スカイセンサー5400の修理


その3 (2017年8月9日)

 修理依頼事項
@チューナーが、不正確で、選局がうまくできません(定まりません)。
ダイヤルだから、余計に選局が定まりにくいのでしょうか。
Aチューニングメーター(tuning meter)が、 壊れています。
BAFSの、(on off)も、効いてないと思います。
Cpowerの、(on off)も、時々接触が悪いのか、不具合が生じます。
D音量を調節する、ラジオに向かって左のダイヤルも、接触が悪いのか、バリバリと音がしたり、いつも不具合が生じます。
E正面左の、赤いボタンの、lightが、点灯しません。
Sメーターの修理

断線を心配していたのですが、引っかかりでした。
相当頑固でしたので、修正には苦労しました。



なおメーターの振れを修正するため アンプ用のTRも交換しました。


「チューナーが、不正確で、選局がうまくできません(定まりません)」と言われていますが、
実感ではごく普通なので、これに対しては局発のTRを交換する程度でした。

電源スイッチやランプボタンも単純な接触不良でした。
製造後数十年を経過していますので、どうしてもこのような現象は起きがちです。

なお MW用のバーアンテナが折れていました。
どうもこのラジオ落下させた形跡があります。
(Sメーターのパネルも落下していました)



今回は予防保守のため OSC用TR IF用TR 2個を交換しました(メーターアンプ含め合計4個)。
出来ればIF用のTRも全数交換したかったのですが、この機種は厳密なパターン図画が無いので、
TRの脚の位置を探すのが大変で、さらに半日くらいかかりそうなのでやめました。

なお脚の位置は部品面から裏面(パターン面)に赤色レザーを照射して見極めます。
狭い場所なので、手間がかかります。
やり方も追加しましたので興味のある方は参照ください。

なお キャビネットに収めようとしたのですが、ツマミがうまくはまりません。
調べてみると 音量調整用VRが別の物に交換されていました。

本来はツマミの軸はギザギザタイプなのに、使われているものは違います。
どうも素人が交換したようです。




本来ならこのようなVRが組み込まれている。

動作試験中の5400.




反省事項

今回の修理に予想以上の手間がかかったので、次回用に自分の5400の基板を試験に使えるように準備しました。
これで どの位置にTRがあるか簡単に切り分けられるので、多少手間が省けるでしょう。
シールド板や スイッチ基板は見やすいよ取り外してあります。
なお部品面から基板面のどの位置かは赤色レザーポインターを使うと便利です。

レザーポインター



裏面から照らしたところ、実際はもう少し明確にわかります。
画像はTRを抜き取った後の画像です。
普通の白色だと照射面が広がるので、特定し難い難点があります。
その点レザーはビームが絞れるので便利です。
どちらにしても部品面から照らすので邪魔(な部品)が多く 試行錯誤が必要です。




半田吸い取り器

場所がわかれば半田吸い取り機で半田を吸い取ります。

その1(最初の修理記録)

・長期保管品をネットオークションにて購入したものです。
・電池室は,電池液漏れによると思われる腐食があります。
・このため動作確認は,ACアダプタにより実施しております。
・FMとSWは受信できております。
・AMは,およそ1000kHzより下の周波数は受信できますが,これ以上の周波数は受信できません。
・POWERスイッチが,ときどき入らなくなります。(繰り返し操作で入ります)
・メーター,ライトなど,その他は良好と思います。

外観は比較的綺麗ですが、よく見ると電池の液漏れの跡が明確にあります。
分解しよとしたのですが、ネジの頭が腐食してあけられないのです。
背面左下のネジ



いろいろ悩んだのですが、ねじの頭が抜ける程度の穴をくりぬいてパネルを外すことにしました。
外観上はほとんどわかりません。
下の画像ではこの時取り残されたネジの頭が見えます。

ここまでくればネジを外すのは簡単です。
開けてみると想像以上に内部に液漏れの影響がありました。
シールド板が真っ赤に錆びています。


電池金具、も交換して修理しました。



電源スイッチやバンド切り替えスイッチも接触不良が酷かったのですが解決しました。
調整して 修理完了です。



後日談(2013年1月22日)

我が家にいる間は問題なかったのですが、やはり1,000KHz以上が受信できない現象が再発したとのこと。
早速 返送してもらって受信してみると 確かに1,242KHzは受信できますが、1,422KHzは受信できません。
ところが分解しているうちに受信できるようになったのです。
どうも温度が室温だと正常になるとしか考えられません。
なおMWの受信不能時でもSWは正常に動作していましたので、バリコンは問題なさそうです。
原理的に考えられるのはトランジスターの劣化しか想像できませんので、交換して様子を見ることにしました。




メーターを壊したスカイセンサー5400と5900の修理(2011年12月16日)

工作好きの方のBCLラジオの修理です。
2台とも見事にメーターを壊してあります。
メーター不調の修理は大変です、自分も数えきれなくらい壊しました。
なかなかノウハウが蓄積出来ない悩ましい修理です。
元々器用ではありませんので 仕方がありませんが・・。

5400は断線です、5900は髯ゼンマイがバラバラでこれも壊れています。
どちらも修理は不可能です、移植するより方法はありません。


スカイセンサー5400は分解してみると、ICF−1100Dと作りがよく似ています。


ICF−1100Dのシャーシ部分

ラジオとトランシーバーの切替スイッチが右上から左横に移転しているのが大きな違い。





メーターは断線し、指針は途中で止まっています。


何故かメーターの回路に直列に抵抗が入れられています。
改造した理由は不明です。


修理完了後の5400。
メーターは手持ちの5400から移植しました。
こちらもランプボタンがありません。
我が家の5400もボタンが無くなっているので、
移植はできませんでした。


5900のメーターです。
メーターを分解するのは簡単なのですが、壊しやすいので注意しましょう。
どれだけ 泣いたことか・・・。


ランプの代わりに青色LEDが組み込まれています。
一見明るいようですが、LEDは先端部分に光が集中するので、側面のフイルムはほとんど光らないのです。



電球色LEDに拡散カバー(シリコンゴム製ではと思います ?です)
を組み込んで乱反射するようにすると側面も明るくなります。
上記とほぼ同じ電流です。

実際はもっと暗くなるように抵抗を増加させ、
これで2.5mA程度に落としました。
何故かランプのボタンの部分は大きな穴が開けられています。
スイッチでも組み込むつもりだったのでしょうか?。




電球色のLEDを組み込みました、電流は2.5mA位ですから、電池で使用してもほとんど寿命に影響ありません。


今回修理した部品(取り外したもの)。

ラジオ日経6055KHzを受信しているところです。
ダイアル目盛も正確に校正できました。
感度も十分です。




2013年1月17日:メーターを壊したスカイセンサー5400と5900の修理(2011年12月16日)をこちらに移転すると同時に、新しい修理を追加。
2013年1月22日:0017
2017年8月9日:2,428 その3を追加。
2017年8月11日:2,640 レザーポインターを追加。








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