このラジオはラジオ屋さんかアマチュアーの組み立て品と思われます。
配線の仕方から見て、ラジオ屋さんかもしれません。
シャーシ内部の写真。
内部は標準的な5球スーパーです。
(6WC5 6D6 6ZDH3A 6ZP1 12F)
修理前 上から見た写真。
ダイアルの糸が切れています。
VRは新品に交換しました。
PUの切替SW付きVRは高価なので今回はSW無しとしました。
当然のことに6ZP1のグリッドの結合コンデンサーは交換した上、通電しました。
ところが感度が極端に悪いです。
特にIFTの調整をしても1個はピークが確認出来ますが、もう1つはピークがありません。
IFTが悪いと想定して、分解してみました。
チタコンの円筒の半分が黒くなっています。
容量を測定してみると半分以下に容量が減少しています。
温度特性0の100PFのセラミックコンデンサーと交換しました。
写真手前は不良のチタコン。
これで一応ピークが確認できるようになりましたが、まだ音が歪んでいます。
調べてゆくと6D6のカソードやIFTのバイパスコンデンサーのアースが接触不良になっていました。
6D6のソケットをとめるネジに卵ラグが取り付けられていて、
これがシャーシアースになっていました。
組み立てた時は良かったのでしょうが、
半世紀以上経過したので、ネジが少し緩み、接触不良になっていたようです。
ネジを締めただけでは後日同じ現象が発生する可能性があるので、
アース母線を他のアース線まで延ばして、対策しました。
調整中のラジオ。
後日談
キャビネットに組み込んで、ツマミを取り付けた後、よく見ると、キャビネットの表示は左から電源 同調 音量となっています。
しかし このラジオは電源 音量 同調の配置です。
オリジナルのまま、疑いも持たずに復元してしまいました。
実用的に問題ないので、このままとしますが、反省事項です。
ラジオの修理を自分でやる方は このホームページの他真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!、や真空管式スーパーラジオ徹底ガイドも参考にしてください。 不明な点はラジオ工房掲示板に実名で投稿ください、修理ノウハウの提供は無償です。 初歩的なことでも結構です、ただし他人が解るように書いてください(神様や占い師にするような経緯を省略した質問は返事不能です)。 当方に依頼される方はラジオ修理工房をご覧ください、こちらは有償です。 |
2006年11月30日
修理のノウハウは「真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!」をご覧ください。
ラジオ工房修理メモ
radiokobo-all