スカイセンサー5800の修理について
このラジオの修理は物理的(機構上)に大変です。
相当経験を積んでから手がけることをお奨めします。
沢山5800は修理しましたが、正直諦めたものも結構あります。
途中で諦める勇気も必要です、我が家には5800のジャンク基板が10台分くらいあります。
原理的には5900より単純ですが、物理的には5900より大変だと思った方が良いでしょう。
回路図が無くても何とか修理できますが、苦労は大きいです。
このメモは5800の修理を始めた時のものです。
回路図さへありませんので パターンを書き写し、それから回路図を再現するのです。
定年後でしたので 時間は十分ありました。
この図はごく一部分です。
全体像が見えるまで 2年くらいかかりました。
その後サービスマニュアルが入手出来たので 修理は簡単になりましたが。
ダイアルでSLOW時ダイアルの動きが極端に硬い、または動かない場合の修理はやめたほうが無難です。
(不可能では有りません、充分修理できることも多いですが、1台目だと苦労が多いです。)
BCLラジオとしては最も売れた機種かもしれない。
製造後長い間使われていたためか、壊れているものが多い。
修理は5900より手間がかかることも多く、偶に修理不能のものもある。
この機種の中古品の特徴は比較的故障が多い事です。
1)周波数切替スイッチ等の接触不良
2)カスタムIC、TRの不良
3)ロッドアンテナ先端折れ
4)タイマー不動
5)VRのガリ
6)電池金具腐食(電池を入れたまま放置)
7)ロッドアンテナのポップ
アップ不良
8)間欠的な動作不良
またダイアル目盛のフイルムが全体的にずれている事が多い。
恐らく持ち主が良く使ったためと思われる。
この機種の修理は非常に楽しい、クイズを解くみたいだ。
ただ2階建て建築のごとき部品配置になっているので、修理はバラバラに分解後やる方が楽です。
ただICF−110に比べれば 楽に分解できる。
最初は回路図さえ無かったので、部品配置やパターン図を判読するため、2台の5800を完全に分解して調べた。
写真左上はダイアル目盛り合わせ用の治具、これが無いと非常に不便。
ただ印刷目盛りの為、調整してもぴったりとは行かぬのが泣き処。
目盛りの間隔も比較的荒い。
なお目盛り合わせで、発振コイルのコアを調整する時、無理をすると溝が割れやすいので注意。
コアの割れは、コイルを一旦取り外さぬと修理できない、取り外しは作業がやりにくい。
今までに数個壊して交換した苦い経験がある。
右上は基板上にある構造体、これが右下の基板上に乗る形になる。
左下は基板のパターン面。
バリコンの部分は取り外すのも 復元も大変です。
でも機構の下側の部品を交換する場合や、ダイアル機構不良の場合はバリコンを外す必要がある。
メーター駆動回路がこのメカの下側にあり、この部分が壊れると泣く事になる。
このダイアル機構の不良も結構ある、ダイアル糸は半田鏝で切らぬよう充分注意の事。
右下基板の左側上から1/5くらいの部分に小さなICがあるが、これが不良になり易い、とんでもない部品だ。
TRを2本分集積した機能しか無い、名前だけ(ICF−の名前を使うためだけ)の6ピンICだ。
あまりの壊れやすさに、右下の基板ではICソケットを付け、交換試験ができるように工作した。
この25××というICはメーカーにも在庫が無いので他のラジオから外して使う必要が有る。
このICの故障で困っている方は、太田さんのホームページに代用品の作り方が記載されている。
参考にしてください(ラジオ工房のリンク集からリンクされています)。
また偶にはBFO回路が動作しない物も有る。
ロッドアンテナは先端が非常に折れやすいが、2000年ころまで在庫があった、現在は無し。
このアンテナは意外に高く1700円(+消費税)だった。
何でこんなに高いのかと思ったが、現物を見て納得した。
オリジナルの新品アンテナは多少 手持ち有。
この機種で一番悩んだ故障は周波数が時々100〜200KHz跳ぶ事だ、解決まで長い時間がかかった。
シングルスーパーなので、5900に比べ調整は比較的単純、修理は楽しめます。
