最近のBCLラジオの修理について (ラジオ工房) 



BCLラジオの修理を始めて15年以上たちますが、最近 顕著な動きが有ります。
以前は壊れたままのものが殆どでしたが、最近は壊したもの、修理を途中で諦めたものが急激に増加しています。
「壊れたままのもの」などまず見かけないくらいに少なくなりました。
5500や5800の修理依頼も以前は沢山あったのですが、最近は少なくなりました。
サービスマニュアルが出まわっているので、器用な人なら充分修理できるからでしょう。
現在修理依頼が多いのは5900や2200と115です。
5500クラスの場合、受信さえ出来れば納得出来るのですが、5900は直読機のため、単純な修理では欠点が目だって仕方ないと言うことでしょう。
一方115は不思議な現象を起こすので、単に音が出るだけの修理では、どうもおかしいと認識、再度修理しようと言うことのようです。
最近の修理状況を順次紹介します、なお古いものは順次削除します。
個人やリサイクルショップから購入したラジオにも手が入れられている物が増加しています。
修理業者に依頼したが満足できないと改めて修理依頼される方も多いです、また続オークションに寄せてに記載した内容を否定するほどの変貌です。


 BCLラジオ修理読本
三才ブックから見本が送られてきました、修理の内容が詳細に書かれています。
なおこの本を買って修理ができると思うと間違いです。
あくまで修理したものの例題をたくさん集めた写真集です。

著者の多勢さんは以前 秋葉原のお店の地下でBCLラジオを販売されていた方です。
数台程度 不具合の後始末をした経験がありますが、それにしては修理読本を出すとは 進歩したものです。
内容については当方一切関係ありません。
  ある方のブログを読んでいるとこんな記載を発見しました。
http://blog.livedoor.jp/mura11ban/archives/1844718.html

上記 BCLラジオ修理読本の評価で
「この本はR工房さんが今まで隠してきた部分が結構載っていますので、私には役に立つと思います。」
この言葉は非常に心外です、どこまで公表するかは筆者も悩んでいたし、また自由のはずです。
詳しく書いていると不良整備を始める人がいるし、書かないと隠すと言われてはたまりません。
このような気持ちでホームページを見ていたかと思うと悲しくなります。
管理人の注
この修理体験記は下手な文章で故障状況をまとめたものです。

このページは修理方法の教科書ではありません、読んだだけで修理できると誤解しないでください。
修理した台数の積み重ねがノウハウとなります、このページを見て修理出来ないと言われても心外です。
当方はメーカーのサービス機関でもありません、ラジオ大好きおじさんにすぎません。
「なんでも教えて君」のお相手は致しかねます。
さらに最後の仕上げは心を込めて調整しています。
 

自分で修理する方はサービスマニュアルを熟読して挑戦してください。

なおサービスマニュアルは、一定のスキルがある前提で書かれています、表面だけ真似しても駄目です。
その大きな間違い例がロッドアンテナから蓑虫クリップで信号を入れるごとき操作です(某プロの例)。

回路図を見れば この方法がいかに無謀かと言うことが判ります。
これが判らい方は回路図が読めるとは言えませんし、スキルも無いと自覚した方が良いでしょう。

メールアドレスはスパム防止の為 転送メールです。

スカイセンサー5900の無責任な整備品(2023年7月5日)

今まで経験したことが無いような5900の修理をしています。
外観が 汚いとは思ったのですが 想像以上でした。



まず 分解しよとしたのですが ネジを外しても分解できません。
裏蓋がビニールテープで 固定されていて テープを外して 分解してみると 裏蓋が破損して 固定できないことが判明しました。
悪い予感がしたのですが・・・




まず外部スピーカーを接続して通電してみると メーターの動きが怪しいです。
この機種によくある 引っかかりです、動くのですが 途中で止まります。





受信してみると MWは正常に受信します、FMもかろうじて受信できるかと言うレベル。
但し目盛りの狂いが 酷いです、高い方にずれています。
もしや 接点復活剤をバリコンにかけたのではと疑いました。
高い方も確認してみる必要があり JOAK を合わせ 次にJORFを合わせてみました。

これで接点復活剤を噴射した疑いは半分以上晴れました、やれやれ。

ここまでした後
何時もの修理と同じようにQ8 9 27 11の4個のトランジスターを新品に交換しました。
此れでもSWの受信は回復しません。
念のため BFOをONにしてみましたが ビート音は出ません。
普通は これでビート音が出るのですが BFOの故障も有りなので 念のためオシロで調査してみました。
発振は正常にしています。
BFOのコイルを調整して 解決しましたが あちこち弄り回した 形跡には疑いの気持ちが強くなりました。


更に 調べて行くと マーカーが働きません。
この機種のマーカーは500KHzの水晶発振子が使われていて 100台に1〜2台 動かなくなるのです。
昔は 容易に入手できたのでのですが 現時点 難しい おそらく@5,000円はするでしょう。
(2200用の4MHz水晶は 沢山 手持ち有ります 最悪かICでカウントダウンする方法もある)

更に 455のセラミックフイルターも壊されている事が判明した。
(下図の不調と注記したフイルターです)
調整用のネジ部分と磁気コア分部の接着が外れた感じがする  あちこち弄ろ回して 壊したらしいと想像します。
徹底的に弄り回してあるので・・




念のため マーカー部分のシールドケースを外し 確認してみました。
裸にした状態の 画像です。
通電しても発振しませんので 取り外しグリッドディプメーターで強制的に動かしてみました。
弱いながらも 発振したので元に戻すと 微かに発振はします でも弱いです。

組み込んでも 安定な動作は期待できません、安全の為 諦めることにしました。
なお5900の場合 経験上 100台に1台か2台このようなことが起きます。



結論
1日中 作業したが 諦めて 別の5900の中身を移植する 決意をした。


前面ケースの補修

前面ケースは 汚れが酷いので 洗剤で洗ったが メインダイアル付近のボスが破損している。
裏側から見て 右上のネジの受け側。
破損している部分に よく似たボスの破片を接着して修復した。








調整中の 5900  右側のネジが無いのは接着中で 固定できないため。
(左上 左下 右下で固定して調整する)

この状態で短波の調整を行う



なお アンテナ ダイアルフイルム ツマミ等は 昔のものを流用 清掃の上 移植 再利用した。

背面側ケースは壊れ方が酷く 修理方法が無いので 同じ形のケースを別途準備した。
なお この状態でスピーカーは 前面ケースに固定されている。




外装は 前面を修理し 残しました。
構造上 ボスは弱いので 扱いには充分御注意下さい。
ランプボタンが有りませんので 手持ちのものを追加しました。
背面のケースは 画像のように完全に破損しているので 同じものを探して利用しました。
また前面の 透明指針の固定バネも紛失しているので バネを自作して組み込みました。

実はこの部分が無いのは素人が分解した印みたいな物です、修理上の危険信号と思っています。
(不必要な部分まで 弄られていることが多い)






このラジオは 非常に熱心な方が あちこち触りまくり なんとか音が出るようにしたらしい。
この機種は 数百台見てきましたが もっとも酷いものでした。
なんとか正常な状態に戻せてよかったです。




スカイセンサー5800の無責任な整備品(2021年8月1日)

落下させて受信できなくなったと言う5800が修理にやってきました。
外観に壊れた部分はありません。
通電していると確かに無音です。
分解して見ると 内部も物理的破損はなさそうです。
ただ分解した時 なんとなく違和感がありました。
部品の組み込み方が 別の場所に組み込んだり 怪しいのです。
どうも ど素人が分解した形跡があります。

まず ダイアルメカですが 微動側に固定できないのです。
添付画像は その部分を取り出したところです。


どうも分解して 内部の部品を紛失したらしい。
この部分には バネとボールベアリングが組み込まれているのです。
ネジ2個をはずすと 蓋部分が外れるのです、不注意に開けないように。

別の5800から該当部品を移植しました。

通電し 調査してゆくとTR Q5のベース電圧がありません。
ということはFMIF AM BUFF回路が動作していないことを意味します。

このラジオは安定的に動作させるため定電圧(2.1V)回路が組み込まれていて
そのどこかで断線していることがわかりました。 
調査したところ、画像に示す位置で断線していることが判りました。
(大まかな場所は判明したが 詳細位置は特定できず)
ただ拡大鏡を使ってもひび割れは検出できません。
テスターで 導通をはかり やっと図示の範囲らしいことがわかりました。
これはジャンパー線を 元に近い位置から張りました。
(プーリーに近い方の線)
これでMW SWは正常に受信します。

もう1本の線はFM受信時のAFC制御線です。
FM受信時 動作がおかしいので調査すると 
こちらもほぼ同じ 場所で断線しているらしい。
ジャンパー線で対処しました。
こちらもひび割れや傷は全く観測できません。
非常に不思議です。
(虫めがねはせいぜい数倍だが)


ただこの時不思議なことを発見しました。
外部アンテナとロッドアンテナの途中に入れられているC1の端子が
ショートされているのです。
(いやにアンテナ線の半田ランドが大きいなと異常を感じた)
家電製品のBCLラジオはロッドアンテナは初段のアンテナコイルに直結されているのです。
下記に回路図を示します。


回路図でS1はバンド切替スイッチで現在はMWの位置にあります。
SW1を受信するときは1つ上の位置に移動する仕掛けでです。
C1がショートされていると EXT ANT(外部アンテナ端子)とアンテナコイルが
直結される形になります。
ゲルマラジオで 同調コイルのホット側に外部アンテナを接続したと同じ状況になるのです。
場合によっては音量は大きくなる可能性はありますが、選択度が全く駄目になります。
赤い線はSW1受信の時の回路に相当します。
これは BCLラジオとしては致命的欠陥になります。

ロッドアンテナに外部アンテナを直結してはいけません。


なお ネットで ロッドアンテナから信号を入れて感度がよいなどと自慢する動画を見かけますが
これはBCLラジオの構造を知らない 怪しい 技術者です。

本来の通信型受信機とは大きく違います。
おそらく通信型受信機の修理をやっている方が無意識にこの方法を取るのでしょう。

フイルムダイアル機構も固定部品が変形していて 危険なので ホットボンドで固定した。
接着力は強くないので 簡単にはずせます。
なお 前に修理した方は セロテープで固定してあった。


なお AM(MW SW)の受信ができなくなる現象がありました、原因は不明ですが 落下の後遺症があるのかも知れません。
組み立て後 再発しませんので 通電試験をしています。
基板割れがあればすぐ対応可能なのですが 対応に困ります。

このラジオは無責任な修理がしてあり さらに落下というアクシデントが加わ わったので 大変でした。

スカイセンサー5900の危険な整備品(2020年4月10日)

動作不良ということで修理を引き受けたものを分解して 驚きました。
外部DC入力部分にジャンパー線が張られているのです。
スイッチ部分をショートすると、電池を入れたままアダプターを使うと 電源OFFでも電池が充電されるのです。
乾電池は大きな電流で充電すると晴れるさえしかねません。
非常に危険です。

多分スイッチ部分の不良をカバーしようとして この様な作業をしたのですが、
やってはいけない修理方法です。
手馴れた作業から BCLラジオを多量にオークションに出品している方の仕業と思いますが、
絶対やめてください。



危険かどうかは 添付電源部分お回路図を見ればすぐ理解できます。
無意味にスイッチが組み込まれているのでは無いのです。



この出品者の特徴は薄くて黒っぽいスポンジが多用されていることです。
今までもこの種のものを見かけます、相当数 販売しているのでしょう。




ICF-5900でAMのFM帯補完放送の受信

このラジオは オークションで「93MHzまで受信できる改造済み」として販売していたようです。
個人的には賛成できませんが どのように改造してあるかを紹介します。

ランプはLEDにしてありました。
直列抵抗が見あたらないので 最初は心配したのですが、
電流から どこかに内蔵されていると判断しました。
  



実は ダイアル目盛りが合わないので 持ち主に質問したところ93MHz改造が判明しました。
上記 フイルム機構を取り除いた 下側にFMの回路があります。
この部分の発振回路のコンデンサーを交換してありました。


本来は18PFのコンデンサーが使われています。
どの程度の容量にするかは実験して決めてください。
(取り外していないので 現物の容量は不明です)


なおRF側も同調させるためにはC6の24PFも変える必要があります。
(日本のFMは下側ヘテロダインなので、要注意)

本来は 添付回路図のようにバリコンにトリマと18PFのコンデンサーが並列に接続されています。
この部分の18PF部分の容量を小さくすると 結果的に発振周波数の範囲が広がります。
(コイルのコアを微調整する必要あり)
この原理を利用して受信範囲を76から93に、3MHzだけ広げているのです。
ただFM RF回路の固定コンデンサー(緑色 □で囲む)には手をつけていません。
このため 大部分の受信周波数で RF同調がずれ感度が悪くなります。
ほかに副作用もでてきますが・・。

どうしても補完放送を受信したい方は 真似してみたらよいでしょう。
ただこの機種の分解はSWの周波数読み取り精度が悪くなるなどの副作用があります。
さらにランプボタンを壊しやすいので 元に戻すときに(ケースに入れる時)には充分注意してください。
(ランプボタンの下側3つの山の内 中央部分を折る)

接点復活剤をバリコンに噴射したRF−1150(2019年8月20日)

非常に綺麗な115でした、受信してみるとSW2で下側でデッドポイント(受信不能)があります。
この現象は 115では結構ある現象で 早速修理しました。
この機種独特の障害で 設計に問題があるのかもしれません。

これでどのバンドも受信できるようになりましたので、ガリや他の部位の接点障害を確認してみました。
問題はないようです、そこで 調整です。
ところが 全バンドとも 受信周波数がバリコンが相当抜けた位置で無いと受信できないのです。
ほぼ1cmくらいずれた位置で受信できます。
MWとSW1の調整が終わり、どうもコア(2つともジャイロの中のバーアンテナ)で 
コイルの位置が 外側過ぎるとは思いましたが、なんとか最高感度に調整できました。

つぎにSW2に移ると 目盛りは合わせられるのですが、トラッキング調整がができません。
(コイルのインダクタンスが大きすぎる 逆に言うとVCの容量が大き過ぎることを意味する)

最初の話で整備のため 「呉のコンタクトスプレー」を噴射したとのことは聞いていたので、
まさかとは思ったが依頼主に問い合わせてみると やはりバリコンにも噴射したそうだ。
VRや接点くらいと思い込んでいたのがうかつでした。

バリコンの配線を外してみると、最大容量が409.8PFになっている。
通常は340PFなので 20%くらい増加していることになる。
ナショナルの2200で接点復活剤をかけたものは数多く見てきましたが、
この種 周りを囲んだポリバリコンに噴射したケースは 珍しいです。

ただ噴射直後だったせいか 非常に珍しい現象を経験しました。
それは 何度か 最大容量を測定したのですが、400PFから410PFの間で まちまちなのです。
それと28MHz付近を受信してみると 浮動(局発の浮動で受信周波数が動く)が激しいのです。
どうも まだコンタクトスプレーが完全に乾燥していなくて バリコンの極板間で動いているのかもしれません。

2200のポリバリコン(一見 エアーバリコンに見えるが)と違い、
さらに極板が密着していると思われるので、将来バリコンが固着する恐れもありえます。

このバリコンは現在入手困難なので とりあえず このままSW3まで調整して返却することにしました。




測定する都度 容量が変わる(おおよそ400〜410PF)。


 その後の報告(2019年9月22日)

依頼者にその後の経過をお願いしていましたが、次のような報告がありました。
どうも 周波数が高いほうにずれる傾向があるらしい。
1月たつと落ち着いてきたようだ。

xxxxxxxxxx
修理していただき約1ヶ月が過ぎました、周波数変動の報告をします。

最初はチューニング後すぐ(1秒後から)周波数がずれてきました。
周波数の大きい方にずれる為、ファインチューニングで修正していましたが、
時間が経つとメインチューニングでないと修正しきれませんでした。

使用している内に徐々にずれが遅くなってきました。
今はほぼずれなくなりました。
乾燥した為か?分かりません。

後日談(2019年11月30日)

11月13日に 下記メールがありました。
 
「8月にクーガ115修理でお世話になりました、○○上です。
修理していただいた115ですが、SW3の音が非常に小さくほぼ聞こえなくなりました。
ボリュームを上げるとかすかに鳴っている状態です。
急ぎませんが、またみてもらえますか?」

到着した時 音量は正常でした、念のため感度も測定しましたが 問題ありません。
ただダイアルの操作時 なんとなく違和感があるので、発振回路の劣化かと考えたのですが、
分解してみると 修理履歴があり コンタクトスプレー噴射の機種と判明しました。

本来 この機種のPVC(バリコン)はmax340PFですが 前回の返送したときは400PFでした。
それが385PFに4% 減っていました。

さらに同調時の違和感は多分このコンタクトスプレーが引き起こしたものと想像されます。
PVCを交換すれば 元通りに復元する可能性はありますが、費用もかかるので、
今回はMWの目盛りあわせのみ行うことにしました。

ただSWはずいぶんずれた位置で受信できます。
さらに悪いことにFMは80.8MHzで何故か発振しているのです。
バリコンの位置に無関係なので 原因の推定は簡単ではありません。

  到着時  修正後
     
   

短波帯も ほぼ同じ状況です、これは同じバリコンを使っているので当たり前ですが。
結構 目盛りが狂うのが気になります。





FM受信



ただ問題は何故か80.8MHzで バリコンの位置に無関係にキャリヤーが出ているのです。
これについては 原因追求はしていません。


ご注意
バリコンに接点復活剤をかけてはいけません、致命的な不良になります。



なお115の修理体験記はこちらにもあります。

同じ出品者(kaxxx xxxx)から購入品の珍しい故障(2017年6月30日)

購入時期は違うようですが、同じ出品者の2200と5800を相次いで修理することになりました。
外観など綺麗なのですが、電気的には問題を抱えたラジオでした。
ただ救われるのは 清掃が行き届いていること、コイルやトリマなど調整を要するところを無茶苦茶触っていないことです。
愛情こめて整備してあることは素晴らしい、惜しむらくはもう少し電気的知識が欲しいです。


