FM放送が始まったころの受信機です。
FMが80〜90MHzまでで、SWも10MHzまでしかありません。
なお修理後 FM受信周波数を76MHzから受信できるよう発振(空芯)コイルを調整しました。
17EW8×2 12BE6 12BA6×2 12AV6 30A57球です。
整流はセレン整流器が使われています。
パイロットランプは回路図上ありません。
ただ不便なので 緑色の蛍光ネオンを組み込んでみました。
なかなか快適です。
修理前のシャーシ内部です。
オイルコンがつかわれていますが、リークが酷いので全数交換しました。
ダイアル糸の動きが悪いです。
どうも昔 素人が修理をしたようで、軸にボンドが塗られているやら、
ダイアル糸の止め方が無茶苦茶で、バネが途中で引っかかって効いていません。
バネの働きを邪魔するように針金が取り付けられている。
これでは駄目です。
AF−250回路図
非常に不思議な回路図です。
ラジオ本体は3バンドなのに回路図では2バンド分の回路しかありません。
短波の記載が無いのです。
不思議に思って調べてみると アンテナコイルはバリコンの回転に合わせ3.1〜7MHzに同調します。
局発をモニターすると1.85〜5MHz付近を発振します。
どうもNSBチューナー式になっているらしく、短波に切り替えると、
バリコンの両端に27μHのコイルがパラに入れられる仕組みになっています。
理解できなくて悩んだのですが、大きなアンテナを接続すると、ほぼ目盛通りの位置でラジオ日経が受信できます。
ということは 局発の第2高調波で受信していることが解りました。
しかし 本体に貼付の回路図と明らかに異なるラジオが組み込まれているのはどういうことでしょうね。
正直 コイルメーカーの製品とは信じられない製品です。
MWのバーアンテナは分解されてバラバラだったので、別のバーアンテナからコイル部分を抜き出して組み込みました。
最適な値が不明なので、何度も試験して順次短くしてゆきます。
6回くらい試したところで、ほぼ良いところまで到達しました。
ところが どうもピークが良く取れません。
調べてゆくとコアが割れていたのです。
ガムテープを巻いてあるので滑り止めかと思ったのですが、違いました。
サイド分解して 接着し、再挑戦です。
バーアンテナを組み込んだところです。
ダイアル部分に蛍光ネオン管を組み込みました。
なかなか快適です。
修理完了後のシャーシ内部。
なお MWの目盛合わせは苦労しました。
設計悪いのかもしれません、あるいは経年変化か。
FMの受信範囲は80〜90MHzでしたので、コイルを圧縮して同調範囲を変更しました。
画像 上の方が発振コイルで下側が同調コイルです。
発振コイルをペンチで無理やり圧縮するとなんとか76MHzから受信できるようになりました。
勿論同調コイルも調整しないとまずいです。
この当時のFMラジオは感度が悪いので要注意です。
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