この修理体験記は下手な文章で故障状況をまとめたものです。 このページは修理方法の教科書ではありません、読んだだけで修理できると誤解しないでください。 修理した台数の積み重ねがノウハウとなります、このページを見て修理出来ないと言われても心外です。 当方はメーカーのサービス機関でもありません、ラジオ大好きおじさんにすぎません。 経験を積むと 通電して 操作しただけでおおよその故障個所が判るようになります、不思議なものです。 さらに最後の仕上げは心を込めて調整しています、この部分を省略するプロ(と称する人)も多いです、ご用心。 サービスマニュアルを熟読して挑戦してください。 なおサービスマニュアルは、一定のスキルがある前提で書かれています、表面だけ真似しても駄目です。 その大きな間違い例がロッドアンテナから蓑虫クリップで信号を入れるごとき操作です(某プロの例)。 回路図を見れば この方法がいかに無謀かと言うことが判ります。 これが判らい方は回路図が読めるとは言えませんし、スキルも無いと理解した方が良いでしょう。 |
1−691−014−11 から1−691−014−15まであるようだ。
緑色の文字の基板は全面的に緑色の保護塗装がされている。
但し 数としては非常に少ない。
依頼主の話は 1.ロッドアンテナの先端が折れています。 2.しばらく10分ほどONにしていると、いつの間にか放送が入らなく、聞こえなくなります。 3.したがって、スイッチがonになっているのに、音が出ないため電池がいつの間にか切れています。 4.電池を入れ替えてonにすると、しばらく、10分ほどするとやはりきこえなくなります。 |
到着時通電してみるとクリック音は出ますが受信は全く駄目です、Sメーターは半分程度振れますが、そこで固定します。
AF部分は活きています、電流も過大に流れているわけではありません、RF部分の電源回路の故障ではと思われるような現象でした。
分解してみると電池の液漏れの跡があります、しかし電池金具の錆もそんなに酷くはないです、良くあることなので清掃して終わりとしました。
電池BOXの中の汚れは軽症でしたが、プラスチックのシャーシ(構造体)のあちこちに液漏れの跡があります。
汚れの様子からして、何らかの衝撃で飛び散ったのかも知れません。
この写真を撮影した時、シールド板の錆はこんなに酷いとは気がつきませんでした。
電池の液漏れは良くあることなので驚かないのですが、普通は乾燥しています。
それが今回は水滴がたっぷりでみずみずしい状態でした、この様な時は充分注意が必要なようで、反省事項です。
(一部省略)
翌日 あまりの不思議さに分解してみました。
中が乾燥していて 抵抗値(一次側巻線とケースとの)は数00Ωに上昇していました。
このIFTは安定動作のため、周りをシールド板で囲ってあります。
このシールド板とIFTのケースの間に電解液が浸み込んでいて、
その結果 端子が電解液の中に漬かった状態でした。
基板と周りを清掃して、別の5800から取り出した IFTを移植しました。
今回の交換がこのIFTとトランジスター(IFT抜き取の為取り外す)を交換しただけで無事動作するようになりました。
そういう意味では多少不安があります。
どこか他に悪い部分があるのではと思うのですが、現状快適に動作しています。
現象が出なければ対応できませので 少し慣らし運転で様子を見ることにしました。
電源スイッチのリーク(2014年1月15日)
電池の消耗が早いということで、調べてみると電源断の状態で1mA流れています。
5500の場合 リークはよくあるのですが、5800では取り付け方からして 比較的少ないのです。
スイッチはこのように基板に組み込まれています。
基板から取り外します。
分解して スライド面を取り出します。
スライド面が汚れています。
金属がスライドするので 金属粉が飛び散るのかもしれません。
アルコールで清掃し 再度組み立てます。
下の画像は 清掃後のスライド面です。
ロッドアンテナの交換。
先端が折れているので、修理を依頼されました。
幸い オリジナル(新品 補修部品を購入してあった)の手持ちがあるので、交換しました。
(なおこれ以外の機種のアンテナはありませんので、問い合わせはご遠慮ください)
交換した時の様子。
ここまで分解すると、アンテナの交換は楽です。
但しオリジナルの新品を使用したので保持金具まで交換した。
5800 メーター不良の修理
受信は全く問題無いのですがメーターの針が動かないのです。 購入先に相談しましたが、残念ながら部品がないので修理が難しいと言われました。 |
5800のメーターが不良になるのは珍しいです。
荷物が到着したので開けてみると、比較的奇麗です。
レバースイッチに色が塗られているので一瞬変だなとは思いましたが・・・。
これは秋葉原パソコンショップの地下のお店で購入したものだそうです、心無い修理と泣けてきます。