まず5800

SW MWを受信すると猛烈なガリガリ雑音です。
これは2SC710の壊れた時の現象です。
ただこの出品者は綺麗に清掃してあります。
結束バンドで 配線も整理してあります。
ただタイマーも分解整備してあるようです、非常に器用です。
自分でもここまではできません、素晴らしいです。
ただ電気的知識は無いような感じですね、調整らしきことは全く手付かずです。
数を販売すると この現象はTR不良とすぐ気がつくはずなのですが、
短時間に不良になることもあるのでなんともいえません。



惜しむらくはメーターが接着テープで固定されているのです。
時々 同じ状態の5800に遭遇します、この方だったのですね。
接着力が強すぎるので メーターを壊すかと心配するほどです。

調整時この部分は取り外すので非常に困ります、これはぜひ止めてください。
もう少し簡単に取り外せるように(接着力を弱いものに)心配りをお願いします。




今回は ダイアルメカも硬いので分解注油することになり、ここまで分解しました。

この状態でTRの交換を行います。
よく壊れる Q4 5 6 8 9 10 11 それと定電圧電源のTR Q13 Q14の9個を交換しました。
普通はOSC IF回路の2SC710のみを7個交換するのですが、ダイアルメカを分解するので、
メカ下部に組み込まれている定電圧回路も交換しました。
これで全数ではありませんが 故障する確率は大幅に減少します。
悪いものだけを交換する方法もありますが、また何時壊れるか心配なので予防保守的に交換するのです。




この出品者の特徴として 裏側にもスポンジが沢山這いつけられています。
画像では少ないですが 分解のため外したものもあります。




ガリガリの原因のトランジスター

脚が黒くなっているものが、銀メッキが変化したもので、これが内部にまで浸透して雑音の原因となる。
足の付け根が汚れていることもあるが、外観からは区別し難い。

FMチューナー回路に2SC710は2個使われているが経験上 こちらが壊れる可能性は比較的低い。
多分通電時間も関係していると思われる。
この部分は今回も交換していない。



ダイアルメカの分解

糸かけを外し、ダイアルメカを分解します。
ただ不思議なことにCリングが無いのです、いままで沢山分解しましたが このようなことは初めてです。
それと ギヤ部分が外れないのです。



どうも出品者が一度分解して 注油を試みたが 分解できずに 諦めたもののようです。
ダイアルの糸かけをはずすのは大変なので、普通はここまでやらないはずなのですが、
この状態を見ると、分解したとしか考えられません。
タイマーの分解注油の手際といいメカに強い方なのかもしれません。
正直 ここまでやるかと驚いているところです。

何とか苦労の末 分解しました、非常に不思議な現象でした。
普通はアルコールで清掃するのですが、頑固で落ちず シンナーも使いました。
個別に汚れを取ります。



グリスをつめて組み立てです。
下記画像の部分のCリングが無いのです。

また本来はあるはずの先端部分のプラスチックリングもありません。

実用的には 特に悪影響は無いと考えこのまま組み立てました。






RF−2200
この機種は1年位前に購入したものだそうだ。
マーカーで合わせてもうまく受信できないということで修理依頼を受けた。
まず受信してみると 特にSW1と2がおかしい。

@マーカーの125KHzをオンにして ビートを調べてみると、SW3からSW6まではほぼマーカーのところでSメーターがフルスケール近くまで振れるが、
SW1と2はほとんど振れない。

Aモニター受信機で局発の確認をするが確認できない。
局発はSW1と2で同じ周波数でそれぞれの目盛りのほぼ中間の周波数で発振しているのが正常な姿。
Bオシロスコープをバリコンに接続してみると、SW1 2とも発振はしているが弱い。
周波数もSW3 4とほぼ同じようだ。
これではモニターできるはずが無い(周波数の受信範囲が別のものが必要)
C オシロのプローブをカウンターに接続替えしてみると、なんとSW1 2とも12MHz付近で発振している。
プローブの入力容量を考えるともう少し高い周波数で発振している可能性が高い。
D上記状態でメインバリコンを動かしてみるとすべて12MHz代(12〜12.8MHz)、ということは、
本来可変範囲が4MHz有るはずなのに1MHz無いという事です。
E ここまで来るとパディングコンデンサーC117の不良を疑います。
このコンデンサーは構造上 稀に容量抜けを起こすのです。
原因は他の不具合も考えられますが、一番怪しいこの部品を交換しました。
Fこれで正常に動作するようになりました。

G ちなみに取り外したC117は測定してみましたが、正常でした。
この部品は容量抜けを起こしても半田付け(今回は取り外しだが)の熱で回復することがあるのです。
なお部品の性質上 このラジオの販売時点では正常だった可能性はあります。

H 本来なら基板のパターン面も確認すべきですが、バラバラに分解しないと確認できないので、諦めました。

結論

調整はやっていない感じです、目盛りあわせくらいは したかもしれませんが。
2200クラスになると調整後 感度試験も行わないと 今回のように雑音は微かに入るが受信は出来ないBCLラジオが出来上がります。

このラジオの特徴として SWは6分割されていますが、局発は3分割です。
SW1 2は同じ周波数の局発を使っているのです。

SW1の4MHzとSW2の8MHzを受信する場合 約6MHzの局発を使い 約2MHzのIFに変換しているのです。
上側ヘテロダインと下側ヘテロダインでそれぞれIF周波数にしてるのです。
したがってSW1ではアンテナコイルで4MHzに同調、SW2では8MHzに同調してそれぞれ受信するのです。
コイルが1段だけだと完全に減衰できず(せいぜい減衰は30分の1)、もれるのはイメージ(幽霊放送局)になります。

今回のように12MHzもの局発だとどちらも同調せず、特に強い局のみ微かに受信するのです。
(とんでもない周波数を発振していたら、共振しませんのでRF回路での増幅は全くありません)

なおIFは厳密には2MHzではありません、1985KHzです。
このためSW1とSW2で受信する時イメージが見かけ上30KHz離れた位置で受信できるので、目盛りが少しずれているのもそのためです。
引き込み現象があるので 各バンドとも30KHzのずれということはありませんが、ほぼ30KHzと考えてください。
逆にどのバンドも50KHz離れているとか、同じ周波数の場合は調整が狂っているということです。

2200の第1局部発振付近の回路図です、丸囲みの部分が今回の該当部分。



後日談 (2017年7月2日)

この2200を返送したところ

読み取り精度について 下記のような感想が寄せられました。

2200の操作法について 誤解をしている方がいることが判りましたので、あえてご紹介します。
2200の校正点は500と1000KHzが便利ですが、工作精度の関係で完全な羽根の形状は無理があります。
そのため125KHzごとにマーカーがあるのです、
受信周波数に近い校正点(0 125 250 375 500・・・)で校正して直読ください



返信メール

実周波数と読みの違いですが、6800のデジタル表示を基準にすると5900はほとんどズレはありません。
というか無しと言って良いと思います。
0.5まで目盛りの中心でドンピシャ同調しますが、2200は以下の通りです。
現在の時間で聴ける局を受信してみました。

      周波数  表示の読み
北京放送  9535 → 9540
台湾放送  9735 → 9735
朝鮮放送  9650 → 9660
      11865 →  11870
ベトナム     12020 →  12025

と言ったところです。現在チョソンの声を聞いてます。


当方の返事

無事到着してよかったです。
なお2200の読み取り精度の件はバリコンのカーブによりますのでなんともいえませんが、

北京放送 9535 → 9540

朝鮮放送 9650 → 9660

の2つは少し狂い過ぎですね。

9535 → 9540の場合 校正点は9500ですから 35KHz動かして 10%以上狂うことは考え難いです。

9650 → 9660
校正点は9625KHzですから 25KHzの間に10KHZ狂うとは物理的に無理があります。
バリコンに大きなは傷があれば別ですが、操作方法(125KHz マーカーの使い方)に間違いがあるのでは有りませんか?。


返信メール

こんばんは。

メール拝見し、そういえば125kHzのマーカー使ってませんでした。
マーカーは000kHzと500kHzの時だけ使って、「5900は000と250と500と750の4分割なのにな?」と思ってました。
放送時間帯に入りましたので、各放送局の出来るだけ多くの放送周波数を現在受信中ですが、
000と500で零点とって更にその先(後)にある受信周波数の近くの更正点で125kHzゼロビートを取ると全ての局でドンピシャで受信できています。

ご指摘ありがとうございました。

5900の調整のみ引き受けでトラブル発生(2016年11月7日)

自分でTRやコンデンサー類を交換したという5900の調整を引き受けました。
トラブルが起きたとき 責任が持てないので  調整のみとしました。
TRの交換は良いのですが コンデンサーまで交換されているので、怖気図いてしまいました。
ただ現物を見ると よく修理してあります、自分でもここまで注意深くはできません、凄いです。
惜しむらくは バリコンにCRC(状のもの?)をかけたことが最悪でした。

本来ならばバリコンを交換しなくてはいけません。

ラジオ工房様
 
HP拝見させていただいております。
SONY ICF-5900 の調整をしていただきたいのですが、受付可能でしょうか?
内容は、後期型筐体の中に前期型の基盤が入っております。
トランジスタ2SC-710 11個と電解コンデンサーは全て新品に交換済みです。
(受信できているので多分大丈夫だとは思います)
バンド切り替えスライドスイッチ及び電源等のスイッチは、分解洗浄接点復活処理済です。
不具合点は、スプレッドダイヤルがプラス側で全くと言って良いほど、受信できません。
マイナス側では、まあまあの感度と思います。
スプレッドダイヤルの調整と周波数ズレの調整をお願いしたいと思います。
また、FMにおいて、信号のない周波数でもシグナルメーターが振れているのですが
こちらも可能であれば修理願いたいのですが。
以上、ご検討の程よろしくお願いいたします。 

調整を始めてみると サブダイアルの可変範囲がやけに広いのです。
普通は+150KHz側(10580KHz)はコアで、−150KHz側(10880KHZ)はトリマで合わせるのですが 全く合わせられません。

+150KHz側を10580KHzに合わせると −150KHz側は10904KHzになるのです。
可変範囲は正常時 300KHzですから 明らかに異常です。
可変範囲が広すぎるのです。
5900の調整時 コアとトリマで調整できない可能性は数%ありますが、ここまで酷くありません。
この可変範囲は明らかに異常です。

+150KHz側(10580KHz)の調整



−150KHz側(10880KHZ)の調整
普通なら10880KHzになるはずですが10904KHzです。。




可変範囲が広くなったという事はバリコンの最大容量が大きくなったということです。
このため 局発の周波数が低くなり ダイアルの中心付近から周波数の高いほうは受信できなくなったのです。
依頼主の記述と現象が合致します。

原因は分解したときにバリコンにCRCか類似品をかけたと思われます。
バリコンに化学薬品をかけると 誘電率が空気より高くなり 結果的に容量が増加するのです。
RF−2200での経験でも1割から3割位増加しますので計算上は合います。
バリコンにCRCをかけるのは絶対やめましょう。
10年以上前と記憶しますが5900でも同じようにCRCがかけられたものを修理した記憶があります。

やむなく追加作業で 修復しました、最初の調整だけという前提が崩れてしまいました。

この例は皆さんに 参考にしていただくため あえて紹介します。
バリコンに化学物質をかけてはいけません。
洗剤で洗ったことが有りますが 回復しませんでした。
(2016年11月9日 表現を一部変更した サブダイアルの+150KHz側 −150KHz側の表現、従来は「高い方」などを使用

不具合続出の5800(2016年9月26日) 

動作がどことなく変だという5800の修理です。
動作させてみると、たしかに 感度は低いし 変です。
この修理は 不良TRの交換で修理出来るので 良いのですが、ダイアルメカを微動に切り替えると全く動きません。
MWだけですと 問題ないのですが 短波を受信しようとすると 寂しいです。
メカを分解して注油することにしました

まず基板だけに分解します。
この状態で トランジスターを交換します。
普通は5800の場合6個を交換するのですが、最終的には10個交換しました。
(最終的にバリコンの交換までしたので より 安全にと 余分に交換しました)
古いものはFMチューナー部分と BFO それに出力トランジスターだけです。
これで 大幅に故障率は下がるでしょう。


この状態で 中央のダイアルメカを外します。
糸かけされているので外すのは 意外とこつが必要です。



ダイアルメカを取り外したところ。
(実際は注油し 組み立てた時点の画像)




ダイアルメカの軸部分を取り出したところ。
グリスが固まっています。
これが微動時 動かなかった原因です。



プラスチック 部品を外したところ。



注油をして もとに戻します。



ここまでして組み込んで動作させてみたところ、バリコンを回転させると 2から3箇所で雑音が出るのです。
MWバンドで雑音を観測し SWに切り替えても ほぼ同じ位置で雑音が出ます。
バリコンの不良です。

オシロスコープで局発の発振波形を観測すると、雑音が出る位置で 波形が乱れます。
2連バリコンのうち 発振側に問題がありそうです。

でも5800のバリコンの交換は大変なのです、出来ればやりたくないのですが、ここまで来ればやるしかありません。
基板交換した方が よほど楽なのですが・・。
バリコンは7箇所で基板に半田付けされています。
この半田を外すのが大変です、実は半田鏝が滑って ダイアル糸を切ってしまいました。
5800の修理は数え切れないほどやってきましたが バリコンの交換は2例目です、もう10年以上前の話です。
それだけ珍しいです。
もっとも 何となく怪しいと思ったらバリコンの交換はせず、基板ごと交換していたので あるいはもう少し壊れる確率は高いかも。


バリコンを交換するだけで8時間位かかってしまいました。
久しぶりなので 本当に泣きます。

下記 画像の様にまず半田を外す必要があります。
これが意外に大変なのです。



以前 外して置いた5800用のバリコンを組み込みます。
画像 手前が今回組み込んだバリコン。
組み込みは比較的 簡単です。



写真の撮影方向を変えた画像。



このように組み込みます。
バリコンの上側のリード線がOSC回路です。
波形を監視する場合はここで オシロに接続します。



実は ダイアル糸が切れてしまったので この復元です。
この作業に時間がかかってしまいました。
バリコンの交換に合計8時間 かかったことになります、泣けてきます。

今回交換したトランジスターとバリコン


悩ましい故障の5900(2016年6月5日)

非常に悩ましい故障です。
バーアンテナが折れていたので この機種でなぜこのようになったのだろうとは疑問を持ってはいたのですが、
外観(ケース)の破損は無いし このような現象が起きているとは想像もしませんんでした。

いつもの如く 壊れやすいTRを交換しました、ところがうまく動作しないのです。
交換時 間違えたかと原因の追求をしましたが、なかなか解りません。
翌日 試行錯誤で調査中に 正常に動き出したのです。
本来ならここでもう少し疑うべきでしたが、この機種はサブダイアルの回転位置によっては感度が極端に悪くなるので、
正常に回復した時 アブダイアルを回転させていたので、そのまま調整をしました。

最後にFMの調整をおこないました。
その後 念のため AFCの効きを確認すると全く 駄目です。
AFC回路が動作していません。

実はこれからが大変で 回路を追いかけてゆくと なんとパタ−ン(銅箔)に導通がありません。

基板のパターン面の画像



該当部の拡大画像

パターン面をよく観察すると 薄く ひびがいっています。
なぜこの部分に こんなひびが入ったかは不明ですが 引っ越しを何度もしたそうなので、
梱包状態で 荷物が投げられたのかもしれません。

ケースに何の外傷もなく 中がこのような状態なものは初めてです。



ひびが拡大しても大丈夫なように付近のパターンもジャンパー線で補強した。
これで正常に回復した。


ダイアル機構の壊れた2200の修理(2015年12月11日)

クーガ2200の致命的故障にダイアルメカのギヤ破損が有ります。
同調ツマミの軸に組み込まれたプラスチックギヤの破損です。
どれも同じ部分が破損していますので 構造的に一番弱い部分なのでしょう。

構造部分を覗き込んだところです、ギヤの割れ目が見えます。



分解して 該当部分を取り出してみました。
右側の軸にツマミが差し込まれる構造です。
大きなツマミなので 以外に強力な力がギヤに加わるのかもしれません。



中空のプラスチックの外側に溝を切り込んでいる構造で、肉厚が薄いので割れ易いのかもしれません。
接着を試みたのですが 今回はうまく行きませんでした。
溝の形状など有り 簡単には修理不能です。
なお軸とは固定されていませんので 周りのプラスチックのみ接着する必要があります。
そのため 意外と難しいです。
なお 割れていない方のギヤ(3段階に分割されているように見える)は軸に固定されています。



今回は 修理は諦めて 手持ちの2200(活きている2200なので惜しいが)から移植することにしました。
下記画像は 今までに取り外したダイアルメカの一部分です。



ダイアルメカを外したところ。



修理完了、ラジオ日経(6055KHZ)を受信中。


Sメーターが壊れた5900の修理(2015年5月19日)

Sメーターが全く動かないという5900です。
この機種はSメーターの固着が多く 数台に1台は固着します。
5500 5600 5800は殆ど固着しませんので 壊れる割合は百倍以上と思われます。
よくあることなので 単純に引き受けたのですが 現物を見て びっくり 断線しているのです。

断線は非常に珍しいです、引っかかりを修理中に壊したことはよく有りますが・・・。
断線は殆どありません、今までに経験したのは1台とか2台でしょう。

メーターの引っかかり修理中に 壊したメーターの数は数知れずです。
(壊したメーターの残骸の画像参照ください、恥ずかしながら これはその一部です)
出来ることなら メーターの修理は引き受けたくないのですが、メーターの動かない5900は価値がありませんし・・・。
これだけ壊れやすいと 持ち主も困るだろうし悩ましいのですが やむを得ません。
なお 予備のメーターが残り少なくなりましたので、メーター修理はお断りする可能性があります。




取り外した メーター



どうもこの5900は誰か整備した様子が有ります。
メーターが開けられています、側面にその時ついたと思われる傷があります。
そのときの後遺症で壊れた訳では無いとは思いますが、なぜ壊れたかは心配です。



