@ ソニーの4つ穴コード これは昭和30年代に売り出された5インチ、マイクロTVに使われていたもので、BCLラジオとしては5090に使われています。
A ソニーの小型ACコード CF−5950(5900にカセットを付属させた)やICF-6800などに使われています。
B ナショナルの小型ACコード 東芝のサウンドナナハン GTにも使えます、各社共通規格のようです。
CD BCLラジオとしては標準的なコード。Cの方が圧倒的に多いが、Dも実用的に差し替えて使える。
E メガネタイプのACコード 現在流通しているコード。BCLラジオとしては殆ど使われていないが、輸出向きの製品に使われていることがある(例えばICF-6800W)。
ACアダプター の注意(2021年4月5日)
アダプターでスイッチング式の物は使わないでください。
下記は一見 使えそうですが 全く駄目です。
スイッチングノイズが出て悲惨なことになります。
例えばICF−5500でFMだとすべての周波数でノイズでSメーターが振り切れます。
当然受信できません。
MWも受信はでき局はありますが あちこち怪しい雑音が聞こえます。
それとトランス式でも注意しないと表示電圧が正しくても 実電圧が異常に高く ラジオが壊れることがあります。
一般に 表示の電流で使った時に 表示の電圧になる設計のものが多いです。
例えば6V 1000mAの物は ICF−5800クラスに使うと10Vくらいになることがよくあります。
特に充電用のアダプターは表示電圧が低くても 実際は高い電圧が出ます。
充電用と思われるものを使う時には電流容量が小さくても注意が必要です。
(2021年4月5日)
BCLラジオの整備方法や異常現象の修理方法はホームページの記載内容で工夫ください。
整備方法や修理方法についての問い合わせはご遠慮ください。
手に負えなければ、修理引き受けます、但しメーカーサービス停止の古い機種に限ります。
詳細はラジオ修理工房を参照ください。
平成12年7月3日作成
12月1日 CF−5950とICF−5500の記載内容
更新
12月19日 RF−2200とICF−5900の記載追加
修正
12月21日 RF−855(クーガ6)を追加
1月17日 RP 7600とICF-1100を追加、ICF-5800 5900などを一部修正。
1月24日 ICF−500を追加
2月1日 RF-1150やICF-5800などの修正。
2月13日 RP−750FTを追加
2月15日 ICF−1100Dを追加。
3月2日 RP−7600の説明を追加。
3月6日 RF−1130を修正。
3月7日 ICF−5300を追加。
3月15日 KH−2100を追加。
3月20日 ビクターFR−6600を追加するとともに、CFー5950とRQー585をBCLラジオ博物館5に移しました。
3月22日 アンテナカプラーRD−9810を追加。
4月21日 ICF−5500 FRG−7等に記載事項を追加。
4月27日 日立パディスコ3000を追加。
4月30日 RF‐2200とICF‐5900の記述を追加 修正。
5月1〜3日 FRG−7の記述を修正。
5月27日 RF‐2200の写真(初期、A Bタイプの正面パネル写真)と説明追加。
6月2日〜3日 ドレークSSR−1に写真と記載内容追加。
6月21〜23日 トリオ R−300追加。RF−2200の記載事項を一部修正。
7月19日 番外の松下クーガ112 5 SONY VFM−5700などを統合
8月29日 クーガ101と101(A)の写真を追加。
9月27日 ワールドボーイ RF‐858Dを追加。
9月29日 一部修正。
12月3日 三菱ジーガム304を追加。
14年1月2日 クーガ2200とスカイセンサー5900 5800などを修正。
2月8日修正
3月10〜11日 クーガ2200(基板の種類など)とスカイセンサー5900の1部を修正
4月21日 ICF−5500Mを追加。
4月27日 RF−1180とRF−1188の写真を差し替え。
7月3日 記載内容を全体的に見直しました。
8月17日 ICF−3000を追加。
2002年12月23日 リンク修正。
2002年12月29日 リンク修正。
2003年3月25日 サンヨーRP−7550を追加。
2003年5月3〜4日 RF−2200 858、ICF−5900など全般的に記載事項の見直し修正を行った。
2003年6月20日 RP−760Fを追加。
2003年7月25日 サンヨー8700の記述を訂正。