(2012年 この方は現在はBCLラジオの修理を引き受けています、またBCLラジオ修理読本も 有名サイトです)
一寸知識があり、器用だと見よう見まねで整備できることに問題が有るのでしょう、続オークションに寄せてに追記しました。
メインダイアルの操作は非常に軽いです。
ただ分解しようとしたところネジが3本しかありません。
メーター不動の原因は
@メーター自体の不良
Aメーターアンプの不良
Bメーター配線の不良
の3つの可能性があります、今回の故障原因はアンプのトランジスターの劣化でした。
@の場合は交換するしかありません、Aの場合はアンプの修理で完了です。
この機種の場合 ダイアルメカの内部の隙間に実装されています。
裏蓋を取ると、スピーカーのリード線が付け替えられています。
それとシールド板がありません(黄色の線内)。
先日もシールド板が無いものに出くわしたのですが、
修理後 組み立て時の手間を省いたのでしょう。
それにしても困ったものです、修理は愛情をこめて行って欲しいです。
お店で整備済のものを買ったとのことですが、シールド板を外したままとは・・。
それと凄く気になったのは半田付けが彼方此方やり直してあります。
部品を交換した形跡が無いのに半田だけやり直した感じです。
数年前 有名なホームぺーじで紹介されていた「半田補正?」を真似したのではと想像します。
整備担当の方が、あちこちのホームページを参考に整備したのでしょうか?。
そういえば以前このお店のホームページに 高級測定器で試験中の写真が掲載されていました。
最近はホームページを見かけないので、現在は販売していないようです。
(現在は自宅で修理販売をされています、BCLラジオ修理読本を出版するくらいに技術力を向上させたようです)
シールド板はケースを開けなくても確認できます、心配な方は裏側から覗いてみたら良いでしょう。
この部品が無くとも一応受信できます、ただメーカーが無駄なものをつける筈が無いので、
取り外したら必ず組み込みましょう。
(シールド板は主にFMのIF部分をカバーしています)
途中 ホーページ容量制約の為省略。
裏側の止めネジが無いのは、スピーカ横のプラスチックの「ボス」が破損している為でした。
修理は難しいので、そのままとしました。
依頼主より スカイセンサー5800をオークションで購入しました。 届いて電源を入れてみるとFMはちゃんと受信出来ますが、 MW,SW1〜3はバンド切替の接触が悪いのかノイズすら聞こえてきません。 |
通電してみると確かに無音です、メーターも振れません。
FMはまがりなりにも受信します。
出品者は事前確認で動作していたとのことですから、常識的にはTR不良を疑いました。
AMだけ関係しているTRがありますので、この不良と見当をつけ、B Cにシグナルインジェクターで信号を入れてみました。
C(コレクター)では音が出るが、B(ベース)では音が出ません。
これだと喜んで交換しました、でも駄目でした。
丹念に調べて行くと基板が割れて、パターンが切れています。
オークションに出品する時清掃をかねて分解したようです。
分解時 スピーカーのリード線の半田をはずす必要があります。
外した形跡が有りませんので、無理な形で基板を取り出したようです、その後遺症でしょう。
普通5800の基板が割れるほど乱暴に扱われたものは記憶に無いのですが。
それとCRCらしきものが大量にかけられています、一時しのぎには良いのでしょうが、困ったものです。
見つけるのに苦労しました。
久しぶりに5800の修理が楽しめたと思います、感謝。
パターン切れを修理したら受信できるようになりました。
しかし 感度がいまひとつ悪いです。
調べてみるとIF増幅段のTR不良でした。
外してみると凄く足が錆びています、ここまで酷いものは初めて見ました。
油が滴るような状態です。
何か香料の臭いが酷く、工作室で気分が悪くなりそうでした。
不良で交換したTR(写真下側)
今まで見たことも無い、酷い状態でした。
本当は全数交換すべきなのでしょうが、
他の部品も脂ぎっているので、今回は遠慮しました。
後遺症がでなければ良いのですが、すぐ壊れるかも。
調整後NHK1を受信しているところ。
感度は少し悪い感じ。
沢山5800の修理経験を積むと素人修理品の場合、 裏蓋を開けた瞬間異常を感じるようになります。 @半田付けの光沢が違う Aスピーカーリードの半田付けの位置が違う B固定ネジが無い(赤丸の部分) このネジが無い場合はシャーシ(構造体)を外した証拠です。 |