カバーを外したところです。
全く 同じものは 5900より抜き取るしかありません。
ジャンクの5900もこのため随分犠牲にしてきましたが、最近はジャンクも入手出来ませんので、
別のメーター駆動部にオリジナルのパネルを組み込むことで 代用品を作成しています。
作成には多少のノウハウが必要ですが 数をこなしたので慣れました。
オリジナルメーターの巻線をやり直すなどはとても出来ません。



折角 分解したので よく壊れるIFのトランジスター4個とメーター駆動用のトランジスターを交換しました。
特にメーター用は 壊れて過大電流が流れ メーターが断線した可能性があるので 用心のため交換しました。

さらにIF用ですが 取り外して見ると 脚の部分が汚れているものを発見。
経験上 この汚れたものは近々障害を起こす確率が高いのです。
交換してよかったかもしれません。





整備した5900です。
外観 動作ともに 全く問題ありません。
ラジオ日経6055KHzを 電池で受信しているところです。
アンテナも殆ど伸ばしていません。



落下させたと思われる クーガ2200(2014年12月12日)

ジャイロアンテナの軸が途中で折れています。
最初は気が付かなかったのですが、グリスを注油しようと取り外したらこの有り様です。
不注意で壊す場合は根本で折れるのですが 不思議な折れ方です。



さらに ダイアルの周波数(100等分)目盛の円盤がツマミを回すと波打つのです。
なんとか修正を試みたのですが それでも下記画像程度にしか修正できません、
数mmまでには落ち着いたのですが それでも気になります。

目盛盤が最も下がる部分   
 目盛盤が最も上がる部分
目盛盤の浮動は我慢するとして ギヤがなんとなくぎくしゃくするのです。
どうも落下させたのではと推定しました。
落下時 メインダイアルのツマミが下側になって 無理な力が加わったのでしょう。
なんとなく ツマミの軸が曲がっているように感じます。
総合的に考えて ダイアルメカを交換することにしました。

ところが準備できるダイアルメカが 最初期型の細い目盛(画像左側)のものしかありません。
20KHz目盛りの方が 直読に便利なので このフイルム部分は元のものを使うことにしました。



まず 細い目盛のフイルムを外します。
オリジナルの フイルムを外して 左側に移植します。
言葉で書けば 簡単ですが えらく手間がかかりました、真似しないほうが無難かも。
特にいやらしいのが バンド表示の回転体の位置決めです。
お奨めしませんが 挑戦したい方はどうぞお試しください。



苦労して やっと完成しました。



なおジャイロアンテナはオリジナル状態で組み込むと ワッシャの関係で接着が外れるので、ワッシャを1枚抜いて組み込みました。
これも2度手間でした、落下品の修理は意外な伏勢が有り 大変です。


なおこのラジオは電池の液漏れがあり、FMチューナーの取付金具が錆びて ボロボロ状態にまでなっていましたが、
幸い 基板には影響は無さそうでした。

スカイセンサー5900の基板交換(2014年9月11日)

音量を少し上げるとピーと発振する5900です、この機種は数え切れないくらい修理しましたが、初めての経験です。
分解してみると電池金具は腐っています。



スピーカー端子に何故かセラミックコンデンサー(画像 右下の白い枠内)が接続されています。
発振止の意味でも有るのでしょうか?。



シールド板を外してみると IF回路のIC部分を弄った形跡があります。
またその上の部分も半田が付け直されています。
(画像の内 白い枠内の部分)



受信状態にして MPX端子にクリスタルイヤホーンを接続してみました。
この部分でも音量を上げるとピーと発振音が聞こえます、と云うことは高周波部分にも原因が有るのでしょうか?。

ところが意外な事実が判りました、普通MPX端子にイヤホーンを接続するとスピーカーから音がでないはずなのに、
正常に音が出るのです。
ジャック部分を見ると 電池の電解液が漏れたらしく 汚れが酷いです。
ジャック部分にも電解液がしみこんで悪戯しているようです。
また基板のパターンも消えかかった部分があります。
念のためテスターで導通をしらべたら 断線にまではなっていませんでした。

矢印の部分など パターンが消えかかっている。


実は分解する時アルコールで基板は清掃したので 上記程度に綺麗になっていますが 酷かったです。
将来的に 問題を起こす可能性があるので 基板を交換することにしました。
ただ問題は依頼を受けたのが後期型なので、手持ちの基板は1枚しかありません。
前期型だと6〜7枚あるのですが・・、左上が破損していますが 動作には問題ないので、
この基板を修復して 復元することにしました。



修復完了し ラジオ日経(6055KHz)を受信しているところ。



今回の故障は非常に珍しいので、後日時間をかけて調べてみたいと思います。
ただ電池の液漏れには十分注意しましょう、致命傷になります。

クーガ2200(2014年7月19日)

動作が不審だという2200です。
確かに BFOスイッチの動作はよくありませんが、我慢できないほどではありません。
ただ気になるのは短波に切り替えた時に 赤い表示に微妙なズレが有るのです。
これも我慢できないほどでは無いのですが、やはり気になります。


分解してみるとダイアルメカが取り外された形跡があります。
裏蓋を開けた状態でスイッチを切り替えると 空回りを始めました。
これは変だというので 調べてみると なんと基板が後ろ側にずれています。

下記画像は現物ではありませんが 同じ形式の裏側です。
左側に赤い矢印で示した部分に基板とシャーシ(黒いケース部分)を固定する爪があるのですが 1個は折れてありません。
もう1個は 折れた状態で 押さえになりません。
このため 基板が後ろ側にずれるのです。
普通はこんな部分は弄りませんので 不思議とは思ったのですが・・。



更に調べてゆくと FMの受信がおかしいのです。
感度が悪く 雑音が出ます。
これはFMチュ−ナ−特有の故障です。
チューナー部分 上の画像の白い丸印の部分です。
これを取り外してみると 固定ネジが緩んでいます。
締め忘れたのかも知れません。
いよいよ怪しいと分解して 基板面を見ると下記画像のようになっています。
不具合を見つけて修理しようとして 部品を交換しようとした形跡がありありです。
白い丸の部分の半田付けが証拠です。



このチューナー部分の修理をしようと 分解したのは良いが 結果的にあちこち壊したようです。 短波の赤い表示ずれもこの取り外しが原因だったようです。

修理できればよいのですが 出来ずに組み込んだのか 一時的に回復したと思い込んで組み込んだかのどちらかでしょう。
ただネジをきっちり締めないのはいただけません。
この部分はAMのバリコンもチューナー基板に搭載されていいるので、周波数読み取り精度に悪影響があります。

一時的に回復する例は
部品を取り外し確認して組み込む動作を繰り返すと、その時の半田鏝の熱で部品が一時的に復元することがあるのです。
修理は原因を明確にして 不具合箇所を取り除かないと 一時的に復元した部品が元に戻り(故障) 後日更に苦労します。

比較的最近オークションで購入したそうなので、ネットで調べてみるとどうも下記の例(大阪の出品者)が当てはまりそうです。
当方の思い違いでしたら 管理人にメール下さい。
 
松下電器製 8バンドBCLラジオ COUGAR RF−2200 の動作品です。
 
ロッドアンテナは上段部に歪による引っ掛かりがありますが最大長までの伸張、収縮は可能です。ジャイロアンテナも自立、回転共良好で受信も良好です。電池、AC100V共動作確認しています。
 
<状況>
1.MW受信 -->良好
2.SW受信 -->良好
3.FM受信 -->良好
4.BFO -->機能確認
5.マーカ -->機能確認
6.インジケータランプ -->点灯確認
7.FAST/SLOW切替 -->機能確認

但し、新品時の性能を保証するものではありません。
 
AM/FM用SSG(松下製)を使ってMW、SW、FM各バンドの調整、確認をしています。
 
添付品はキャリングベルトと他社製ACコード(新品)のみで写真に写っているものが全てです。又ケースには大きな損傷は見られませんが経年の小傷や多少の劣化はあるかと思います。30年以上経過の製品でもあり落札後にノークレーム、ノーリターンでお願いできる方のみ入札をお願い致します。

  また3枚の受信画像は以下の通りです。
1.MW ->朝日放送(1008KHz)
2.SW ->ラジオ日経第1(6.055MHz)
3.FM ->NHK大阪(88.1MH)
 
又必要な方には取説のコピーをお付け致します。
その他:短波6バンド表示窓の赤色の切替が前後でかぶる場合がありますが電気的切替は正常です。

出品者 PIE3175
PIE3175

スカイセンサー5900の珍しい故障(2014年5月15日)

通電しても無音です、Sメーターも全く動きません。
調べてゆくと IF 回路のIC 075の不良でした。

5900は沢山修理しましたが このICが壊れる確率は非常に低いです。
そのため 普通この部分は疑いませんので 見つけるのに苦労しました。

どうも6V 700mAの充電用アダプターを使っていたようです。
アダプターの現物を見ていないので 具体的には不明ですが この程度の電流容量で6Vで かつ充電用であれば、
無負荷時 最低でも9V以上の電圧が出ても 決して不思議ではありません。
一般に充電用のアダプターは表示電圧の2倍以上の電圧が出ることも珍しくありません。
もしかしたら12Vくらいかかっていたかも。

5900は実験の結果 9V以上だと壊れる確率が非常に高くなります。

高い電圧を加えると 経験上 出力トランジスターがまず壊れるのですが、今回はトランジスターは無事でした。
これが非常に不思議ですが・・・。

別の5900から抜き出して 交換しました。
白い枠で囲った部分に組み込まれています。

なお IF回路のシールド板は取り外されています。


左側 修理中の5900 右側部品取り用

このICは下記画像の矢印の位置に組み込まれています。



取り外したシングル インラインの 7ピン ICです。
左側が 故障した物、右側が移植すべく 別の5900から取り外したものです。




修理完了 の5900。

純正以外のアダプターは無負荷(軽負荷 50mAくらい)時の電圧を必ず確認して使いましょう。
特に充電用と書かれたものは表示電圧より 実際の電圧が無茶苦茶高いです。


クーガ115の修理(2013年6月20日)

 ダイアルが空回りするようになり、さらに落下させたクーガ115です。
分解してみると 予想通り ダイアルメカの破損でした。
さらに落下した衝撃のためか BFOスイッチの保持部分が破損しています。
この部分はケースと一体構造ですから この部分だけの補修はできません。
どうしてもということなら キャビネット(ケース)ごと交換することになります。



スイッチの保持部分が壊れた状態、スイッチをケースの側面に接着することで 今回は対応することにしました。
BFOはうまく動作しない(スイッチがうまく動作しない)事があります。



本来の状態はこのようになっている



ダイアル駆動機構の不具合は矢印の部分の破損でした。
この部分は別の115から移殖します、ただし 製造時期により、寸法の違いものが有りますので注意が必要です。
(同じ115でも互換性が無い)



プラスチックの色は違いますが 寸法的には大丈夫でした。



組み込んだところ。



組み込んで 試運転中。



なお 落下したショックか 固定用のネジが曲がったり、1本はボスが無くなっていました。
3本のネジのみで 固定。

壊してあった クーガ115の修理(2013年5月23日)

内部は触られていないはずなのに 壊してあった クーガの115の修理です、いやはや想像を絶する展開になりました。
最初から壊したと言ってもらえると ここまで苦労はしないのですが・・・。
昭和50年頃のBCLブームの時代に私自身が購入したRF−1150が倉庫から出てきました。
電源を入れてテストをした所、まともに聞こえるのはFMだけで、中波及び短波帯はノイズしか聞こえません。
ダイヤルの表示も極端にずれてます。ワンオーナーですから、内部をいじったりしてません。

周波数表示の狂い
FMを例にとると約88MHzあたりで東京FMが受信できます、コアを調整してもうまく修正できません。
散々 弄り回してみましたが 駄目でした。
ここで フイルムダイアルを見るとスタート位置が0ではありません、マイナス側まで動きます。
さらに周波数の高い方も100をオーバーします、これはおかしいと気が付きました。

どうも 昔 フイルムダイアルを分解して 組み込む時に取り付け方を間違えたようです。
バリコンの軸の切れ込みの関係で 逆方向に組み込んでも 正常に組み込めるのです。
ただしバリコンのストッパーの働きで回転できないので すぐ間違いに気が付くのです。
しかし 180度間違って組み込み、無理に回すとバリコンのストッパーが破損し、それ以降は一見正常に動くように見えるのです。
バリコンが360度回転するようになってしまうのです。
この為周波数の低い位置でバリコンの容量が最少、周波数が高い場所で最大容量になるので、当然 目盛りが合わないのです。
普通は180度しか回らないのに 360度回転すると 逆にどこがスタート地点かもわからなくなってしまいました。。
同調は 外見上正常に見えるが、周波数がとんでもない値を表示したようです。
普通はこんなところまで分解しないのですが・・・。
まさか 内部は弄っていないとのことなのに こんな作業がしてあるとは思わないので 原因を見つけるのに苦労しました。
数十年前の事ですから オーナーの思い違いは結構あるのですが、ここまで酷いとは。

 ダイアル駆動機構を外したところ。

軸の切れ込みは上下対称なので、間違えて 180度違う組み合わせは可能だが、
普通はバリコンが動かないので、すぐ気が付く。
しかし慣れないと無理に回転させれば、バリコンは壊れ 360度回転するようになる。
今回の障害は この取り付け間違いが 原因と思われる。

 ダイアル駆動機構が上記のバリコンの軸に組み合わされる。
矢印の部分が重なる。
このバリコン駆動機構はスリップが無いので、強力に廻ります、
バリコンの回転止めを壊すのは比較的簡単なようです。
この機種では 多くの壊れた実例があります。

(バリコンの容量が最大になるよう 軸を左向きに回しきり、
ダイアル表示が最小周波数を表示する位置で組み込むのが正しい。)

正常に取り付けても 周波数表示が 目盛の途中で微妙にずれています。
多分 バリコンの羽根が変形したか、スタート位置の微妙なずれでしょう。
バリコンの修理は難しいので この程度で満足ください。
BFO不動作の件
これも昔の作業の後遺症です。
なんとなく 変だなと思ったのですが、配線間違いでした。
これも昔の修理時に間違えて配線したのでしょう。
シールド板も紛失していますね、本来は画像のようなものが組み込まれていたはずです。
配線を正常に戻して BFOも動作するようになりました。
他の部分も改造されている可能性は有りますが、確認できませんでした。

普通 この部分は弄らないのですが、何の目的で半田を外したのか 不明です。
もしかすると この機種はBFOの発振がもともと弱いのです、それを改造しようとしたのかもしれません。
なお115も 時期は不明ですが、BFO回路が変更され 後期型では改良されたようです。

何とか 動作するので シールド板はつけてありません。
 修理品  サンプル機
 修理品
一見 怪しいとは思ったのですが、
普通は配線までやり直しませんので 疑いませんでした。
結果的にはリード線 青は配線先無(浮いている) 
黒は間違った位置に接続されていた。
 サンプル品の同じ場所。


動作確認中のクーガ115

クーガ2200マーカーの不具合の修理(2013年5月8日)

修理完了して 最終的に確認していると 不思議な現象を発見しました。
SW1にすて 125KHzマーカーをONにすると、普通はSメーターがフルスケールに振れるはずなのに、
1/3くらいしか振れないのです。
さらに不思議なことに、250KHzごとにマーカーが出ているではありませんか。
125KHzの信号が消えているのです。
振動を加えると 回復することがあるのが嫌らしいところです。
2200の場合 マーカーの修理は非常に嫌らしいのです。
パターン面にシールド板が組み込まれていて、どの部品が不良なのか探すのが大変なのです。
製造ロットによっては部品面にもシールド板が組み込まれています。
周囲が全て シールドされているのです。
その為 準備作業に手間取ることになります。

検証用 クーガー2200の作成

良く修理する5800 5900 については裸の状態で動作が確認できる受信機をを準備しています。
不具合があった場合 各部の動作状態をシンクロで測定し 比較してみるのです。
以前から準備しようと思っていた2200についても、これを機会に 準備を始めました。
現状は部品が外されているので 受信はできませんが、マーカー部分は正常に動作します。

下記の画像は2200のAタイプの前面
この状態で各部分の信号波形をオシロスコープで読み取り、正常な場合の波形を記憶します。
マーカーは水晶発振子で4MHzを作成し フリップフロップで順次半分に分周してゆくものです。
今回は5段の分周の最後がおかしいと推定できますので、その部分を中心に調べます。
各部分の波形をみて、上記と異なる部分付近が不具合と判断します。
今回は予想通り 最終出力段のフリップフロップ部分で不具合が見つかりました。
比較するものが有れば 比較的簡単に場所が特定できます。



この画像は 前面に組み込まれている スイッチ類 シールド板を取り除いたところです。
シールド板が無いと 動作が不安定になるので 実用機では必ず組み込んでください。
検証用なので取り外しただけです。
またシャーシ(構造体)も切り外してありますので、実際の修理は基板部分を外して修理することになります。
実際の作業はすごく大変です。

2200の前面
前面パネルを外したところです、こちらの画像は初期タイプです。
構造を判りやすくするために示したものです。
勿論 このまま修理できるわけではありませんので 念のため。




スカイセンサー5900の修理(2013年4月17日)

 FMのみ受信できるという5900の修理です。
受信してみると、確かにFMは受信できます。
ただSメーターの振れが変です、フルスケール近くから マイナスにまで振れるのです、まるでレベルメータのような動きです。
このような 怪しげな現象は初めての経験です。

AM受信不良はIF回路のTR不良が多いので まずこの対策をしました。
これで 全部受信できるようになったのですが、FMの受信がなんとなく変なのです。
AFC のON OFFで受信できる位置が変わるのです。
普通はOFF時に 多少離調していても AFC ONで周波数が引き込まれて受信できるのですが、これが全く働きません。
AFC回路が正常に働いていないのです。
いろいろ調整したのですが 全く駄目です。
最初は検波回路の部品(R、C、D等)不良と思ったのですが、違いました。
IF信号を入れて 調整すると、IFT4のコアが最も沈み込んだ位置が最適になります。
どうもIFT4が中間周波に同調していない様子なのです。
コアはこれ以上 沈みませんので、最終的にはIFT4を別の5900から移植しました。
コイルのレヤーショートかコンデンサーの容量抜けのどちらかが原因のようです。
交換し調整すると 正常にAFCも効くようになりました。



