ICF-6000の修理体験記 


ダイアルが動かない 通電しても全く音がでないskysensor6000の修理です。
上記画像は 汚れがあまりに酷いので 洗剤で洗い 少々化粧直しをした 整備済みになった6000です。
電池の液漏れが 酷く 基板が汚れています、アルコールで清掃しました。
ただ不思議なことに電池金具にサビがありません。


無音の原因はAF段のTR不良でした、珍しい故障かも知れません。
ただ原因追求に時間がかかってしまいました。
修理する場合 裸の状態にし スピーカーも外します。
外部スピーカーを使うのですが 動作しません、調べてみるとジャックの半田割れでした。


この機種は新入社員が設計したかの如き構造になっています。
目盛合わせやトラッキング調整がダイアルドラムを外さないと出来ない構造です。
信じられない構造になっています。




ダイアルを外した時の内部です。
調整箇所がこんな場所にあるなんて信じられません。
下図は右半分の拡大図 但しダイアルドラムを抜いてあります。



調整に入り SW1が受信できないことが判りました。
電池の液漏れが原因で SW1関係の部品が壊れているようです。
下図の矢印で示す部品がSW1のOSCです、下側にサビが見えます。
SW2のOSC部分もサビが見えますが、幸いにも動作しました。
全体的に 基板の下側が汚れていて心配したのですが、現状なんとか動作します。
(キャビネットに組み込んだ時 下側になる部分 電池の液漏れの影響が大きい)

なおSW1はSW2の受信範囲のうち 5950〜6200KHzの間を受信しやすくする機能です。
ラジオ日経を受信するときには便利ですが、SW2で十分受信出来ますので、我慢出来る範囲でしょう。



修理は可能ですが 別の6000から部品を移植する必要があり、受信範囲も6MHz付近だけなので、
この付近はSW2でカバーしていますので、無理に修理する必要も無いと判斷しました。

2014年4月20日
無音のICF−6000(2017年5月21日)
全く無音のスカイセンサー6000の修理です。
調べてみると消費電流がいやに多いのです。
部品の劣化と思い コンデンサー類を徹底的に調べたのですがわかりません。
最終的にわかったのはIF回路のICの不良でした。

このICはカスタムICで入手は出来ませんので手持ちの6000から抜き取って修理しました。




IF用ICの075です。



これで修理完了して返送したのですが、MWの感度が微妙に悪いとのこと。
この機種はSメーターが有りませんので、比較が難しいのです。

最終的に基板交換して対策しました。
下記画像に示すように電池の液漏れでケース内が汚れています。
基板も微妙にやられている感じです。

電池の電解液は導電性で、基板が絶縁体から抵抗を持つように変わることが稀にあります。

昔5800で酷い目に有ったことがあります、基板が抵抗を持つようになると修理不能です。
軽いうちはわかり難いのですが、段々酷くなるようです。

5800の基板が不良になった例、こちらをご覧ください



この6000の基板は AF部分と高周波部分に分割されている。
高周波部分の基板に不都合があるので、手持ちの6000から抜き出して交換した。
ダイアルメカなどいろいろなものが組み合わさっているので、交換は結構大変です。



外観は綺麗ですが、電池の液漏れが酷いものは、訳の判らない障害を引き起こします。
電池の液漏れには十分ご注意ください。


2017年5月21日:1,344








radiokobo-all