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目盛りの狂いが大きいので、 不思議に思ってフイルム駆動機構は外してみたところ、 シャーシのレバーが修理されていることを発見。 接着位置が少し悪いのかフイルム駆動機構が固定できないことが判明した。 |
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やむなく、白丸の位置をホットボンドで固定した。 ここはばねで固定する仕組みなのだがやむを得ない。 赤丸の位置が壊れた部分。 |
分解してみるとトランジスターが交換されている。
2SC710で足が黒くない(新品らしい)物と交換されているようだ。
相当器用な人が自分で修理したらしい。
ここまで修理するのは大変な手間だったと思います。
内部が弄られていて、そこそこの感度があると、修理は非常に難しい。
もう少し感度が悪いか、動作しないならやりようがあるのだが・・。
目盛りの狂いが大きいので、調整して 返却することとしたい。
5800の修理が完了して、ケースにいれ最後の確認をしたところ、感度が急に悪くなっていることに気が付きました。
いろいろ調べてみると 半田割れが原因でした。
IF回路のベース回路に入れてある0.01μFのコンデンサーのリード線の半田が割れているのです。
見つけるのに苦労しました、解ってしまえば何だということになりますが・・。
丸印のリード線の半田が割れています。
C58 0.01μFのリードの半田つけが不良になっていた。
FM受信不安定 MW感度低下 BFO不良の5800(2012年12月22日)
FM受信不良(不安定)と言うことでお預かりしました。
以前 ホームページでいかにも設備が充実しているように見える修理有名サイトにお願いしたことがあるそうです。
今回は 昨年の地震でアンテナが折れ、FMの受信が不安定と言うことで、当方に修理依頼がありました。
受信してみると BFO動作せず MWの感度が相當悪い事も判りました。
ランプが器用に交換されていて それなりに修理されています、音が出る程度でよければ十分と言える範囲でしょう。
BCLラジオとして満足かと言われれば不満足でしょうね。
分解してみると基板に割れが有ります、おそらく地震で転倒した為でしょう。
現状受信に問題は有りませんが、将来的に割れが拡大した時に パターンが破断する恐れがあります。
この為 ジャンパー線で 補強しておきました。
ジャンパー線で 補強した裏面。
FMの受信不良は2SC710を全て(7個)交換しました。
トランジスターの足が黒くなり それがプラスチック内部に侵入するためで銀マイグレーションと呼ばれている現象です。
経験的に通電すると進行するようで、先ほどまで正常に動作していたものが、急におかしくなることすらあります。
悪いTRはおそらく1個でしょうが、同じものは順次壊れる可能性が高いので、予防保守的に交換することにしています。
これで今後も 故障する確率が大幅に減少します。
同じ2SC710の画像は本文の中ほどにあります。
他にもTRやICが使われています、理想的には交換すべきですが、全部を交換できないので、この程度で妥協します。
アンテナも半分に折れて使えないので、手持ちの比較的長さのあるオリジナルアンテナを組み込んで終わります。
なおBFOは動作不良は対策しましたが、再度壊れる可能性があります。
MWの感度不足も対策しました、ただしこの不良部分は公表せず 詳細は省略とします。
ここからは重複(最近のBCLラジオの修理のコピー)
<使用状況> ラジオの電源は入り、ラジオを聴くことはできるのですが、ラジオの電源スイッチやボリューム 操作時のガリガリ音がひどいです。 しかしそのうちガリ音が気になり、なんとかできないものかとカバーを開け、 雑誌の見よう見まねでスイッチとボリュームの接点に接点復活剤を吹きかけ、 一時的にほんの少し改善が見られた(気がした?)ものの、数日後にはガリガリ音がさらに ひどくなり、それ以降ラジオの電源を入れなくなり、再び放置していました。 ラジオのカバーを開けた際には、ボリュームつまみ類やカバー表面など汚れがひどいところへは、 液状の磨き粉を布に付け掃除をしました。こびりついた汚れは落ちたのですが、 逆に磨き粉の残りかすが残ったままになっています。 (特に気持ちは悪くはないのでそのままで構わないかとも思っています) ただし、ロッドアンテナのポップアップボタンを押してもアンテナが飛び出てこなくなっています。 