スピーカーは社外品が組み込まれています、なかなか見事な工作と思いました。
ただ はめ込んだだけなので 簡単に取れます、これは固定すべきでしょう。



ホットボンドで固定しました。



これで終わりと組み立てたのですが、マーカーのビートがなんとなく濁るのです。
どうもマーカー周波数が微妙に変動しているようです。
また分解です。
シールドケースを外して TRを交換しました。



実はこれで ついに終わりと思ったのですが、まだありました。
組たてて 通電試験を続けると、Sメーターが異様に振動するのです、信じられないような動きです、
原因はメーター駆動用TRの不良でした。
これはもしかしたら 修理中に不良になった可能性もあります。
最終的にTRは9個 交換したことになります。


今回交換した部品。




素人整備のクーガ2200(2013年4月5日)

 FMは確実に受信できます。
SWとMWは受信できているのですが,スピーカから音が出ないことがあります。
また,ボリュームはいわゆるガリオーム(回すとガリガリ音が出る)です。

FM・SW・MWの全てでf(周波数)ズレがあります。
SW用のマーカはONにしても,音が出ません。
SメータはS4くらいまで振れるので,RF的には発振(発信)されていると思います。
音量VRのツマミが外れやすいことを除けば程度の良い2200と思ったのですが、MWとFMの周波数合わせてゆくとなんとなく変です。
まさかと思ってダイアル面を見ると、ダイアルのスタート位置が0では無いのです。
ダイアル目盛そのものが 全体的にずれているのです。
分解してみると バリコンとの接続部分の白ペンキ(ずれを防止するためのもの)も有りません。
どうも分解した形跡があります。

フイルムダイアルを弄ったらしく、左側にある止めネジが有りません。
この部分を固定していなくては 銅の板金が移動して 不都合が起きるのです。
まさかここまで触られているとは思いませんでした。

普通はこんな部分まで触らないのですが、何をやったのでしょう??。



フイルムダイアルの表示を合わせ、0位置からスタートするように修正して修理完了です。

ただ残念なのはFMの目盛合わせが完全にはできませんでした。
FMのコイル(OSC)が破損気味で うまく調整できないのです。
何とかつじつまを合わせて ほぼ正常値にしましたが 不満は残ります。


なお素人が分解した後遺症か ネジを固定するボスが2個所割れていました。
無理に締め付けてはいけないのです。



修理後のボス部分、あと1個所は中央の下側部分です。
これも修理しておきました。



調整のみ引き受けたのですが・・。(2013年1月12日)

自分で修理したというクーガ115です。
調整のみ依頼されたのですが、
到着してみると、ダイアルの表示が変です、異常に膨らんでいるし、スタート位置が無茶苦茶になっています。


詳細は表題をクリックしてください。

スカイセンサー5900の調整(2013年1月9日)

自分で修理したそうです、調整のみ依頼されました。
@電源スイッチのレバーが折れています。
Aランプボタンが有りません。
Bサブダイアルのツマミガ社外品で、固定ピンも紛失しています。
CSメーターは 別機種のものが組み込まれています。


分解した処です。



Sメーターはオリジナルより 微妙に寸法が大きく 組み込みに苦労したようです。
プラスチックの支持部品を左側のみ取り去って組み込んだようです。
メーターの振れは 心配したのですが 大きな矛盾は有りませんでした。
(多少 左側に触れすぎる)
またダイアルを取り外す時(FMやMWの調整に必要)に非常に邪魔になりました。
何とか収まっているという感じです。
メーターの角を削ると良いのかもしれません。

また
分解した時 スピーカーも取り外したのでしょう、コーン紙が破れています。
この機種のスピーカーはキャビネットに接着されているので、取りはずしは慎重に。
この部分は接着剤で補修しておきました。



その後調整をして終わりです。
なおサブダイアル固定ピンは無いとずれるので 追加しておきました。
調整の結果 周波数読み取り精度は格段と良くなりました。
(調整のみも引き受けています)
なお5900は裏側の蓋を外すと調整が狂います、無暗に開けないでください。
どうしても開ける場合は サブダイアルのずれに十分注意して、元通りに戻してください。

非常に綺麗なRF−888 クーガ1号機の修理(2013年1月9日)


FM受信時ダイアルが動かなくなったクーガ1号機です。


詳細は上記タイトルをクリックしてください。

改造されたRF−2200の修理(2012年11月16日)

 SW3.4.5.6が聞こえません。
SW1.2はきこえます。感度は?です。
MW聞こえますが目盛りが合ってません。
FM聞こえます。
修理および調整お願いします。
外観の綺麗な2200です、SW3〜6が聞こえないとは不思議と思ったのですが、
まず分解してみると、一部のケミコンが新品に交換されています。
どうもケミコンを交換すると音が良くなるという”伝説”が有るらしいことは、ネットで知っていましたが・・。
これは素人修理の悪い予感がしました。


ケミコンが壁に接着されています。
このような方法は 一見安全なようなのですが、現実には熱の影響で膨張収縮した時 悪影響が無いか注意が必要です。

なお 小生の持論は 無暗に部品を交換しない方が良いということです。
半田つけ不良や極性の間違いなど副作用も結構あります。
不良品の交換は当然ですが、無暗に改良と称して部品を交換するのは望ましくありません。

自分などトランジスターの方向を間違えて 何度泣かされたことか。
工作に絶対の自信のある方のみ実行すべきでしょう。


SW3〜6の受信不良対策


短波の受信不良は 現象からOSCの断線かパディングコンデンサーの不良と想像し、分解してみました。
ところが OSCの断線は有りません。
どうもおかしいと思い よく見ると パターン面の半田つけが変です。
部品を交換した形跡があります。
半田つけ跡から見て怪しいのは白く囲った部分です。


短波の発振コイル付近の裏面(パターン面)です。

理由は不明ですが SW受信用のTRを全て交換したようです。
普通は大変なので ここまでやりません、相当 修理経験のある方の仕業でしょう。
サービスマニュアルも当然お持ちでしょう、そうでなければ交換できません。

このような改造(修理)は初めて見ました、いやはや。
パターンが熱でとれやすくなっているので、もとに戻すのに苦労しました。
全数は元に戻せませんでした、とりあえず4個のみ復元です。
短波が受信できないので 無暗にトランジスターを交換して、確認したのかもしれません。

下記画像は取りはずしたTRです、秋葉原の秋月電子で10本100円で購入できるようなもののようです。
受信不能の場合、悪くなりそうな部品を順次交換することは良くあることですが、やみくもに交換するのは非常に危険です。
エミッタ― ベース コレクターの電圧を測定し、総合的に判断した後 交換すべきです。
良品のTRにとりあえず交換するのはいかにも安易な方法です。




ダイアルの糸かけ機構も弄った時の副作用か、ダイアル糸がプーリーから外れていました。
だいぶ 摩耗していますが すぐに切れるほどではないので、糸そのものはそのままとしました。
糸かけを正常な状態に戻して 修復完了です。



スタート位置のずれ

理由は不明ですが、スタート位置もずれていました。
普通は0の位置に合わなければいけません、数mmずれています、これも修正しました。
糸のプーリーはずれが原因かもしれません。



修理完了して ラジオ日経(6055)を受信しているところです。



このように改造したラジオの修理は元に戻すのが大変です、修理代も割高になります。
壊れたラジオの修理はできますが、素人が壊したラジオの修理は非常に難しいです。

今回は 偶然半田つけ跡で変更した部分が確認できたので対応できたのですが、見つけられないことが多いです。
無暗に改造や部品の交換はしないようにしましょう。

ICFー110Bの修理(2012年10月9日)

音量が極端に低い、FMが受信できないICF−110Bの修理です。

今回の不具合部品


音が小さい原因は低周波増幅用ICの不良でした。
FMの受信不良はFMのMIXに使われている2SH23が外れていたことです。
これが  どうも分解して 壊した可能性があります。


ICの不良は別なラジオから移植して修理しました。
実装スペースが無いのでTRでの代用は無理でした。



FMの受信不良はMIXに使われている2SK23がなぜかリード線が外れているのです。
これでは受信できないのは当然です。
ただ問題はこのFETの実装位置です。



プリントパターン面は前面に構造物があり、そのままでは半田つけ出来ないのです。


上記のFETの位置は丸印の裏側になります。


バリコンの半田つけを外し、基板を本体からずらせて半田面が見えるように工作し、
その後FETを組み込みます。

FETの交換そのものは簡単なのですが、分解 組み立てと前後の作業が大変で、
老眼で細かな部分が見えずらく この工作に1日以上かかりました。
ICF−110系列の修理は5900などに比べ 手間がかかります。

なおこの110(B)の分解は予備機を準備して分解した方が無難です。
現物を見ながら組み立てないと、とても大変です。

最後に目盛合わせ、トラッキング調整をして 終了です。

JOAK(594KHz)を電池で受信しているところです。

なおこの時代のICF−110 ICF−111も内部ほぼ同じ構造をしています。
保守性が極端に悪いです。

ICF−111の修理体験記

なおTRラジオの修理の項にも過去の修理体験記がありますので ご覧ください。
ICF−110 
ICF−110B

スカイセンサー5800の修理(2012年9月5日) 

 <使用状況>
ラジオの電源は入り、ラジオを聴くことはできるのですが、ラジオの電源スイッチやボリューム
操作時のガリガリ音がひどいです。

しかしそのうちガリ音が気になり、なんとかできないものかとカバーを開け、
雑誌の見よう見まねでスイッチとボリュームの接点に接点復活剤を吹きかけ、
一時的にほんの少し改善が見られた(気がした?)ものの、数日後にはガリガリ音がさらに
ひどくなり、それ以降ラジオの電源を入れなくなり、再び放置していました。

ラジオのカバーを開けた際には、ボリュームつまみ類やカバー表面など汚れがひどいところへは、
液状の磨き粉を布に付け掃除をしました。こびりついた汚れは落ちたのですが、
逆に磨き粉の残りかすが残ったままになっています。
(特に気持ちは悪くはないのでそのままで構わないかとも思っています)

ただし、ロッドアンテナのポップアップボタンを押してもアンテナが飛び出てこなくなっています。
もともとロッドアンテナはポップアップボタンを押してもムニムニとゆっくり出ていました。
ムニムニは購入したときからなので特に気にしてはいませんが、
出てこない点については修理して欲しいと思っています。

<故障箇所>
(1)ガリガリ音がする
 ・電源スイッチ操作時
 ・音量調整ボリューム操作時
 ・音質(高音、低音)ボリューム操作時
 ・バンドスイッチ切り替え時
(2)ロッドアンテナが出てこない
(3)入出力端子の接触不良
 ・イヤホン出力
 ・ライン入力
 ・MPX OUT出力
(4)乾電池が使えない(乾電池の液漏れで接点、バネが腐食)
(5)選局ダイヤルの動きが堅いところがある

<修理をお願いしたいところ>
上記(1)〜(2)について必須と考えています。
(3)は接触がすこしでも良くなれば嬉しいです
(4)は可能であれば直して欲しいです。
(5)も現状で選局はできるので、現状でも構いませんが
    治れば嬉しいです。

<修理しなくても構わないもの>
・ロッドアンテナがポップアップする際、ゆっくり(ムニムニ)出てくるところ
・Sメータの上の方のカバーのアルミ飾りパーツが剥がれて浮いているところ。
・磨き粉の残りカス(画像左上 本体スピーカーの右側面近く、つまみ部)
<わからないところ>
周波数のズレなどが起きているのかどうかはわかりません。
修正可能であればお願いしたいですが、現状でもなんとか使えるので無理にとは言いません。
修理完了後の5800 JOAKを受信しているところです。
前面パネルは洗剤で洗い、飾り板の浮は接着しました。
これで綺麗な外装に戻りました。



まずPOP UPの修理

アンテナのポップ・アップ この機種は製造番号が35xxxxでしたが、分解してみるとアンテナ基部が違います。
どうも飛び出しがスムーズではないので、手持ちのものと交換することにしました。
実はこの部分以外にもPOP UP機構全体にガタが来ていました、どうも以前分解した時壊した可能性があります。
意外に微妙な作りになっているので、壊しやすいので要注意です。



トランジスターの交換

バラバラに分解しますので、ついでに壊れやすいTRを6個交換しました。
まだ使える状態ですが 劣化が進んでいますので、壊れやすいのです。
このようにしておくと今後故障する確率が減少します。


音量調整用VRの交換

試験して見ると確かにガリが酷いです。
新品は入手出来ませんので 移植するしかありません。
この部分はしっかり半田つけされているので 交換は容易ではありません。
交換して修理完了です。
古い製品です、あまり神経質にならないように。



目盛合わせとトラッキング調整

これはこの種受信機の生命線ですから 念入りに調整します。


今回取り外した部品。
電池金具も錆びていたので交換しました。




クーガ2200の修理(2012年7月10日)

全く 音の出ないという2200の修理です。
通電してみると 電源が入らないのです。
AC入力の端子が緑色に錆びています。
この部分に緑青がつくほど錆びるのは、初めて見ました。
電池切替のスイッチ部分も完全に錆びついています。

これでは電池でも動作しません。

別の2200から移植して、この部分は修理しました。



通電してみると 音が出るではありませんか、出力ICの不良を疑ったのですが・・。
でも接触不良が 酷かったので、それを解消してもSW1と2が受信できません。
オシロスクープで発振を調べてみると、局発が動作していません。
スイッチの不良なのか、コンデンサーやコイルの不良など多くの原因が考えられます。
詳細に 調査してみると、L15の断線でした(画像右下 コイルを抜きとっている)。



取りはずしたコイルです。
端子のところに緑青が吹いています、普通はこのようなことは考えにくいです。
よほど 保管場所が悪かった(例えば海岸の近所で、潮風が酷いなど)可能性があります。

これも別の2200からコイルを移植して修理しました。



さらに ランプも切れています。
電球色のLEDに置き換えました。
ただ光の発散を良くするためにカバーを被せてあります。



今回の不良部品です。


スカイセンサー5800の修理(2012年5月22日)

電源が入らないという5800の修理です。
スイッチ類の接触不良を直し、不具合になりやすいトランジスターを交換し修理を完了しました。
電池金具も少し 錆びていたので磨いておきました。

さて調整ということで、MWを終わり SW1に移り、 
目盛合わせが済んだのでトラッキング調整をしようとSW1のアンテナコイルのコアを回そうとしたら、いやな感触です。
コアが割れたようです。

このコイルはタイマーを取り外した下側の空間に組み込まれています。
実装位置が悪く タイマーの取り付け枠に コア部分の頭が半分隠されています。
調整用のねじ回しが綺麗に入りきれないのです、どうしても斜めに回そうとするので、嫌らしいのです。
今回は 経年変化でコアが固着していたようです。
このコアを調整しない人も多いのですが、真面目に調整するとSが2つくらい違うので、さぼるわけにはゆきません。



矢印の部分がコイル。
画像は交換後のもの。

この上の部分にタイマーがのる。

下記画像(2010年12月18日修理のものに同じ)のタイマーの下の位置にコイルがある。
上記画像の右側の丸い部分にタイマーが取り付けられる。



破損した SW1・アンテナコイルのコア

このようになると調整できません。



再度 分解して コイルを移植して修理完了です。
下の袋入りのものは今回交換したTRとコイル。


スカイセンサー5500の修理(2012年5月14日)

最近スカイセンサー5500の修理に悩まされています。
1台は感度が極端に落ちる故障です。
この現象は確かに確認したのですが、すぐ正常に戻り、故障が再現しないのです。
いろいろ手を尽くして再現を図ったのですが、駄目でした。
1週間待っても再現しないので お手上げになり、手持ちの5500の基板と交換して修理しました。


次に 悩ましいことは続くもので、別の5500の話 今度はまったく音が出ない故障です。
@電源ONすると、メーターは0に戻りますので メーター回路は正常のようです。
Aただダイアルを回してもフイルムが滑る、同調はしない(メーターが振れない)。
B外にICF−2001Dでモニターしても、局発の信号は確認できません。

まず フイルムダイアルの滑り これは糸かけの軸部分で滑っていました。
5500は数多く修理しましたが この部分で滑るのは初めての経験です。
糸かけを修復して 張りを強くすることで回復しました。

次にAM発振用TR(2SC710)と混合用TRを新品と交換しました。
なお発振用TRはFMのIF増幅用も兼ねています。

この交換でSメーターが正常に動くようになりましたが、音声が全く出ません。
検波回路から順次音声が通過する回路を追いかけてゆきました。
このような場合は目視で確認するのですが、それでは解らず オシロスコープとテスターで順次確認してゆくのです。
文章にまとめると簡単ですが、実際は相当悩まされました。

@検波回路からバンド切り替えSWまではOK。
Aバンド切り替えSWからMPX端子までの途中で信号が消える。
B結局 白い矢印の部分で信号が消えることが判った。
ただ見た目に割れも確認できず、不思議な現象だが、この部分で断線していることは確か。



上記の拡大図
上に塗った塗料が剥げた部分があり、その部分が錆びている。
信号は左側から右側に伝わる 仕組み。



汚れを小刀でそぎ落とした画像。
どうも見た目では拡大しても判らないが、テスターで測定すると 白い矢印のあたりで導通が無い。


ジャンパー線で断線区間を接続して 音声が正常に出るようになった。
下側のパターンは大丈夫だったが、念のため2本分ジャンパーをとる。



今回の結論
この故障は外観ではわからない傷で断線しているので、回路を順次追いかけてゆかないと見つけられない。
普通 この種の故障は 基板の割れが殆どなのだが、パターンの腐食による導通不良は非常に珍しい。
故障原因に囚われない発想が必要だと痛感した。

クーガ2200の修理(2012年2月13日)

