ナショナルのFM受信機です。
比較的初期に作られたので、FMが一応受信できると言うレベルです。
現在では当たり前のAFC回路もついていませんので、真空管が温まると同調が多少狂う可能性もあります。
(AFC:部品の温度変化に応じて、自動的に受信周波数に引き込み、安定に受信できる回路)
音が出るとの事なので通電してみると、ハムが酷いです。
ケミコンが駄目になっているようで、ケミコンテスターで測定しても漏洩電流が3mAくらい有ります。
ケミコンの不良
この当時のケミコンの取り付け方は端子をシャーシに半田付けして組み込んであります。
狭いところに組み込んであるので、取り外しに苦労しました。
取り外したシャーシ部分。
上下の穴にケミコンの端子を入れて半田付けしてありました。
取り外したケミコン。
200V 47μFのケミコン3個をを端子に取り付けて組み込みました。
これでハムも少なくなり、綺麗に受信できるようになりました。
FMの発振回路のCの錆
ケミコンを交換して 通電してみるとMWは正常に受信できるのですが、FMが全く受信できません。
いろいろ調べて見ると、発振回路のトリマの取り付け不良というか、錆で部品としての働きをしていないことがわかりました。
結果的には単純ですが、原因を見つけるのに、正直随分苦労しました。
アース側の端子が錆びていて、アースされていなかった。 | |
今後のことも考え半田付けをして修理。 |
さすが松下というか 随分合理的に設計されています。
IFTも従来品と異なるので、調整もどこが455でどこが10.7なのか見極めるのに時間がかかりました。
幸い 回路図の手持ちがあったので、良かったです。
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