2003年8月15日 記述修正。
2003年11月20日 リンク追加。
2003年12月11日 記載事項追加。
2004年1月17日
2004年2月20日 東芝RP−701Fを追加。
2004年4月27日 RFー2200 ICF5800 5900などの記載を1部修正。
2004年7月7日 RF−888青色 追加。 RF−848記載追加。
2004年9月30日 2200の記載修正。
2004年12月20日 一部修正
2005年8月15日 リンク修正
2006年1月21日 一部修正
2006年6月29日リンク修正
2007年10月20日:45055 松下 GX−10(RF−1110LB) GX−500(RF−1130LBS)を追加。
2007年10月26日:45748 RP−7700の写真を交換。2008年2月17日:58,343 KH−2200の記載事項を追加。
2008年9月4日:80,000で再スタート
2009年1月19日:92,629 2200のBタイプの写真を追加。
2009年2月13日:95,112 ICF−5350を追加、RF−2200の記載事項追加。14日 写真の入れ替え中
2009年2月21日
2009年2月22日:96,329
2009年2月23日:96,595
2009年5月1日:100,000で再スタート
2009年8月25日:110,444 注意事項追記
2010年8月9日:140,400 クーガ115の注意を追加。
2010年8月12日:140,678 クーガ2200 スカイセンサー5900などにおきやすい故障例を追加 印。
2010年8月27日:142,573 写真の追加、松下製ラジオの感度追加 など全体的に見直し。
2010年8月30日:143,071 5500(A)基板割れの記載追加。
2010年9月21日:145,145 サウンドナナハンGTのACコード写真を追加、ICF-7800の写真を2枚追加。
2010年9月22日:145,201 ACコードのプラグの写真を追加。
2012年11月12日:228,635 画像リンク切れの修正。
2013年2月26日:240,870 858D画像追加。
2013年3月7日:241,861 9R−59Dの画像と リンクを追加。
2013年4月6日:画像の修正
2013年4月24日:246,750 ICF−5900他 9R−42Jの画像追加。修正
2013年4月26日:246,958 2200と877のブロック図を追加。
2013年5月9日:248,376 2200の分解画像を追加。
2013年5月10日:7800の画像を追加。
2013年12月18日:266,688
2013年12月24日:267,206
2014年3月3日:273,796 ICF-5800の記載事項を追加。
2014年3月19日:275,411 ICF-110(B) RF-1010の記載事項追加。
2014年3月23日: ICF-110 ICF-1100のパターン面が見える画像を追加。
2014年3月27日:276,102 YAZAWAのACアダプターを追加。
2014年3月28日:276,207 画像追加 リンク追加 文章追加など 全体の見直し。
2014年10月29日:293,327 2200と5900の読み取り精度の画像を追加。
2014年12月27日OCNのホームページサービス停止により http://www31.ocn.ne.jp/~radiokobo/から こちらに移転しました。
2015年1月14日:300,086
2015年5月5日: 309,525 RP-727Fを追加。
2015年5月27日:311,175 BCLラジオ用楕円コードの情報を追加。
2015年6月6日:311,906 ICF-5450の大きな画像を追加。
2015年7月3日:313,668
2015年8月21日:315,990
2016年3月7日:325,765
2016年11月15日:336,610 クーガ1130を補足
2019年8月30日:362,433 電源SWのリーク
2020年12月13日:370,058 2200の注意事項追加
2021年4月5日:372,760 アCアダプターについて
2021年5月15日373,618 RF−2200のイメージについて(画像)。
2023年5月17日 広告削除
2023年11月29日:392,266 2200と5900の取説を明記
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