35年ほど前の中学生の時に購入したクーガ2200の修理をお願いいたします。
音量にムラがあったりチューニングのダイアルに引っかかりがあります。
この2200は普通の不具合個所だけでなく、
@マーカーが動作しない
Aダイアルメカの回転が重いだけでなく、なんとなく引っ掛かりがあります。

マーカーは電気回路ですから 修理は可能です。
ただ不具合個所の発見は大変でした、何とか不具合部品を交換して修理しました。

ダイアル メカは調べてみると 下の画像のようにギヤが割れています。
当然ギヤのみの修理など不可能です。
別の2200から移植して 修理しました。
ただ手持ちのダイアルメカは細目盛の初期型だったので、ダイアルフイルムはオリジナルのものを使うことにしました。
この作業が 想像以上に大変でした、あまり慣れないことはしない方が良さそうです。
マーカーの修理も大変で 合計 5日間も修理にかかりました、いやはや 大変な作業でした。



ダイアルのメカの不具合個所、は画像の矢印の先です。
時々 この故障に遭遇します、どの2200も同じギヤが壊れているので、
比較的 壊れやすい場所のようです。



チューニングした時に 何か引っ付かかる感じの時は同じ故障と思われます。
この修理は 移植のため 費用もかかるので、我慢して使った方が良いかもしれません。

スカイセンサー5900の修理(2012年1月15日)

2年ほど前より再び使用し始めたのですが、ボリュームのバリ音はありましたが聞こえていました。
次第に音声が途切れるようになり、バンド切り替えスイッチを動かしたり、
マーカースイッチなど各スイッチを動かして聞こえるようにしていましたが、
最近バリバリ音が大きく出てから何も聞くことができなくなりました。
そしてアンテナが付け根で折れて無くして(30年前机から落下)
ACアダプターも失くしてしまっています。
再び聞けるようになるのが第一ですがこれらも直ればいいなと思っています。
タバコのヤニまみれの5900が修理にやってきました。
色変わりした酷い汚れです。
いろいろ5900は沢山見てきましたがワースト5に入るくらいの汚れです。
いくらなんでもこれでは修理しても 使う時に気分が悪いでしょう、洗剤で洗うことにしました。


5900を洗剤で洗う時はスピーカーが接着さてれいるので、
注意が必要です。
細心の注意で取り外します。

内部の汚れも酷いです。


ツマミの隙もにもゴミが集まっています。

修理後のスカイセンサー5900

不良のトランジスターや部品を交換し、調整したところです。
アンテナも移植して修理しました。
もう予備のアンテナは有りませんので、今後5900のオリジナル・アンテナの移植は難しいです。

ラジオ日経6055KHzを電池で受信しているところです。
アンテナは伸ばさなくても十分受信できます。

外観の清掃はできますが、タバコのヤニは内部に浸み込んでいますので、内部までは清掃できません。
スイッチ内部に浸み込んだものは接触不良の原因になります。
あまり タバコで燻すのは避けた方が無難です。

別物と見まがうほどに綺麗になりました。

ーターを壊したスカイセンサー5400と5900の修理(2011年12月16日)

重くなってきたので、上記に移転しました(2013年1月17日)。

カイセンサー5800の修理(2011年12月11日)

受信できないだけでなくてアンテナも固定できない5800の修理です。
現物を見た時に これは自分で分解したなと感じました。
アンテナの飾り金具が無いのです。
分解しないとこのようにはなりません。



さっそく分解してみると スピーカーのコードも付け替えられています。
ランプも発光ダイオードに交換されていました。非常に器用な工作です。


自分で分解したと思われますが、部品の紛失や破損があり、別の5800から移植しました。


アンテナ本体を抑えるL型の部品がありません。
またこの部品を抑えるバネが途中で切断されています。



下記写真のX印の部分が切断されている



ダイアルの動きにガタがあり 油切れ状態でした。
油が切れると ダイアルを回す時に 所々でガクガクとします。



分解して 注油(グリスUP)します。



ダイアルメカを組み立てたところです。

ダイアルメカを組み込み 受信不良の修理をして調整中。
青色ダイオードがランプの代わりに組み込まれています。
な受信不良はトランジスターの不具合です。
不具合品以外も含め 6個のトランジスターを交換しました。
本来なら全数を交換すれば良いのですが、工数がかかりますので、
経験上 これを交換すれば今後も故障する確率が減少すると思われる部分を選んでいます。
このように予防保守もしておくと 壊れる確率は半減するでしょう。



下記画像は 組み立てたところです。



アンテナの折れたクーガ101とスカイセンサー5800の修理(2011年11月30日)



アンテナの折れたクーガ101とスカイセンサー5800の修理です。
BCLラジオは立てて使用するためか アンテナは折れていることが多いです。
5800の場合:基部を除いてすべてありませんでした、分解してみると悪いことに、
アンテナを押し上げるL型のプラスチック部品も紛失していました。

幸い 5800のアンテナは保守用品の持ち合わせがありますので交換できます。
L型の部品は別の5800から移植しました。



クーガ 101

アンテナが見事無くなっています。
ここまでのものは珍しいです。




別の101から移植することにしました、この機種の手持ちはありませんので、追加でのご要求は難しいです。


アンテナの折れたスカイセンサー5900の修理(2011年10月11日)

5900の修理をしました。
主な現象は下記ですが、調整中に不思議な現象を発見しました。
1:アンテナが折れている 根元から3段めで切断
2:メーター動かず
3:感度悪い
4:ランプ付かず
5:外観の汚れ
6:スイッチの接触不良
 修理前  修理後
   
 電源OFFなのにメーターが振れていますが、これは固着です。
アンテナも折れてありません。
 ラジオ日経6055KHzを受信(電池動作)。
分解して 洗剤で洗ったので綺麗です。

手持ちの5900からアンテナを抜き取り、交換します。
もう少し長いと交換しなくても済むのですが、何しろ短いので仕方がありません。

予備機が無くなってきたので、アンテナの交換はあと1台くらいです。
ご要望にお応えできないことがあります、ご了解ください。

メーターの分解修理をし、さらにいつものごとく不良TRを4個交換しました。
ランプも点灯しないので、不具合個所を修理しました。
IFの調整をし、FM MWの目盛合わせ トラッキング調整をして、さらに短波の調整に移りました。
ところがSWの感度が極端に悪いのです。
特にSW3が特に悪いです。

短波が悪いので 関係するTRを調べたりしましたが、解りません。
一時休憩して 見直してみたらとんでもない部品の不良でした。
普通は壊れない部品なのですが・・。
部品を交換して修理し、再度調整です。
いやはやこの原因を見つけるのに半日もかかってしまいました。

水没した5900の修理(2011年5月16日)

水没した5900の修理です。
7〜8年前に水没したそうで、内部は乾燥していますが、泥が入り込んでいます。
パネル面は不透明に変化しています。


基板面は泥だらけです。
少なくとも半分くらいは水没したようです。
まず清掃からはじめました。

Sメーター

メーター自体も水が浸み込んだらしく、磁石部分が錆びて、途中で引っかかります。
これも別にメーターを準備する必要があります。

パネルを分解して裸にした状態です。
メーターの修理は後回しにして、何とか受信できるようにしなければ、修理できるかどうか判断できません。
修理できなければ 無駄な作業になってしまいます。
トランジスターを6個交換したところ、音が出るようになりました。
何とか修理できそうです。

AM FM切替スイッチの不具合

バンド切替スイッチを切り替えると、何か動作に遅れがあります。
調べて見るとAM FMの切替スイッチの動作が異常です、普通はすぐ反応するのですが、時間遅れがあります。






不具合の原因はバネが錆びて、元に戻らないことでした。
黒い部分はバネで錆びて動きが悪くなっていました。
このスイッチはシャーシの下側にあるので、簡単には交換できません。

サブダイアルの下に実装されれています。

右側のプラスチックのレバーでFMの時だけ押される仕掛けです。
このスイッチは他の5900から抜き取って移植しました。
(写真のものは移植後のもの)

メーターは修理できないので、他の機種から移植しました。

修理完了後の5900
キャビネットは2回洗剤で洗いました、1回では落ちきれませんでした。
すごい汚れでした。
読み取り精度や感度は正常に戻りました。
寿命は多少心配なところもありますが、予想つきません。
思い出のラジオが復元できてよかったです。

短波が受信できない2200の修理(2011年4月27日)

私はRF-2200を持っているのですが、5年ほど前秋葉原のレンタルボックスで購入した中古のものです。
買った当初は、短波中波長波ともすべて快調に聞くことができました。
クリスタルも鳴り周波数合わせも問題なく出来ていました。
 しかし1年ほど前から目盛りがひどく狂い始め、今ではなぜか短波でまったく音が鳴らなくなりました。
 そこで、個人でホームページを持ってBCLラジオ専門に修理をしている方に送って依頼をしたのですが、
短波はまったく手がつけられないとのことです。
また理由もわからないとのことです。
このようなものでも、内尾さんに見ていただけるのでしょうか。
買ってまだ5年ですが、ちょっと思い入れのあるラジオなのです。
もしダメなら諦めます。
よろしくお願い致します。
早速 分解して修理しました。
特徴あるマーカーツマミのボタンを見て思い出しました。
これは見た記憶があります、同じ方が整備したようです。
あまり良い思いでではありませんが・・。



原因を見つけるのに 分解して20〜30分もかかりました。
よく壊れる場所と違ったので、いささか悩みました。
相当な修理経験者が1週間も悩んだだけあって、手強かったです。
この部分は2200をばらばらに分解しないと修理できない部分なので、時間がかかります。

しかし短波の壊れた2200を修理に出して、短波だけ修理できないとは信じられない返事です。
何の為に修理に出したのか考えて欲しいです、皆さんどのようにお考えですか。
新しいマーカーツマミ追加、ジャイロアンテナの起立不良の修理、更に高周波FETが2SK241に交換されていました。
自分だったら、このような矛盾した仕事はしませんが・・。


修理完了し ラジオ日経を受信しているところです。
電池動作ですが、アンテナを引き出さなくても受信できます。
お隣の家屋の配線が影響(アンテナの代わり)しているのかも知れません。

どこが悪かったかは、あえて公表しません。
珍しい故障であったことは事実です。
ただいえる事はこのように固定的に壊れているのは、
見つけるのは比較的簡単ということです。
困るのは時どき雑音が入るとか、時どき動作しなくなる現象です。
この種の故障は大変です。


追記
この整備をした方はネットでBCLラジオの整備を引き受けている業者です。
グーグルで「bclラジオ修理」を検索するとすぐわかります。
今までにこの方の後始末をしたラジオは推定も含め10台をくだらないでしょう。
短波の修理を引き受けてMWのみ整備して、費用はちゃんといただくのですから 依頼者はとんだ災難です。

ダイアルメカに不具合がある2200の修復(2011年4月6日)

綺麗な2200ですが、ダイアルを動かすと、途中でギクシャクします。
今まで沢山の2200を見てきましたが、このようなものは初めての経験です。
壊れ方に興味があったので、早速分解してみました。

この部分はバックラッシュを防止する為 ダブルギヤになっていたり複雑です。
よく見ると ツマミの軸に直接組み込まれているプラスチックのギヤが破損しています。
ダブルギヤも一部も分離して動きます。
どうしたらこのような壊れ方をするのか知りたいですが、無理ですね。
無理やり廻したのかも知れません。

このメカ部分を交換するしか修理方法はありません。
駆動機構を移植して 修復です。


6055KHzを受信しているところです。
電池動作、アンテナはロッドアンテナを15cmほど伸ばしたところ。
ダイアルを動かして、ぎこちない操作感がある2200は購入を避けてください。
今回 手持ちのメカが偶々有ったので修理できましたが、無い場合は修理できません、ご注意ください。

悲惨なICF−5800の修復(2011年3月27日)

1.ロッドアンテナ折損
2.チャンネル選択ダイヤルが無い
3.FM以外AM/短波放送が受診できないです。
到着時 @アンテナが全くありません。
Aバンド切替スイッチのツマミがありません
Bイヤホーンポケットが破損しています。
Cダイアル駆動機構の微動が全く動きません。
D前面の汚れ、錆が酷いです。
修理完了後 修復後の画像
アンテナは完全に無くなっていました、これは非常に珍しいです。
受信できないAMが現象はTRの交換で解決しました。
7個交換しましたが、結構大変です。
バンド切替スイッチが無くなっていたので 手持ちの部品を移植しました。
更にイヤホーンポケットもカバーが無くなっていたので、これも交換しました。
これで正常に受信できるようになったのですが、ダイアル駆動機構をスローにすると、動作しません。
また分解です、このラジオは初期タイプの駆動機構(後期タイプはボールベアリングタイプ)でした。
手持ちの駆動機構と交換して修復しました。

ダイアル駆動機構の内部。
このタイプは初期型で珍しいです。
後期型はこんな構造


ダイアル駆動機構

これで終わりと調整を始めたのですが、悪いことに455KHzのIFTのコアが割れてしまいました。
少し硬いとは思ったのですが、簡単に割れてしまいました。


分解したIFT「です。
コアが割れると、Sメーターの指示が2〜3くらい下がります。
交換せざるを得ません。
この交換は半田付け箇所が多いので、意外と大変です。


交換した部品です。

ICF−6800の修理(2011年3月13日)

不思議な修理をした6800です。
全く音が出ないので、見て欲しいとの事でした。
不具合はAF基板を交換して修理しました。
安心して 再度組み立てようとしたのですが、そうは簡単に終わりませんでした。

カウンターのリード線にコネクターを負荷するなど手馴れた修理です。
半田付けも上手だと思いました。
例のPLL不良を修理してもらったことがあるとのことです。
このPLLの修理が出来る技術があれば、パネルの破損など信じられないのですが、
まるで素人が分解したような跡がありました。
どうなっているのでしょうね。




画像
ボスが折れている(下側中央)
上記を接着したところ
このような補修がされている。
パネル上の中央(上記画像では下側、メーター穴の横)
何故か上面が破損している
VFO部分の固定ネジ 雑多なものが使われています、ただ3mmφなので機能には問題ありません。

スカイセンサー5900(2011年2月25日)

電源をいれたらBFOスイッチをONにしたような状態になってしまいます。
特に本体を落としたりぶつけたりしていないのですが。

この5900は以前当方で修理したものです。
数年ぶりに再度修理することになりました。
調整は 殆ど狂っていませんでした。
受信してみると MW SWともにビートが出て、BFO ONの状態と同じです。
早速 分解してみました。
念のため BFOコイルを少し廻してみると、ビートが変化します、BFOが動作していることに間違いは無いようでした。
基板面のシールド板を外して、BFO回路の電圧を測定してみると、確かにBFO ON状態の電圧が加わっています。

まず BFOスイッチのリークを疑って 確認したのですが 問題ありません。
他にBFOがONになる条件はマーカースイッチのリークです。
リークを確認しようと覗いて見ると、なんとマーカースイッチのレバーが折れて、スイッチそのものがON状態になっています。
操作面のレバーは正常なのですが、連動する 後方のバーが折れているので、スイッチが働かなかっただけでした。


右側に出ている 細いバーで、基板面のスライドスイッチを駆動する仕掛けです。
元々 強度が不足しているのかも知れませんが、比較的 折れやすいようです。
当然 保守部品はありませんので、手持ちの5900から移植しました。

この交換は非常に嫌らしいです。
これで3回目ですが、またとちってしまいました。
(何が問題かは公表しません、やってみればすぐわかります)
記憶が無くなった頃に 修理に遭遇するので 困ります。

B レバー (これでスライダーを動かす)
A スライダー(白い部分 これでスイッチを動かす)
@ スイッチ本体


ラジオを上から見たところです。
レバーの後方のピンで、スライダーを動かしますが、
ピンが折れているので、動きません。
マーカーONの状態になったままだったのです。

スカイセンサー5600(2011年2月18日)

25年ぶりにスイッチを入れたが、起動できなかったという5600です。
アダプターで通電すると、受信はかすかにしますが、メーターが全く動きません。
感度も極端に悪いです。
いろいろ調べてゆくと、半田クラックが原因でした。
10倍の拡大鏡でやっとそうかなと思えるほどの傷ですが、これが原因でした。
判ってみると簡単ですが、思いがけない部分にクラックがあるので、見つけるのは大変です。
正直 見つけるのに 時間がかかってしまいました。


今回も現象と回路図を追いかけて、やっと判ったわけで、経験が無いとこの修理は難しかったでしょう。

外部スピーカーで調整をして、ケースに組み込みましたが、音が変です。
どうもこの機種は昔 素人が分解して修理したらしく、基板面も相当傷んでいたのですが、
スピーカー自体も なんとなく傷があります。
その後遺症なのかも知れません。
小さな音だと 大丈夫なのですが、ちょっと大きくすると、音がビビリます。



左側に2個ほど傷があります、これが原因なのかどうかは不明です。
この機種は分解する時に、スピーカーの組み込み方が難しいので、
このようにコーン紙を破りやすいです。

5500や5600に共通ですが、スピーカーは組み込んで、
後方から 押し付ける方法で固定されています。
組み込み方が悪いと、コーン紙を破きやすいです、ご注意ください。

それから アンテナがポップアップできなくなっていました。
これも修理しました。
アンテナも 結構微妙な構造なので、嫌らしいです。


別の5600のスピーカー(当然中古品)を捜して 移植して解決しました。

なおこの機種は昔、素人修理で分解されていて、ダイアルツマミの間の紙のワッシャーが無くなっています。
多少 気になりますが、実用的には問題ないでしょう。

基板面も昔の修理の跡が残っていて、多少心配なところがありますが、
これは基板を交換しなければならないので、そのままとしました。
(銅箔のパターンが弱っている)
トランジスターは幸い 問題が無いので 交換はして有りません。
将来的には トランジスターが壊れることが有るでしょう。

ワールドボーイ GXO RF−848の修理(2011年1月31日)

上記に移転しました。

素人に壊されたTRYX−2000(2011年1月10日)