もともとロッドアンテナはポップアップボタンを押してもムニムニとゆっくり出ていました。 ムニムニは購入したときからなので特に気にしてはいませんが、 出てこない点については修理して欲しいと思っています。 <故障箇所> (1)ガリガリ音がする ・電源スイッチ操作時 ・音量調整ボリューム操作時 ・音質(高音、低音)ボリューム操作時 ・バンドスイッチ切り替え時 (2)ロッドアンテナが出てこない (3)入出力端子の接触不良 ・イヤホン出力 ・ライン入力 ・MPX OUT出力 (4)乾電池が使えない(乾電池の液漏れで接点、バネが腐食) (5)選局ダイヤルの動きが堅いところがある <修理をお願いしたいところ> 上記(1)〜(2)について必須と考えています。 (3)は接触がすこしでも良くなれば嬉しいです (4)は可能であれば直して欲しいです。 (5)も現状で選局はできるので、現状でも構いませんが 治れば嬉しいです。 <修理しなくても構わないもの> ・ロッドアンテナがポップアップする際、ゆっくり(ムニムニ)出てくるところ ・Sメータの上の方のカバーのアルミ飾りパーツが剥がれて浮いているところ。 ・磨き粉の残りカス(画像左上 本体スピーカーの右側面近く、つまみ部) <わからないところ> 周波数のズレなどが起きているのかどうかはわかりません。 修正可能であればお願いしたいですが、現状でもなんとか使えるので無理にとは言いません。 |
修理完了後の5800 JOAKを受信しているところです。
前面パネルは洗剤で洗い、飾り板の浮は接着しました。
これで綺麗な外装に戻りました。
まずPOP UPの修理
アンテナのポップ・アップ この機種は製造番号が35xxxxでしたが、分解してみるとアンテナ基部が違います。
どうも飛び出しがスムーズではないので、手持ちのものと交換することにしました。
実はこの部分以外にもPOP UP機構全体にガタが来ていました、どうも以前分解した時壊した可能性があります。
意外に微妙な作りになっているので、壊しやすいので要注意です。
トランジスターの交換
バラバラに分解しますので、ついでに壊れやすいTRを6個交換しました。
まだ使える状態ですが 劣化が進んでいますので、壊れやすいのです。
このようにしておくと今後故障する確率が減少します。
音量調整用VRの交換。
試験して見ると確かにガリが酷いです。
新品は入手出来ませんので 移植するしかありません。
この部分はしっかり半田つけされているので 交換は容易ではありません。
交換して修理完了です。
古い製品です、あまり神経質にならないように。
目盛合わせとトラッキング調整
これはこの種受信機の生命線ですから 念入りに調整します。
今回取り外した部品。
電池金具も錆びていたので交換しました。
電源が入らないという5800の修理です。
スイッチ類の接触不良を直し、不具合になりやすいトランジスターを交換し修理を完了しました。
電池金具も少し 錆びていたので磨いておきました。
さて調整ということで、MWを終わり SW1に移り、
目盛合わせが済んだのでトラッキング調整をしようとSW1のアンテナコイルのコアを回そうとしたら、いやな感触です。
コアが割れたようです。
このコイルはタイマーを取り外した下側の空間に組み込まれています。
実装位置が悪く タイマーの取り付け枠に コア部分の頭が半分隠されています。
調整用のねじ回しが綺麗に入りきれないのです、どうしても斜めに回そうとするので、嫌らしいのです。
今回は 経年変化でコアが固着していたようです。
このコアを調整しない人も多いのですが、真面目に調整するとSが2つくらい違うので、さぼるわけにはゆきません。
矢印の部分がコイル。
画像は交換後のもの。
この上の部分にタイマーがのる。
下記画像(2010年12月18日修理のものに同じ)のタイマーの下の位置にコイルがある。
上記画像の右側の丸い部分にタイマーが取り付けられる。
破損した SW1・アンテナコイルのコア
このようになると調整できません。
再度 分解して コイルを移植して修理完了です。
下の袋入りのものは今回交換したTRとコイル。
以下は最近のBCLラジオ修理の記事コピーにダイアルメカの分解を追記したものです。
元データーはスカイセンサー5800の修理(2011年12月11日)
受信できないだけでなくてアンテナも固定できない5800の修理です。
現物を見た時に これは自分で分解したなと感じました。
アンテナの飾り金具が無いのです。
分解しないとこのようにはなりません。
ダイアルの動きにガタがあり 油切れ状態でした。
