不思議な6球スーパー
何故無用な球がついたスーパーが作られたか

球の数で、ラジオの高級度を示すことが流行したことがあります。
5球より 6球の方が高級と言うことです。
この為不必要に球を増加させて、喜んでいました。
下の写真はラジオ雑誌の記事です。

この種の記事は彼方此方あったわけで、
特定の著者を非難するつもりはありません。
これは当時の時代の要求で掲載されたものです。
この為著者名の部分は消してあります、悪しからず。


この記事の書き出しの部分は
標準5球スーパーに1球加えて6球にするには次の3つの方法がある。
(1)高周波増幅をつける。(同調型 非同調型)
(2)中間周波増幅を2段にする。(同調型 非同調型)
(3)低周波増幅をつける。
ー一部略ーー
(3)の方法こそ最も簡単で、配線が下手でも発振を起こしたりする心配も無いから、
5球スーパーを一とおり作った人が次にてがけても失敗無く出来るものである。

云々。
この記事が何故不思議かと言うと、真空管を増加するい事が大前提になっていることです。
感度を良くする、選択度を良くするなどの目的は二の次です。
真空管の数が多いほうが、高級とされたからです。
でもここに書いてあることが全部間違いかと言うとそうではありません。
負帰還がかけてありますので、このまま作っても動作すると思います。
ただアマチュア-の悪い癖でこの負帰還の量を少なくするとまず使い物にならぬラジオになります。
この例はTOHO5球スーパーの修理体験記に示します。
5球スーパーで受信してみると良くわかる事ですが、VRはほとんど絞って受信しています。
A(またはD)型VRを使っているので、実感より相当絞った状態でも大出力です。
逆に言うと、球を増やしても実質無意味なのです。
小生は音痴ですから、負帰還による音質改善がこの程度の5球スーパーでどれだけ効果的かは判断できません。
興味のある方は是非実験してみてください。

 ラジオの修理を自分でやる方は このホームページの他真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!、や真空管式スーパーラジオ徹底ガイドも参考にしてください。
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初歩的なことでも結構です、ただし他人が解るように書いてください(神様や占い師にするような経緯を省略した質問は返事不能です)。

当方に依頼される方はラジオ修理工房をご覧ください、こちらは有償です。
 


2002年3月26日

2005年8月16日移転

2006年6月24日移転

修理のノウハウは「真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!」をご覧ください。




ラジオ工房修理メモ

2008年6月15日リンク修正:1,616

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