以前より使用しているRP−2000Fが、電源を入れても動作せず困っています。
外観等は新品時からの経年変化のみです。
ぜひ、修理をお願いしたいので依頼先をお知らせ下さい。
外観は非常に綺麗です、早速分解しようとすると、ダイアルの軸のネジがありません。
悪い予感です、これは素人修理の結果と思われます。




分解してみると、ランプが指針に接着されています。
正規の修理 方法だと、ダイアルフイルムの裏側から照明するのですが。

フイルムのずれ

ランプの位置を正規の場所に戻すべく、フイルム駆動機構を取り外そうとしたのですが、
何故かこの部分も壊されています、なぜこの部分を破壊したのか不明です。



マーカーと円板ダイアルの固定

通電できないなどの電気的トラブルは比較的簡単に処置できたのですが、最後の組み立てでトラブル続出です。
円板ダイアルの固定ゴムも紛失して有りません。
代用品を組み込んだまでは良かったのですが、マーカーをオンにした場合 レバーが正常に動きません。

マーカーレバーの上部にある バネも紛失してありません。
仕方が無いので、手持ちの2000から移植することにしました。

これでも どこか不具合が残るらしく、レバーの動きがぎこちないです。
残念ながら、対策はここまでで終わりにしました。


前面パネルの「ボス」も割れています。
素人が分解すると 強くしめ過ぎてプラスチックを破損させるようです。
この部分はエポキシで補強しましたが、完全では有りません。
自分で 分解する時は充分注意してください。

修理完了
修理完了し、電池動作でラジオ日経6,055KHzを受信しているところ。
上側のとめネジが強く締められません、使う時は注意してください。
BCLラジオも沢山 修理しましたが、外観が綺麗で、内部がここまで壊されているのは非常に珍しいです。
電気的故障は修理可能ですが、プラスチック部品を破損させると、修理は嫌らしいです。
普通の修理の2倍以上の工数がかかりました。
昔のことで、持ち主も記憶に無いようですが・・・ 修復には泣かされました。
自分で分解する時は注意してください。

電源が入らない5800の修理(2010年12月18日)

先日、学生時代から憧れていたスカイセンサー5800をオークションで入手しました。
当初からチューニングメーター不良、電池での通電不良など有りましたが、各バンド、何とか受信してました。
昨日、使用中に突然ダイオードの焼け焦げた様な臭いがして、以来使用不能になりました。
何とか修理を御願いしたいと思います。
電源が入らないとの事でしたが、
アダプターを見ると9V 650mAのもので、5800クラスの軽負荷だと電圧が10〜11Vくらいに上昇し、これで5800が壊れたと想像しました。
しかし 我が家で通電するとラジオは動作します。
不思議に思ってアダプターの出力電圧を測定すると、電圧が出ません。
結論はアダプターのダイオードが壊れたようです。
あるいは定電圧回路が組み込まれていて、この部分が壊れたのかも知れません。
5800は経験的に12V加えると確実に破損します、9V程度だと何とか動作はしますが、消費電流が多くなる可能性はあります。
送られてきた、5800。
オークション購入時 付属していたので、疑わなかったのでしょうが、これは非常に危険です。
アダプターの電圧には充分注意しましょう。


オークションで5800を購入した時 付属していたアダプター。


電池金具が錆びていたので、交換したり、磨いたりして使用できるようにしました。
AM(MW SW)の感度が悪い、FMの受信が殆ど出来ない状態でした。
不良部品を探して 交換しました。
FM受信不良は AFCをONにすると受信周波数が動きすぎるなど、なかなか手強かったです。
最初はダイオードの不良を疑ったのですが・・、結果は違いました。
具体的にどこが悪かったかは秘密にしておきます。


修理が終わって、再度組み立てたところです。


ケースを固定するネジが1本無いので、不思議に思っていましたが、
どうも錆びて、途中で切られていました。
これではどうしようも無いので、そのままとしました。

Sメーターが断線した2200(2010年11月30日)

5900のメーター不良は多いのですが、2200のメーター断線は非常に珍しいです。
今までに1回くらいしか経験したことがありません(5900は引っかかりは数知れず、断線もある)。


幸い 手持ちにパネル表面の割れたメーターがありましたので、内部のモジュールを交換して、今回は修理しました。


修理完了した2200。
やはり Sメーターが動かないと意味が有りません。

SW1の感度が悪い5900(2010年11月15日)

このICF−5900は
@メーター引っかかり
Aサブダイアルの可変範囲は300KHzを超過してしまい、誤差が10KHzほどどうしても出てしまう。
BSW1の感度が極端に悪い。
の難点がありました、@とAは対処しましたが、最後のBが残ってしまいました。

マーカーをオンにしても、SW1ではSメーターの振れがわずかなので、アンテナコイルに問題があると見当をつけました。
SW1のアンテナコイルの位置です。
この部分はシールド板で覆われているので、当然このシールドを取り外します。

テスターで測定してみるとコイル一次側(同調側)の導通が有りません。
断線していることが判りました(コイルの左側 3端子の方が断線)。
アンテナコイルがオープンになるという事で、ここまで感度が低下するとは思いませんでした。
コイルは巻きなおしても良いのですが、別の5900から移植しました。
これで この5900は完全にオリジナル状態に戻りました。

シールド板を組み込んだところです。

シールド板上に乗っているのは取り外したSW1用アンテナ・コイルです。
ちなみにインダクタンスは4.9μH程度のようです。
同じ故障で、巻きなおす方は参考にしてください。


回路図で示すと左の図面の「L 8 SW1ANT」コイルに相当する。

これで正常になりました。
なおサブダイアルの可変範囲が300KHzに調整できない故障は2〜30台に1台くらいの割合で発生します。
これを見過ごすと、目盛りの合わない5900が出来上がります。
サブダイアルの調整は念入りにしましょう。

アンテナが固定できない5800(2010年9月12日)

ダイアルがぐらぐらして固定できないという5800の修理です。
分解してみると、アンテナを固定する部分が破損しています。
5800は沢山修理しましたが、この部分が破損してるのは始めて見ました。
この部分は5800のシャーシに相当します。








電池ケースの部分も割れています。
電池をいれた状態で、落下させたのでしょう。
接着剤で修理した形跡が有ります。


分解して基板など部品とシャーシ(画像 右)を分けます。


手持ちの5800のシャーシにアンテナや電池端子などの部品を移植します。


再度組み立てたところです。
ランプが増設されていますので、これはそのままつけておきます。
ランプ配線の途中に抵抗が入れられています。
電気知識の豊富な方がやったのだと思います。

組み込んだあと、再調整しましたが、このラジオは良く調整されていました。
微調整で終わりましたが、珍しいことです。
いよいよ 組み立てようとして、とんでもない問題が見つかりました。
とめネジが3本しか無いことはわかっていたのですが、ネジのボスが3箇所ありません。
画像の白い○印の部分です。




元々ボスが折れていたのを修理して、組み込んであったが、
どうしても切り口が違うものが出てきましたので、どのような修理がしてあったのかわかりません。
ボスを修理して組み立てたのですが、どうも心配なので、表面のケースも交換することにしました。
右側が完成した5800.
左側が元々のケース。
下段の画像は壊れたシャーシ部分。

 MWの受信周波数が振動で跳ぶRF−2200の修理(2010年8月22日)



省略
余談
ある方のブログを読んでいたらこんなことが書いてありました。
「FMを受信する時、AFCスイッチを切り受信、その後スイッチをONにすると受信位置がずれます。
これは明らかに調整がずれています。」 
云々。

FM受信機のように高い局部周波数を発振させる場合、安定度は勿論考慮しますが、周囲温度などでどうしてもずれてきます。
このため 発振周波数を受信周波数に追従させる仕組みが必要なのです。
これがAFC(automatic frequency control)です。
普通はAFCをOFFにしても、再度電源をONにすれば同じ場所で受信できることが多いですが、
FMのように高い周波数の場合は常に受信できるとは限りません。
調整ずれでは有りませんので 念のため。
AFCをONにしておけば、同じ場所で受信できる確率が高くなります。
これは多少 周波数がずれていても、自動的に引き込まれるからです。

バリコンが壊れた2800の修理(2010年8月9日)


バリコンが壊れた2800の修理を追加しました。

スカイセンサー5900(2010年5月20日)

このページの容量が大きくなったので、5900の方に移転しました。

これも悲惨な5800の修理(2010年4月20日)

昔 自分で修理しようとしたもののようです。
@アンテナが途中で折れています、それにぐらぐらです。
Aアンテナがポップアップしません。
BSENS スイッチのレバーが折れています。
C裏蓋が不自然な部分でカットされている。
Dダイアルをファーストにしたとき、不自然な動きをする。
外観です。


アンテナが折れただけでなく、POP UPするためのL型の部品がありません。
この部分は電池金具が邪魔になって簡単には抜けません。
おそらく ショックでこの部品も折れたので、抜き取ったのでしょう。
この部品は比較的よく折れるようです。
手持ちの5800から移植しました。

画像は2個分重なっていますので、注意してください。
上の画像が依頼品、バネが浮いた状態になっています。
下が 手持ちの5800(移植用)です。




アンテナも折れています。
新品の手持ちがありますので、交換します。
(この部品は1700円+消費税でした)
アンテナで手持ちがあるのは5800だけです。


ばらばらに分解したところです。
さらに 分解して アンテナの交換をしました。
ダイアルをFASTにした時 動きがぎこちないので、ダイアルメカも分解して注油しました。
SENSスイッチのレバー折れも、他の5800から移植しました。
移植は半田付けをうまく外す必要があり、意外と大変です。

不良トランジスターも交換し調整して修理完了です。

電池で 動作させているところです。

悲惨な状態の5900の修理(2010年4月10日)

中学1年にはじめて、親から受験の終了として買ってもらった5900が、久々に実家にいきましたら、ひどくかわいそうな状況でした。
つきましては、最大限のメンテナンス等をして生き返らせたいのです。
どうかよろしくお願いいたします。
このページの容量が大きくなったので、5900の方に移転しました。

ダイアルの微動が動作しないスカイセンサー5800の後日談(2010年3月9日)

この間SONY ICF-5800の修理をしていただいた者です。
ほぼ毎日何時間か修理して頂いたラジオを使用しているのですがなぜか突然今日MW(中波)だけ全部放送局が入らなくなりました。
他はFM, SWとも修理後と同じ様に良好に受信できています。
いろいろ試してみたのですがどうなってしまったか解りません、
丁寧に使用していたので修理後に急に壊れたとも思えないのですが何か思い当たる箇所がありましたらお教え下さい宜しくお願いします。

後日

御返信有難うございました。
特に変わった使い方はしていないのですが、修理して頂いた後 新品の電池を入れ毎日2時間ほど使用していましたが、
昨日急に音量が小さい様な気がしたので電池カバーを外してみたところ中の電池が液漏れではないと思うのですが、
少し水滴が付いていましたので電池と中を布で拭き電池を入れ直したところ今ある様な現象が起きてしまいました。
自分としてはかなり丁寧な使い方をしていたと思うのでそれ以外思い当たる事はありません。どうか宜しくお願いします。


さらに後日


送られてきた電池の写真です、後日 電圧を測定したら、4本の内2本が1.34V位、
残りの2本は19.8mVと173mVになっていました。
もしかすると水滴のような物は中の液漏れだった可能性があります。
5800の故障でAMのみ受信不良になることは良くあるのですが、MWのみ受信不良は非常に珍しい故障です。
丁寧に使用したとの情報から、まず部品の自然故障を疑いました。

まず隣にラジオを置いて、この5800の局発をモニターしてみました。
発振していません。
SWは発振して、MWは発振しないことは考え難いのですが、念のために発振回路のトランジスターを交換してみました。
これも駄目です。

残りは発振コイルか関係するコンデンサー類の不良です。
発振コイルは問題ないことがわかりました。
ここで 念のためVCの両端の抵抗を測定してみると、無限大であるべきところが、数十KΩ程度あるではありませんか?。
コンデンサーのリークと考えて、3個とも外してみました、それでも解決しません。
結局 パターンのリークらしいと判りました。

ここで依頼者に 不具合発生時の詳しい情報を問い合わせると、水滴云々の返事がありました。

但し、パターンのリークで数十KΩと言うのは常識的に考えられません。
丁寧に使っているうちに自然と劣化する範囲を超えています。
水で拭いたり、アルコールでも清掃しましたが、解決しません。
最後 切り分けるためにパターンを分割してみました、最初は2分割だったのですが、最終的には写真のように6分割になりました。

リークのある場所はパターンの両端とスイッチの端子、その他は大丈夫でした。
掲示板に書き込んだら、電池のリークではとの御意見があり、そう考えると率直に納得できる結果です。
丁寧に使ったと言うことから、自然故障と思い込んだのが失敗でした。

この原因追求は意外と大変でした、返送料を含めて1,000円いただく予定ですから、結果的に100円で部品の交換と2日ほど働いたことになります。
時給5円で、部品代は持ち出しです、なんとも・・・  。
しかし 勉強になりましたね、故障時の状況は余すとことなく教えていただくと、解決が早いです。
特に電池の液漏れを最初に言ってもらえればこれだけ苦労することは無かったのですが、洗浄などで回復することができました。
さすがに 根気が続きませんので、これで終了とさせていただきました。


パターン面の不具合

右上の部品取り付け穴のうち、
右側のみ駄目なのはこの部分に電池の漏液が付着している可能性があります。

下 左端の部分はスイッチの接点部分ですが、この部分にも漏液が付着して、
スイッチとパターンともに駄目でした。
漏液はパターン側ででは無くて、部品面にもれた可能性があります。
パターン面だけだと対策はあるのですが、
スイッチの接点までやられていると、清掃作業は大変です。


5800の局発回路図 
この図で赤線の部分がリークしていた。
もう少し厳密に言うと ×印の部分でリークしている。
(スイッチの端子、パターン図の両端の3箇所)
赤線とアースの間で、数十KΩ程度の導通があった。

切り分けると、パターンの大部分はOKで、両端部分のみ絶縁不良だった。
最初この部分をテスターで測定した時、テスターの振れ方が正常ではなく、
なんとなくリニアーな抵抗値では無かった。
現時点 電池の漏液が原因と考えると、よく理解できる。
電池は消耗すると漏液することがあります。
 
3週間使ったとして、この機種の消費電流は50mA程度ですから、 50mA×2H×21日で 2100mAH。
単2の容量としては計算上 ほぼ電池を使い切った状態です。
その状態で通電すると 液漏れしすることがあります、電池は 良いものを使わないと危険です。
おそらく 電池の液漏れ(水濡れと思った)を拭く時に逆さにしたと思いますが、その時 基板のほうに液が流れたのでしょう。
 
結論
電池の漏液は怖いです、おそらく100円ショップの中国製電池でしょうが、皆さん十分注意してください。
最初から 電池の漏液と判っていたら、局所的に洗浄するなどの対策があったかもしれません、残念。


電池の漏液の怖さの画像です、時間が経過するとこうなります。
具体的には5800の修理体験記をご覧ください。

  

完動品として販売されていた5900の調整(2010年3月4日)

目盛りがずれている、感度も悪いと言う5900の修理です。
アンテナの固定金具の不具合になっている、サブダイアルが硬い不具合のほかはまあまあの5900です。
ラジオ屋さんが修理したとすれば完動品に間違いありません、正常に音が出ます。
ただ周波数直読のラジオとしては不満足でしょう。
評価の分かれる所です、皆さんの参考になれば幸せです。
「感度が極端に悪い完動品の5900」と同じ出品者ですが、今度は比較的程度が良かった?と言えるかも知れません。

@メインダイアルの目盛りはほぼ正常に合わせてある。
AIF調整はやっていない。
Bサブダイアルの周波数移動範囲の調整はほぼ正常。
C+側感度低下対策は実施してある。
Dサブダイアルの0点調整はやっていない。 →これで読み取り誤差が酷い。
Eトラッキング調整 やっていない。      →感度が悪い。
福島の
Voxxxx_frxxさんの出品物
@ラジオ日経6055KHzを受信しているところです。
メインダイアルはほぼ正常ですが、
サブダイアルが10KHzほどずれています。
AMWの目盛りはほぼ合っています。
Bダイアルのレバーの位置が変です。
理由はダイアルの固定金具の不良です。
このような物は10%くらいの割合で存在します。
調整済み @ラジオ日経6055KHzを受信しているところです。
メインダイアルはほぼ正常で、
サブダイアルもほぼピッタリです。
家電品ですから、あまり厳密には校正できませんが、
5KHzがほぼ正常に読める程度にあわせる必要があります。

AMWの目盛りはほぼ合っています。
Bアンテナ・レバーの位置も調整しました。
これは軸の部分と、とめネジの部分が不具合になると、
このような現象になります。

今回の修理は
再調整+アンテナの固定+サブダイアルの注油。

短波の感度が悪い2200とダイアル機構不良の2200 2台の修理(2010年2月14日)

なんとなく短波の感度が悪いと言う2200です。
調整してみると、455KHzのIFは良く合わされています、MWの目盛りもほぼ正常です、トラッキング調整もされているようです。
ところが短波になるとトラッキング調整が無茶苦茶に狂っています。
こんな調整をするのはこちらと考えたのですが、問い合わせてみると違いました。
昔 秋葉原の地下のお店で整備品を購入したそうです。
そう言えば PSEが問題になる前まではパソコン店の地下で売られていましたね。
調整完了後の2200です。
短波の目盛りはほぼ合わせてありますが、トラッキング調整は無茶苦茶でした。
測定器も備えていたので、調整方法を間違えたのでしょう。

5900や2200などの調整のみも引き受けます
次は素人整備品の修理です。
このたび、RF-2200をヤフオクにて入手いたしました。
個人所有の物だったようなので、特にひどいところはなさそうです。
経年による不具合のみ?。
せっかく落札できましたので、今後も気持ちよく使用したいと思いまして、ご連絡させていただきました。

使用、動作状況で気になるところは、
1)各ボリューム関係のガリ発生
2)ロッドアンテナの曲がり及び最後まで引き出した場合の抜け止め?の緩み
3)各帯域の周波数目盛のずれ

