ナショナルの真空管ラジオです。
分解すると ダイアルの糸が切れています。
更に2スピーカーですが、1個が取り外されています。
内部の部品に大きな破損は無いようでした。
真空管は劣化してますが、受信に差し支えるほどでは無いようです。
このまま使用することにしました。
マジックアイも殆ど光りません、非常に暗いです。
ブロックのケミコンは漏洩電流が酷いので交換することにしました。
ダイアルの糸は切断されています。
スピーカーが一個無いこととあわせ、誰かが分解しようとした形跡があります。
被覆が割れたビニール電線の例。
この時代のナショナルの受信機に共通の欠陥である、ビニール線の劣化が激しいです。
組み込んだ状態では判り難いですが、取り外すとこのようになります。
非常に危険なので、交換することにします。
バリコン コイルは調査の結果大丈夫にようです。
シャーシ内部の様子。
ペーパーコンデンサーは絶縁不良が酷いです。
全数交換することにしました。
ロータリースイッチは油ぎれで、ぎこちない動きをするので、
ベアリングにグリスを注入しました。
VRは特殊な物が使われていますが、正常でした、ほっとしました。
今回交換した部品。
ダイアルの糸かけをしました。
修理完了後のシャーシ内部。
各部分の電圧測定結果(マジックアイが閉じる程度の受信状態で)。
真空管は相当劣化しています、新品を使えば、別の結果が出る可能性はあります。
6X4のカソード:257V
200Ωを出たところ:247V
2KΩを出たところ:206V
6AR5のプレート:237V
6AR5のカソード:13.5V
6BD6のG2:90V
カソード:0.4V
50KΩを出たところ:160V。
調整中のシャーシ。
キャビネットには虫食いの穴があります。
目立つところに殺虫剤をかけておきました。
マジックアイを交換したところ。
マジックアイはオリジナルのまま。
この方を お勧めします。
スピーカーを追加して欲しいとの要望があり、捜して追加しました。
スピーカーのインピーダンス、取り付け穴の位置など難しい条件があるのですが、
何とかご希望に添えたと思います。
側面にダイアルの糸かけずが貼付されていました。
これは非常に有りがたいです。
貼付されていたEA−685の回路図
EA-685の修理体験記 その2
骨董店で動作試験をして 購入し そのまま使ったそうです。
この時代のナショナルのラジオは配線がボロボロになっています、ケミコンも漏洩電流が凄いです。
知らない事とはいえ 恐ろしいことです。
ダイアルの糸がスリップする 音がでなくなったのでようやく修理ということになったようです。
下記画像は分解したところです。
シャーシ内部の様子。
チューブラコンデンサーがパンクしているのが見えます、当然ブロックケミコンも駄目です。
取り出したところです。
パイロットの配線がボロボロなのがよく見えます。
トランスにカバーして 配線をやり直します。
修理後のシャーシ内部です。
ダイアルがスリップする原因は 骨董屋さんが普通の糸でダイアルを糸掛していたのが原因です。
専用のダイアル糸で張り替えます。
6X4のカソード:255V
200Ωを出たところ:248V
2KΩを出たところ:210V
6AR5のプレート:235V
6AR5のカソード:14V
6BD6のG2:93V
50KΩを出たところ:185V。
普通の糸と ダイアル専用糸の違い。
動作しているので 試運転していると大問題発生 ロータリースイッチの接触不良です。
火花が出るくらい酷いです。
磨いてみましたが 回復しないので やむなく このスイッチをバイパスすることにしました。
この部分は B電圧が加わる部分で PU入力の時ラジオ回路を切り離す回路です。
スイッチから切り離し 接続します。
副作用として PU切替時 ラジオが混入する可能性と マジックアイの滅灯ができなくなります。
ラジオは普通に聞こえるので 我慢して下さい。
接続後 熱収縮チューブで覆います。
今回 交換した部品です。
マジックアイは光りません。
6BD6はエミ減ですが 使えたので試運転していたら突然無音になりました。
電極の溶接が おかしいのかも知れません、非常に珍しい故障です。
6BE6はエミ減気味なので 動作はしますが 交換しました。
エミ減が進むと突然無音になる可能性があります、安全のため交換しました。
6AV6もエミ減ですが これはまだ使えそうなので そのままとしました。
エミ減が進んでも急に無音になる可能性は低いです。
EA-685の修理体験記 その3
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2009年4月21日
2009年4月24日:272 スピーカー1個追加して、オリジナルの状態に近づけました。
2015年3月16日:3,985 その2を追加。
2016年5月23日:4,765 その3
ラジオ工房修理メモ
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