油が切れると ダイアルを回す時に 所々でガクガクとします。
内部 の基板を取り出したところです。
ここまで分解しないと 駆動メカは取り出せません。
ダイアル駆動機構を 糸掛けを外して 取り外します。
元に戻せるよう 糸掛けの仕方を観察しておいてください、これを怠ると復元できなくなります。
画像は側面より見たところです。
右側に糸掛けが行われます。
取り外しは 元に戻せるよう 写真をとっておくと良いでしょう。
ダイアルメカを分解したところ (内部の中心機構です、他に小さな部品があります。
無くさないよう 要注意。)
分解して 注油(グリスUP)します。
このメカを分解すると ボールベアリングが出てきます、グリスアップして組み立てます。
なお 初期タイプの微動機構は構造が別ですが 同じようにグリスアップできます。
画像で見て判るように
ボールベアリングの周りのグリスが固化しています。
一度清掃して グリスを充填後元に戻すと完成。
なおグリスはプラスチックも侵さない性質のものを使ったほうが良さそうです。
バネやネジなど細かな部品が沢山 あります 無くさないよう 元の状態に戻せるよう細心の注意を。
なおダイアルの糸掛けをして元に戻します。
ただ 簡単ではありませんので 注意深くやってください、お勧めできる作業ではありません。
元に戻せない可能性が高いです。
自分も部品を紛失したり 散々失敗の連続で この経験で作業ができるようになりました。
ダイアルメカを組み込み 受信不良の修理をして調整中。
下記画像は 組み立てたところです。
ダイアルがスリップする 5800の修理です。
この作業は非常に嫌らしいです、ダイアル機構の分解注油より更にいやらしい作業です。
出来れば遠慮したいところです。
長年スリップに悩まされていたそうです。
原因はダイアル糸に油が染み込んだのが原因と思われます。
黒い部分が油がしみたところです。
まず本体をこのような状態にします、当然 ダイアル機構は取り外します。
ダイアル糸を取り外したとこです。
全く 同じ長さにダイアル糸を加工して 準備します。
ダイアル糸が見えません。
ダイアルの糸掛けをしたところです。
こう書けば簡単なように見えますが 滑らないように正規に糸かけするのは意外と大変です。
なおバリコンを外して このようにしてからダイアル糸をかけたほうが楽かもしれません。
ダイアル糸のかけ方の参考にしても良いと思われるので 画像を掲載しておきます。
:最終的にはこのように 組み立てます。
2002年9月19日
2002年12月22日更新
2004年4月26日 リンク追加。
2004年6月11日ホームページ容量の制約で一部省略しました。2002年12月28日
2002年12月29日
2002年12月30日
2003年9月29日リンク追加。
2004年6月11日ホームページ容量の制約で一部省略しました。
2004年10月1日 Sメーター回路の修理
2005年3月7日 ダイアルの糸かけ
2005年3月22日
2005年12月18日 5800基板の番号違い写真を追加。
2006年8月12日 電池液漏れによる故障修理を追加。
2006年9月28日 メーター不動の修理。
2006年6月26日
2006年11月18日容量制限の為一部削除
2006年12月5日 :1703
2006年12月11日
2006年12月24日:2125
2007年3月22日:3226
2007年4月27日:3768
2007年7月22日:5348
2008年2月11日:7,826
2008年4月25日:9,361 15)を追加。
2008年6月28日:10,485 16)を追加。
2008年8月28日:11,601 17)を追加。
2009年7月16日:4009 ホームページ容量制限により 省略
2011年7月6日:13,614 IF回路の半田割れによる感度低下。
2012年12月22日:21,319 FM受信不良の5800の修理
2012年12月28日:21,549 内容補足 追記
2013年8月16日:24,978 依頼主の話と違う5800の故障修理
2013年12月23日:27,771 バンド切替SWのレバー 破損(原因は電池の液漏れか?)
2014年1月15日:28,537 電源スイッチのリーク
2016年1月12日:41,524 ダイアルメカの分解を追加。
2016年2月4日:42,221 ダイアルの糸掛けのやり直し
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