マーカー調整はやってみましたが、実は取り扱い方法がよくわかっていないので、正常に動作しているのか確認できません。
取説などございましたらコピーしていただければ幸いです。
分解しようとしたところ、ネジが外れません、何とか苦労して取り外しました。
とんでも無いネジが使われています、それもオリジナルより長いネジが。
無理やりねじ込んだので外れなかったのです。
使用されていたネジです。
このようなネジを無理やり使うとねじ山が壊れるので、本当に困ります。
分解してみると、電気的には経年変化程度の劣化程度しかありませんでした。
ただ問題は500KHzマーカーを働かせようとして、サブダイアルを固定するとツマミが回せません。
サブダイアルが軸と固着して動かないのです。
油切れで、固着したのかも知れません。
2200は数え切れないくらい修理しましたが、このような現象は初めてです。


白い丸印の部分です、ここを分解して修理します。
グリスを追加して動くようになったので調整です。
455KHz IFの調整 SWのIF調整 MWの目盛りあわせ、トラッキング調整と順調に進みました。
さらにSW1〜6の目盛りあわせ、トラッキング調整が終わり、SSGを使用した感度試験もOKでした。
最後にラジオ日経など既存の放送局を受信してみます。
ところが6055のラジオ日経がなんと6057KHzと、2KHzほどずれて受信できるではありませんか。
驚いて確認すると、サブダイアルの0位置が少しずれているのです。

マーカーで校正した場合、縦の赤線と0ばぴったり合わないといけません。
これが1〜2KHzほどずれているのです、これも非常に珍しい現象です。
1目盛り10KHzですから、5KHzを直読するには修正するしかありません。
再度分解して調整しました。
購入当初から このように狂っていたのか、使用中に変化したのかは不明です。
家電品ですから、ある程度の誤差は許容範囲だったのかも知れません。

修理完了後の2200でしす、ラジオ日経を受信しています。
アンテナも壊れていました、このラジオはなぜか物理的に不具合が多かったです。

ダイアルの微動が動作しないスカイセンサー5800(2010年2月6日)

ダイアルを微動に切り替えるとフイルムが動かない5800の修理です。
目盛りの狂いと感度低下が多少あります。
ダイアルを微動(スロー)に切り替えた時に、フイルムが全く動かないのは「ダイアル駆動機構」の不良です。
この部分はダイアルツマミの下側に実装されています、参考画像はこちらをご覧ください
内部のグリスが固まるとこのような現象が発生します。
ただ修理は全部ばらばらに分解して、部品レベルにする必要があり、修理するかどうか悩ましい部分です。
この部分の不良は結構多いですが、修理することは多くはありません。

ダイアル駆動機構をまず取り外します。
その後、ここまで分解します。
さらに分解して、部品レベルまで分解し、グリスを交換します。
グリスが固まっているので、清掃も大事です。

なお この機構は製造時期により 2種類あります、このタイプは後期型です。
再度ラジオを組み立てて調整です。
調整前と後の状況を1422KHzの受信画像でご覧ください。

目盛りの狂いと、トラッキング調整によるSメーターの振れが微妙に違います。
調整前 調整後

MWが受信できないクーガ7の修理(2010年1月5日)

MWはノイズだけで全く受信できません。
SWの受信は正常です。
SWが正常で、MWが受信できない場合はこの機種の回路から考えて発振回路の故障が怪しいです。
不良になりやすい部品を取り外して、試験しているうちに回復して正常に受信できるようになってしまいました。
部品を取り外した時の半田こての熱が影響しているようです。
こうなると 不具合が再発するまで待つしかありません。
あちこち触っていると、怪しいところがある雰囲気になりました。
休憩しているうちに現象が再発しました、良かったです。

オシレーターコイルの不具合らしいと見当をつけて取り外しました。
交換用には手持ちのクーガ7から抜きとりました。


左側が今回のクーガ7に組み込まれていた物です。





分解してみると コイルはこのような形をしています。


上下逆にして、写したものです。
脚の部分と巻線が外れています。
これはコイルを基板から外す時に脚(ピン)を引っ張った可能性があります。
組み込んだ状態では先端部分が接触していた可能性が高いです。
(偶に動作していたので)
手持ちのクーガ7から抜き出したOSCコイルを組み込んで修理完了です。

修理完了後のクーガ7です。

ロッドアンテナ修理の後遺症(2009年11月12日)

BCLラジオのアンテナは長いので、折れやすいです、今回は器用な方が昔修理したもののようです。
外から見ると何の問題も無いように見えますが・・・。


ケースを分解してみると、アンテナの下の先端がFMチューナー基板に触ります。
ある意味 恐ろしい仕掛けになっています。
このように長いアンテナを接続する修理は2200の場合良く見かけます。
ただ部品がとんでもないところに当たるので、充分注意してください。



幸い チューナー基板には大きなダメージはありませんでした。
部品に擦れた跡がある程度でした。
部品も倒れている物がありますが、現時点 動作には支障は無いようです。


先端が深くまで落ち込まぬように、テープを巻いて防止することにしました。


完成後の2200
アンテナが飛び出しているのが、困るが、壊れるよりは良いでしょう。


不審な動きをする2800の修理(2009年9月14日)

ある方に アンテナの交換(子供に折られたため)、ACインレット(陥没したため)交換、
ボリウムのガリ、電池ボックスの端子交換、感度調整をしていただきました。
修理から届いた後に電源を入れて2〜3分程度MW放送だけを聞いて、受信に問題ないと思い使用せずにおりました。
その後1ヶ月程してから毎日電源を入れて受信すると10〜20分程度で受信が安定せず(Sメーターの振れが、強くなったり強くなったりして)悪い状態です。
この状況は、MW・FM・SWの全てのバンドでも同じ状況で、特にSWとFMの感度は極端に悪くなっていることがわかりました。
修理前は受信は安定しておりましたし、感度も昔とあまり悪くはなっていないと思っておりました。
これも下の2200の修理と同じ方が修理した物です。
ただこの時期には修理した方のシールはありません。
これで判明しただけで 同じ方の修理品は5台目です、どうも調整が乱暴です。
昨年 調整が無茶苦茶なものが多かったのですが、あるいは・・、これを加えると数え切れない。

現象を確認するのに2日もかかりました、到着時の朝 再現したのですが、午後は再現せず、それから1日後やっと再現。
このような不審な動きは現象が発生しないと原因がつかめません、困ってしまいます。

不審な動きをする原因を退治した後(不具合箇所は公開しません) 調整しました。
特に短波は目盛り合わせは大丈夫でしたが、トラッキングは大幅にずれていました。
調整がずれると感度が悪くなります。
どの部分が狂っていたかは画像をごらんください。
調整前の基板
調整後の基板

SW5と6が受信できないクーガ2200の修理(2009年8月22日)

ネットにてRF−2200を購入したのですが、購入後に、セット内部からからから音がするので一旦裏蓋を開けたところ、一箇所コイル(L11)が破損しているのを発見しました。
その他不具合もあり、ある方に修理依頼したところ、他の項目は修理頂きましたが、
破損コア(SW6用)は部品が無い為、修理不可能で感度低いままの状態ですと言われました。
最近になりラジオ工房を知り購入先(東京○○屋さん)に不安に感じました。
このSW6用のコアの破損/ライトSW動作がしぶい症状はラジオ工房様で修理可能でしょうか?。
ネットでのラジオ購入が始めてであり相手先を信用して安易に購入しましたが、何とか修理して使いたいのです。

アンテナ側コイルの部分です。
白丸のコイルL12が破壊されています。
壊れたレベルでは有りません、意識的に壊した感じです。
無関係のSW5の感度が悪いのは完全に未調整だった為です。


コイルを交換して、目盛り合わせ、トラッキング調整をして完了です。
コアやトリマの向きを見ていただくと判りますが、
前回の修理はSW1からSW6まで、トラッキング調整まではやっていなかったようです。
調整されていないことは分解前に事前に確認済みです。
目盛りが合致しているので、簡易調整(目盛りあわせ程度の調整)だったようです。
もし調整をやったのなら、間違った調整です、調整方法を再検討すべきでしょう。
2200の場合は厳密にトラッキング調整をやらないと無意味です。

この業者さんが過去に修理したラジオの再修理はここ100日間で3台目です、ちょっと酷すぎる感じはします(感度の極端に悪い5900も含めると4台目)。
乱暴な調整の仕方や使っている測定器(松下のSSGとオシロが同一機種)から、感度の極端に悪い5900」も同じ人が整備したようです。
このラジオは別の方がオークションに出したラジオで、今まで見てきた内では最低感度のラジオです。
1年前にくらべれば、今回の修理は格段の進歩といえますが・・。
もう少し慎重に整備した方が良いでしょう、このままでは利用者が気の毒です。

なおSW1 2の周波数範囲を決めるトリマ(写真右下)が多少緩いようです。
振動を与えると、狂う可能性があります、丁寧にお使いください。


取り外したL12(SW6のアンテナ側コイル)
コアを弄って割れたので、取り出そうとしたのかも知れない。
信じられない壊し方です。
常識的には考えられないやり方です。
コイルの交換はラジオをばらばらにしてから組み込むことになり、調整も再度やり直しです。

○○屋さんのラジオには時々この種のからくりがあります。
一方 修理した方にも、コイルが無いので修理は半分だけというのも肯けないですね。
最初から判っていることですから、修理はお断りすべきでしょう。
依頼者に二重の負担をかけたことになります。

(ラジオを分解するので、組み立て後再調整が必要です)




内部の様子です、右側は割れたコア。
確認の為 多少 上を広げました。

電池で3,925KHzのラジオ日経を受信中。
ロッドアンテナは閉じたままでもこれだけ受信できます。

ランプボタンの硬いのは問題ありません。
この部分はバネがきついです、大丈夫です。
外観は綺麗な方だと思います。
○○屋さん独特の改造もL12以外は無いようですから、安心してお使いください。

裏蓋には何故かPSEの文字が・・。
どんな試験をしたのか興味があります。
現在でも 意味があるのでしょうか?。

修理方法に関し、この記載に事実関係の間違いがあれば管理人宛お申し出ください。
修理者した本人からメールをいただきました。
「依頼主からラジオを送られる前に「この部品は交換できない」旨伝えました、依頼主はそれでは出来る範囲でよい、
すなわちL11は交換はしなくてよいとのことでしたのでお受けしました」。

PSE耐圧試験は現在では必要はありませんので通常は行っておりませんが、
依頼主から中古で購入の為、100V使用に不安があるので試験をするようにとの指示で行ったものです。
なお試験方法は菊水電子工業社製・耐圧試験機TOS-5050にて1000V・1分間の耐電圧試験です。
2010年7月10日 追加
本件に関し 浅野さんから抗議の書き込みをいただきました。
どうも「コイルの不良」のみに注目して、他の記載に眼が行かないようですが・・。
コイルの不良に関しては、最初から修理できないと断ったそうで(OLI技研からのメール参照)、これが悪いと強調しているわけではありません。
厳密に言うと これがきっかけで調整不良が判明し、さらに5900の不良修理の実体が判明したわけです。
この5900は販売者は特定できていたのですが、誰が整備したかそれまでは不明でした。
良い悪いの判断は OLI技研が整備した全部を見た上でお願いします。

浅野さんが言われるように「人間である限り間違いはあるもの、しかしそれを認めず自分だけが正しいと言い張ること自体「片手落ち」以上です。」
との表現は誤解も良いところです。
少なくとも数件以上の酷い整備品の後始末体験があります。
公表しないと 次々犠牲者が出ます、良くぞ公表したという人も沢山います。
掲示板の記録など この部分7月13日追加。
これで終わりにします。

どうも9年前の話まで遡るらしいので、そこまでの記憶はありません。
その時の対応が不親切と言うことらしいですが、理屈に合わない話が多くて、難儀しています。
浅野さんは妄想の塊みたいで、理解に苦しみます。
皆さんご注意ください。

Re:OLI技研の件

 投稿者:内尾  投稿日:2010年 7月12日(月)05時55分58秒
  浅野さん
書き込みに誤字(間違い)が多いので、どこまでが本当なのか悩ましいですね。
メーカーですら、5900を買って 数年後に再調整を無償でやりますか?。
信じられないことを言わないでください。
貴方の言動は非常識にしか思えません。
このよう方の修理は 危険なので、引き受けないようにしています。
率直に言うと貴方は当方のブラックリストに掲載されているのです。
再調整はホームページに書いてあるように3,000円で引き受けています。

2200のマーカー 云々は記憶にありませんね。
危険を感じて お断りした記憶はありそうです。
修理費が高額になる場合、修理完了ではなくても費用を請求することはあります。
現在はホームページに書いてあるように
「修理中止の場合、通電しただけで判別できた時は返送料のみを、分解後判明した時は再組み立て費と返送料(合計3,000円程度)を負担ください。」
としています。
当方から電話して 文句を言うことは決してありません、これは間違いです。
なんでそこまでやる必要があるのですか。
貴方が、断られて 抗議の電話をしてきたというなら別ですが。

なおOLI技研の件
下記は間違いなく 同社の作業で、他人は販売者のみです。
この公表を機会に、販売用の作られた画像(あたかも調整したように見せる)を取り下げました。
http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/naze/auction2.html#57
画像を見ただけで、経験者なら怪しいと判断できるものです。
 

訂正します。

 投稿者:浅野  投稿日:2010年 7月11日(日)23時34分33秒
  公房様→工房さまです。すみません。  

訂正します

 投稿者:浅野  投稿日:2010年 7月11日(日)23時32分57秒
  すみません。

修理工房には実費とあるのを、無償と思い違いしてしまいました。ご迷惑をおかけしました。
 

OLI技研の件

 投稿者:浅野  投稿日:2010年 7月11日(日)23時30分52秒
   ここはとても懐かしく、勉強になるところです。
 しかし、おかしいと思ったことはやはりおかしいです。
 さて、内尾様私も実はコイルの件でこだわりすぎました。
でも、OLI技研がいい加減な修理をしている旨、確率的には高いといっても推論に過ぎません。OLI技研が修理後、第三者が手を加えたかもしれないことを抜きにしてはいけないのではないかと思います。
さて、「ただで直せ」・・・・ちょっとそんないいかたしませんでしたよ・・・怖いです。このニュアンス・・・・。
 私がボケをかましていました。これは私が悪いです。でもそんなひどいいい方しましたか?修理工房には実費でして下さることを「無償」とありました。
私もあなた様から9年前に購入した5900を大切に使わせていただいています。
でも当初からどういうわけか+2から3khzスプレッドダイアルがずれていますが「ご愛嬌」と思っています。
購入してから9年です。

 さて、2200の修理を初めてお願いしたのがその後すぐでした。
 症状は500Khzマーカーが動作しないでした。
 結局直らず戻ってきました。このとき内尾様は修理費5000円その他送料をこちらに請求されました。あのときの電話口でのあなた様の強い語調には正直複雑な思いにならざるを得ませんでした。

 でもご本やその他ではずいぶん語柔和な方なんですね。

 2年前5900の修理方法を質問しましたが、私も安易に聞きすぎ、これはいけないと思いました。でもその後私が安易に修理し販売しているかのようなことを言われましたね。

 私も古いラジオは大好きですが、この掲示板で大騒動(もうこの書き込みが大騒動かもしれませんが)巻き起こしている方々のお仲間のようにこれから宣伝されるかもしれません。
 残念ですが私は電気的知識もなくそんな「感動品」を出品はしていませんし、できません。(接点復活剤大嫌いです。)

 OLI技研さんから聞いた話を最後に記します。

 公房様が整備された2200のFMの周波数が狂っていた。抗議したら許容範囲とされた。はっきりいって泣き寝入りだったと。


 どちらがいいの 悪いの 泥試合になりかけ、最早あなたも私ももう続けたくないでしょうが、完膚なきまで相手を追い詰めるようなことはもうおやめになったらいかがでしょうか。

 楽しいはずの掲示板・・・しかし私も堪忍袋の緒が切れてしまったようです。

 失礼いたしました。

 皆様すみません。

Re:(無題)

 投稿者:内尾  投稿日:2010年 7月 8日(木)17時52分50秒
  どうも浅野さんとは話がかみ合いませんね。

別にコイルが無ければ、修理できないのは理解できます。
この件は ただ真面目に調整していないという指摘をしたのです。
「ある意味音が正常に出れば合格」と言うことかもしれませんが。
本人のホームページにも復活するが、新品同様にはならないと書いてあります。
そのレベルでよければ修理してもらえばよいわけで、なんら問題ありません。
安価に修理してくれるわけですから、これで満足する方もいるでしょう。
浅野さんも その一人でしょうから。

片手落ちと書いたのは2200のコイルの件に注目しすぎで、
無茶苦茶な調整を無視して、当方の文章を非難するからです。
本人の言い分もホームページに記載してあります。
(コイルが無いから修理できないとはじめから断った)

下記の5900の話と総合して書いたつもりです。
http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/naze/auction2.html#57
貴方がOLI技研は大丈夫ですと宣伝すればよいでしょう。
当方のホームページはありのままを書いただけで、勉強材料にしてもらえればありがたいです。
なお1回の間違いではホームページに書きません、あまりに回数が多いので公表したまでです。

なお浅野さんは 昔 3年か5年前に調整した5900の再調整を(当然)無償でやれといってきませんでしたか?。
間違いでしたら 失礼しました。
 

(無題)

 投稿者:浅野  投稿日:2010年 7月 8日(木)17時19分41秒
  はい、これに対する回答をメールでもらい、書き込ませていただきました。
片手落ちではなく「販売」といったことも間違えていました。
販売ではなく「修理」です。
「実は貴HPでのこの記載がありOLI技研に修理を依頼するのを躊躇していましたが、この件をご本人に確認したところ、実は修理を依頼されたRF2200の第六コアが壊れており、そのことを了解の上だったことをご本人からメールで教えていただきました。」

人間である限り間違いはあるもの
しかしそれを認めず自分だけが正しいと言い張ること自体「片手落ち」以上です。
教えてください。

何が片手落ちですか?
 

