ナショナルのmT管ラジオが修理にやってきました。
@音量が下がらない。
Aピー音がする。
と言う事でした、早速分解しました。
型どおりまずケミコンのテスト、結合コンデンサーの絶縁テストをしましたが大丈夫です。
真空管も試験しました、すべてOKでした。
通電してみると なるほど音が小さくなりません。
調べてみるとVRの不良でした。
コンデンサーは何個か半田を外して調査しましたがOKでした。
VRの抵抗体の不良か時々この様に音が絞りきれない事があります。
同じVRを捜すのは至難ですが、たまたま互換性のある新品が1本だけありました。
上 新品のVR
下 不良のVR
交換ついでに分解してみました。
テスターで抵抗体を測定してみましたが、最も絞っても100KΩくらいありました。
これでは音が小さくならないはずです。
抵抗体そのものがやられているので、スライド部分をずらせても回復しません。
電源コードが途中で接続されています。
シリコンか何かで被覆されていますが、気持ち悪いので、
手持ちのコードと交換する事にしました。
IFTも455KHzに調整しました。
ピークが弱いようなので、Qが落ちている可能性はあります。
またトラッキング調整は非常にやり辛い方式でした、厳密に言えば調整部分が1部分省略されています。
MWの発振側は低 高とも調整可能ですが、SWは周波数の低い方は変化できません。
トリマは4個準備されていますので高い方は全て調整可能です。
MWのアンテナコイルは可変できず、SWはコイルの自体で調整。
短波のアンテナコイルのインダクタンスの可変はコイルの中の線を動かして調整する、
可変範囲は狭い。
動作試験中。
依頼者から言われていたピー音は感じられません。
あるいは依頼者宅に妨害源があるのでしょうか?。
ラジオの修理を自分でやる方は真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!、や真空管式スーパーラジオ徹底ガイドも参考にしてください。 不明な点はラジオ工房掲示板に実名で投稿ください、修理ノウハウの提供は無償です。 初歩的なことでも結構です、ただし他人が解るように書いてください(神様や占い師にするような経緯を省略した質問は返事不能です)。 当方に依頼される方はラジオ修理工房をご覧ください、こちらは有償です。 |
2003年9月22日
2006年6月24日移転
修理のノウハウは「真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!」をご覧ください。
ラジオ工房修理メモ
radiokobo-all