Re:OLI技研について

 投稿者:内尾  投稿日:2010年 7月 8日(木)16時17分48秒
  OLI技研も正常に音が出ることは大丈夫のようです。
別に誤解を招く表現はしていません。
ありのままを表現したまでです。
ついでに下記の理由を聞いてください。
http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/naze/auction2.html#57
これに対する回答をもらってください。
浅野さんの書き込みは片手落ちではありませんか。
 

(無題)

 投稿者:浅野  投稿日:2010年 7月 8日(木)13時41分10秒
  五本人→ご本人ですね。訂正します。
ついつい気持ちが出てしまいました。
 

OLI技研について

 投稿者:浅野  投稿日:2010年 7月 8日(木)13時39分28秒
  いつも楽しく見せていただいております。
OLI技研の記載についてお聞きしたいことがあり書き込みさせていただきました。
貴HPにて「オークションによせて」の欄でこの修理してくださる方が、クーがー2200の第六コアが壊れているものを販売したとされる記載がありました。
実は貴HPでのこの記載がありOLI技研に修理を依頼するのを躊躇していましたが、この件を五本人に確認したところ、実は修理を依頼されたRF2200の第六コアが壊れており、そのことを了解の上だったことをご本人からメールで教えていただきまし。

またOLI技研にFR6600の修理を依頼したところきちんと修理してくださり、何も問題はありませんでした。

内尾様、苦言は好むところではありませんが、誤解を招くような記載はこの際おやめになったほうがよろしいと思います。


スカイセンサー5800の修理 2台 (2009年8月9日)

5800は修理用の部品を沢山在庫しています、殆どの故障に対応できます。
ツマミや小物の紛失も含め、ご遠慮なくご相談ください。
スカイセンサー5800 主な症状
●アンテナポップアップ不良
●ボリューム ガリ
●FM、音声が出ない時あり バンドセレクターを動かすと直る
●外装表面(中学時代、表面パネルに書かれた細かく白い文字や、ボリューム目盛などを全部削り取ってしまった)
できる範囲でオリジナルに戻せたらと思っております。

容量オーバーの為 省略

プロシード2600のバリコン不良(2009年7月24日)

内容は修理の依頼をお願いしたいのですが、現在 ナショナルのプロシード RF-2600を愛用していますが、
チューニングダイアルの?接触が悪く、中波と短波が時々選局しません。
FMは問題なくクリアに入ります。また、チューニングダイアルのアナログのメモリとデジタルで表示される周波数にズレがあります。
修理は可能でしょうか? 回答よろしくお願いします。
ちなみに、このラジオはヤフーのオークションで完動品を落札したのですが、2日目でこのようなトラブルになりました。
受信してみると、確かに変です。
MWの文化放送やラジオ日本は受信できますが、低い周波数は受信できません。
完動品とはとても言える状態ではありません。

分解して、MWの発振周波数をオシロで確認すると、受信できない部分は発振を停止します。
バリコンの不良は間違いないところです。




取り外したバリコンです。
ミツミのPVC22K20T−5です。
このタイプのバリコンはRF−2800にも使われています。
写真で見て判るように、フイルムが粉状になっています。
絶縁不良で、発振停止したのでしょう。

実は今までに数台同じような現象が2800でありました。
2600では初めてです。
この型番のポリエチレンフイルムが変質しやすいとは考えにくいので、
ラジオを組み立てた時の洗浄剤か何かの悪影響で変質したのではと想像されます。

同じ型番のポリバリコンは入手できませんので、交換は大変です。

@最大容量が同じ
A容量変化曲線が同じ
B取り付け寸法が同じ
C端子のだし方が同じ

条件は最後のCが最大の問題です、どこかで妥協して、加工して組み立てることになります。
ポリバリコンは新品で1000個くらい手持ちが有りますが、捜すのが意外と大変です。


バリコンを組み込み終わって、これで修理完了です。
アナログ目盛りとどの程度合致するか。
ほぼ問題ない範囲に収まりました、やれやれです。
4MHz
5MHz
6MHz
7MHz
8MHz
9MHz
10MHz

クーガ2200(2009年7月13日)

今回はRF-2200の修理についてなのですが、実はこの2200は先日まで不具合はあるものの普通に使用していた物です。
それが急にAM(MW SW)受信中にバリバリノイズが入る様になり、受信不能になりました。
埼玉の○○技研に修理依頼をしたのですが、ノイズの原因不明との事で返送されて来ました(他のトラブルは解消して頂きました)。
バリコンかトリマ、コイルの不良もしくは基板の何処かにクラックがあるのでは?との事でした。
このような経緯が在りますが、どうしても直したいのです。
2200の場合 FM受信時にバリバリ雑音が出ることは比較的多いのですが、SW MW双方の受信時のバリバリ雑音が出るのは非常に珍しいです。
確率的に1%以下でしょう。
なお SW受信時バリバリ雑音が出ても、MWは正常であることが殆どです。
この修理は非常に大変です。
RFの入り口からAFの出口まで可能性のある部品を次々に交換して、調査してゆきます。

雑音の出方が不規則なのがより いやらしいです。

修理完了し 6115KHzのラジオ日経を受信中。


裏蓋を開けたところです。
修理完了時の写真です。


今回の不具合はどの部品が原因だったかはあえて公開しません。
少なくとも2箇所の不具合がありました。
それ以上あった可能性はありますが、明確な確認は出来ませんでした。
ここまで追求するのに部品の交換などで2日かかってしまいました。
いやはや大変でした。

スカイセンサー5900(2009年7月6日)

子供(中学ぐらい)の時にスカイセンサー5900を買い、そのまま放置して(室内ですが)いました。
別段問題ないとは思いますが、以前受験勉強の時ストーブの近辺にラジオを置いて寝てしまった為、
背面が変形しています。
AM、FMを聞くのは現在問題ないですが、もう古いラジオなので、一度点検して、
なんとか長生きさせたいと思います。
そこでもし部品取りの5900があるようでしたら、交換して、更に受信状態を点検して頂けたらと存じます。
ちなみに購入後数年して誤って、アンテナを折ってしまい、
ソニーのサービスセンターへ修理点検に入れました。
分解してみると、不思議なことが判明しました。
バーアンテナのリード線がシールド板の外側にはみ出しています。
どうも以前修理した時にシールド板を分解したようです。


ただこれだけでは問題は有りません、嫌な感じがしただけです。
(黒のビニールテープは仮止めです。)

キャビネットの後ろ側です。
酷い状況です、調整窓の覆いも有りません。
手持ちの物から 移植しました(写真の左側)。

修理完了して、調整も終了したところです。
写真はラジオ日経(6055KHz)を受信しているところ。



ただ大問題が判明しました。サブダイアルを動かすと、微妙に目盛りが狂います。
5KHzくらいのバックラッシュがあるのです。
右回しにあわせた時と、左回しに合わせた時で5KHzくらい違うのです。
これは我慢すべきか、どうかでが、結局 再度修理することにしました。
原因はサブダイアルの狂いです。
大昔 分解した時に、ギヤの咬み合わせが上手くできていなかったのか、
あるいは後方からの熱でギヤの咬み合わせが悪くなったのでしょう。
シールド板の上にバーアンテナのリード線が出ていたので、悪い予感はしたのですが、
ここまで酷いとは 思いませんでした。
サブダイアルの狂いは、最後の仕上げをしないと、不具合が判らないので本当に困ります。
でもこの不具合は、非常に珍しいです。
5900の修理は数え切れないほどやりましたが、最後にサブダイアル・ギヤの不具合が見つかったのは初めてです。


再度ここまで分解です。
ダブルギヤの組み立てからやり直しです。
分解すると、再度調整もやり直さなくてはいけません。
写真 右端が分解したサブダイアルのメカ部分です。


手持ちの5900からサブダイアル部分を移植しました。
前の物を使う方法も考えたのですが、
組み立てて駄目だったら、また交換となると根気が続きません。
安全策をとりました。
この5900の修理は2倍以上の工数(手間)がかかりました、散々でした。
費用も高額になってしまいました。 もう一つの5900(2009年7月6日)
これは上記とは別の方からの依頼品です。
悪い話は意外と続きがあります、困ったことです。
サブダイアルのツマミが接着されていて、外すのに苦労しました。
ツマミを外さないと修理できませんので、非常に困りました。
最悪サブダイアルを交換する気持ちで、分解しました。
ゴム系の接着剤を使ったようです、間違ってもツマミは接着しないようにお願いします。

以前音量調整ツマミを接着した物を分解しましたが、この時はVRの軸が抜けてしまいました。
そういう意味では5900ではツマミの接着は2台目です。

クーガー115(2009年6月26日)

完動品として購入したそうです。
@接触不良が酷いです、ここまでのものは非常に珍しいです。
A全体的に受信が変です。
RF−115のページに引っ越しました(2012年12月31日)。

悩ましい5800の修理(2009年5月21〜22日)

悩ましい5800の修理です。
沢山壊れているので、修理するかどうか悩ましいところです。
@Sメーター断線:この機種としては非常に珍しいです。
A微動ダイアル固着(FASTで使えるので、ギヤ機構を分解修理するかどうかは悩ましい)
Bバリコン不良:これは初めての経験です。
 特定の回転位置で雑音が発生する。長年放置していたつけかも知れない。
 そのまま使用すれば、回復の可能性は有るかも?。
この交換は半田付け箇所が多いので 大変です。
Cトランジスターの故障があり、これはよくある故障です。
この機種は修理するかどうか依頼主と相談中です。
発振用のバリコンにオシロスコープのプローブを接続、
受信すると、特定の位置で雑音が発生する。
(発振波形が乱れる)
修理費費用がかかるので、作業はやめることにしました。
再度組み立てて 返却することにします。
せめてMWの受信だけでもということで、目盛りあわせ、IF調整 トラッキング調整を行いました。
Sメーターが不動なので、調整は面倒でした。





動作試験中の5800。
MWは正常に動作します、但し同調途中で雑音がいり、ある周波数は受信できません。
これはバリコンの不良です。
SWも受信しますが、調整はして有りません。
これも途中で、雑音が入ります。
バリコンを分解してみると、あるいは原因が判明するかも知れません。


今回はここで、作業終了です。
見積もり費はいただきませんが、ここまで分解すると費用はいただきます。
送料+再組み立て費=合計で3,000円をいただきました。
下記の修理工房に記載の通りです。


感度の悪い2200の修理(2008年3月10日追加)

この○○屋さんは時々問題を起こします、他に多数例があり、注意した方が良いでしょう

このページが重くなったのでRF−2200のページ引越しました。
東京吉祥寺の○○屋さんから最近譲り受けたものですが、調子が悪いので見て欲しい。
 
FMは、受信し感度もまずまずですが0.3〜0.4MHz程度のずれ有り。
MWは、受信しますが少し感度が悪い(クーガー115と比較して)がダイヤルはほぼ合っています。
SWについては受信はして感度もまずまずかと思っていたのですがチューニングが合わないため、
最初に500KHzのマーカーで0ビートを取り、次に125KHzのマーカーで0ビートを取り、
その後にメインダイヤルを各周波数に合わせた場合のSWスプレッドダイヤルとの差とりました。

以下がその結果をまとめたものです。周波数が高くなると差が大きい場合がほとんどです。
SW1は、4MHzで±0KHzですが、5MHz〜8MHzまでは+40〜+150KHzのずれ。
SW2は、8MHzで+35KHzで、9MHz〜12MHzまでは+60〜240KHzのずれ。
SW3は、12MHzで±0KHzですが、13MHz〜16MHzまでは+15〜+65KHzのずれ。
SW4は、16MHzで+20KHzで、17MHz〜20MHzまでは+50〜+80KHzのずれ。
SW5は、20MHzで+150KHZで、21MHz〜24MHzまでは+140〜+285KHzのずれ。
SW6は、24MHzで+160KHZで、25MHz〜28MHzまでは+180〜+290KHzのずれ。
この中でSW5、6ではマーカーが少し聞き取りにくい箇所がありました。

RF-1110LBS(GX 10) (2007年11月11日)

感度が悪いということで調整を頼まれました。
ヨーロッパ向けの機種らしく、国内では同じような型番のものは見かけません。
中波 短波 FMの他長波が受信できる仕様です。
参考機種もありませんし、資料もありませんので、使われている部品から役割を割り出して、調整します。
コイルやトリマは少し動かして反応を見ながら、どのコイルがどのバンドに対応しているかを見極めます。



内部の写真です。
スピーカー裏の空間にはAC電源部が組み込まれます。
日本向けの電源に比べ、倍以上の大きさがあります。
AC電圧が高いだけではなく、安全規格が厳しい為ではと思われます。


外部接続端子は日本向けとは違います。


2004年12月19日
2005年4月18日 2006年6月23日移転 2006年6月26日
2007年11月4日:2913 
2007年11月7日:2,944 掲載後3年ほど経過し、最近と言えなくなったので、2200の修理を新しく追加。古いものは順次削除する。
2007年11月12日: 裏蓋が開けられない5900を追加。
2007年11月17日:3319 「ボスの破損 その2」を追加。
2007年11月30日:3,613依頼人本人が修理した5900の仕上げ
2007年12月20日:4402 次々問題が発生した5800の修理を追加。
2008年3月10日:5,466 感度の悪い2200の修理を追加
2009年5月9日:(2224):10,000で再スタート
2009年5月15日:5900と5500の修理を追加。
2009年5月19日:10,231 クーガー2200の修理を追加。
2009年5月22日:10,377 ICF-5800の修理を追加。
2009年5月24日:10,600 クーガー2200のMW目盛り
2009年6月26日:11,157 クーガ115の修理を追加。
2009年7月6日:11,459 5900の修理を追加。
2009年7月13日:11,786 2200のガリガリ雑音対策を追加。
2009年7月17日:12,118 スカイセンサー5900のアンテナ交換(2009年7月17日)
2009年7月24日: プロシード2600のバリコン不良の交換。
2009年8月4日:12,926 クーガ115の修理を追加。
2009年8月9日:13,279 スカイセンサー5800の修理を追加。
2009年8月22日:13,941 クーガ2200の修理を追加。
2009年8月24日:14,312 リンクを追記。
2009年9月14日:15,350 2800の修理を追加。
2009年11月3日:16,925 2200の修理を追加。
2009年11月12日:17,522 2200ロッドアンテナ修理の後遺症を追加。
2010年1月5日:18,915 クーガ7の修理を追加。
2010年2月6日:20,163 スカイセンサー5800の修理。
2010年2月14日:20,541 クーガ2200の修理 2台。
2010年3月4日:21,234 スカイセンサー5900の調整。
2010年3月9日:21,762 スカイセンサー5800の修理の後日談
2010年3月10日:22,022 補足追記した。
2010年4月10日:23,127 悲惨な5900の修理
2010年4月20日:23,758 5800の修理を追加。
2010年5月15日:24,712 無音の5500の修理。
2010年5月20日:25,015 凄く汚れて、さらに壊された5900の修復
2010年7月10日:26,967 2200の修理に掲示板の書き込みを追加。
2010年8月22日:28,511 2200のMW受信周波数が振動で 跳ぶ現象の修理を追加。
2010年9月13日:29,435 アンテナが固定できない5800の修理
2010年11月15日:31,253 SW1の感度が悪い5900の修理。
2010年11月30日:32,103 Sメーターが断線した2200の修理。
2010年12月18日:32,669 電源の入らない5800の修理。
2011年1月10日:33,895 素人修理で壊されていたTRYX-2000
2011年1月31日:34,640 RF−848の修理体験記を追加するとともに、古いものは重くなったので省略しました。
2011年2月18日:35,595 5600の修理体験記を追加。
2011年2月25日:36,013 5900の修理。
2011年3月13日:36,684 6800の修理
2011年3月27日:37,303 悲惨な5800の修理
2011年4月6日:37,775 ダイアルがぎこちない動きをするクーガ2200の修理
2011年4月27日:38,977 短波の受信できない2200の修理
2011年5月16日:40,326 水没した5900の復元修理
2011年10月11日:45,117 アンテナの折れた5900の修理
2011年11月27日:46,969 一部省略
2011年11月30日:47,059 アンテナの折れたクーガ101とスカイセンサー5800の修理
2011年12月11日:47,418 スカイセンサー5800の修理
2011年12月16日:47,827 スカイセンサー5400と5900の修理
2012年1月15日:49,334 スカイセンサー5900の修理
2012年2月13日:50,852
2012年5月14日:54,158 スカイセンサー5500の修理
2012年5月22日:54,720 5800の修理
2012年7月10日:56,503 2200の修理
2012年9月5日:58,406 5800の修理
2012年10月10日:59,626 ICF−110Bの修理
2012年11月16日:60,849 2200の修理体験記
2013年1月10日:63,577 5900の調整を追加。
2013年1月12日:63,723 115の調整
2013年4月5日:66,918 クーガ2200の修理
2013年4月17日:67,436 ICF−5900の修理
2013年5月9日:68,462 クーガ2200のマーカー修理
2013年5月23日:69,476  クーガ115の修理
2013年6月20日:70,824 クーガ115の修理
2014年5月15日;80,137 5900の修理
2014年7月19日:81,978 2200の修理
2014年9月11日:83,546 5900の修理 2014年12月12日:86,430 2200のダイアルメカ交換
2015年5月19日:90,752 Sメーターが断線した5900の修理
2015年12月11日:95,147 ダイアルメカが破損したクーガ 2200の修理。
2016年6月5日:99,589 パターンの破損した5900
2016年9月26日:102,015
2016年11月7日:103,144  サブダイアルのバリコンにCRC?をかけた
2017年6月30日:108,146 kaxxx xxxxさんの出品物の珍しい修理
2019年8月20日:118,742 115のポリバリコンに接点復活剤をかけた
2019年9月22日:119,333
2019年12月5日:120,124
2019年12月14日:120,337
2020年4月10日:121,274 スカイセンサー5900の修理を追記

2021年8月1日:127,474


2023年7月5日:138,422
2024年2月8日:140,837





  









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