最近 ラジオ関係の図書が出版されています。
内容に著者の思い違いがあり、また校正も未経験者がやっているようで、誤植も多く残っています。
経験の浅いラジオ愛好者が鵜呑みにするのを見るに忍びなく、勝手に正誤表(案)を作ってみました。
これから皆さんの協力で完成させたいと思います。
こちらのコメントも全て正しいと主張するわけでは有りません。
御指摘いただければ、正しい記述にしていきます。
この内容は津田さんのご教授を元にに管理人(内尾)の責任で追記しました。
著書の内容を誹謗するものでは決してありません。
誤植や思い違いと思われる部分がありますので、是非参考にしてください。
出来れば著者の意見もいただけたら有りがたいです。
皆さんのご意見もよろしくお願いします。 ご意見はラジオ工房掲示板に。
順次修正 追加したいと思います。
ラジオ技術誌の連載 「なつかしの真空管ラジオの製作」についてはここをご覧ください。
「電子工作バイブル」の正誤表(マガジンランド)
この本は経験豊富な著者なので、間違いが無いと思っていたのですが、結構思い違いや誤植があるようです。
もしかして複数の著者?。
P9
GT管→元は主として軍用に開発 メタル管→ GT管を金属で覆った ロックイ
ンベース管→主にヨーロッパ系 いずれも間違い
@メタル(金属 MTとも書く、ミニチュア-管はmT)管は1935年RCA(実際はGEの工場で作られた)が発表。
メタル管は生産設備が大変なので、中小メーカー中心に電気的に互換のあるG管やGT管が開発されました。
一時は真空管全部がメタル管になるのではとまで言われたのですが、
実際は代用品的なGT管をRCAまで作る人気でした。
MT管は壊れにくいので軍用にも使われました、このへんが誤解の元かも。
A蛇足1
日本では東芝とNECが製作したそうですが、東芝のイカリマーク(日本海軍)のものを偶に見かけます。
現在入手したら99%以上は外国製、それもアメリカ製が多いです。
B蛇足2
P16
真空管やトランジスタに増幅作用はない ??? これは不思議。
P17
写真28→2B28はクセノンガス入り。水銀整流管は2H66などHが付くものが多いです。
P20
図12 B級で出力10W→入力トランスの比が1:1×2で10W出るのかな?
P27
この当時はハネカム巻きの技術が→ありました
写真のRFCは安物でガラ巻きと思われますが、当然ハネカム巻きのRFCはあります。
P30
トランジスタの出現によって レフレックスは実用化→間違い
昭和初期 放送開始当時のラジオにはレフレックスが良く使われました。
安定動作は難しかったのは確かですが、実用化云々は誤解でしょう。
P31
写真4→ RFCには必ず自己共振点がある。自己共振点が使用する周波数内にあると使い物にならない。
RFCだけでなくコイル類には必ず自己共振点があります。
これは巻線と巻線の間に静電容量があるからです。安い高いではありません。
使う周波数帯域外に自己共振点(周波数)を追い出すのが常識です。
例えばスーパーのアンテナコイルの1次側にも自己共振周波数があります。
ローインピーダンスのコイル→1,605KHzより上に追い出す。
ハイインピーダンスのコイル→535KHzより下側になるように製作する。
例えばハイインピーダンスのコイルは、共振点が帯域内に入ることがありトラブルになる。
これは標準アンテナを接続する前提で作られている時、短いアンテナを接続すると、帯域内に共振点が入るためです。
P32
図2 ANT回路の500KのVRは10K〜50Kで500Kは大きすぎる。
P55
図2 コンデンサを使った場合→間違い
抵抗とコンデンサーでは電流の位相が違うので、単純な足し算では駄目。
P65
ショートリング→効果あり
P67
全回路図 B電圧が高いので6EW6のSGには電源直接でなく抵抗が必要
P68
整流管を使う場合の回路→半波整流なので6X5では1つのプレートに40mA、2個
並列で80mA 6W4は単2極なので125mA
P69
最後の行 昔の製作記事などでは6SH7などはGmが高く発振しやすい→これはプレート側も同調回路がある普通の回路の場合で、
P71の図はプレート側が非同調 なので、比較にはならない。
ついでにこの図では感度調整にSGの電圧を変えている。
入力が大きくなるとSGの電圧を高くしなければ歪むので、この回路は?
P76
これは超ノウハウ→ではなく当然必要な抵抗です。ついでにJJYは今は周波数が変わり40KHZになりました。
P92
パーツの価格 これはある意味で店の広告なので?。自分ならとても買えません。
P94
やっぱり良い物はイイのだ それは安いがゆえに(P92に戻り6BQ6=2500円は安いのか)→と書いてありますが、
球TVの全盛期、水平出力管は他の球と比較すると高かったのです。
送信管は更に高く、新品には手が出ません、昭和30年代のアマチュア無線では、中古の807を使うのが一般的でした。
807は田舎でも購入できました。
そしてSSB送信機の出力管には水平出力管が大量に使われています。
ですからこれは、現在のオーディオ界の話でしょう。
もう1つ、送信管は送信用に作られているので安定して働きました。
水平出力管はP-G1のシールドが無く、Gmが大きいので自己発振、寄生振動が起きやすく使いこなすのが大変でした。
P99
電解コンデンサーの直列接続→間違いに近い。
同じ容量の電解コンデンサーを2個直列にすると耐圧が2倍になると書いてあるが、実際は危険。
理由は電解コンデンサーは容量誤差が大きい(規格でも+側は倍くらいまで許される)ので容量のアンバランスが出る。
漏洩電流があるの2点から、直列にした場合 電圧が2つのコンデンサーに平均して掛からない(だから2倍は無理)。
この様な使い方をする時はそれぞれに適当な抵抗を抱かせて、電圧の平均化を計るのが常識。
(この項管理人追記)
P103
短波コンバーター 短波コンバーターは単独では使えません、親になる受信機への接続方法を説明して欲しいです。
P104
6BE6の変換利得が37〜40dbというのは間違いで、23dbと書いた本があり、こちらが正しいのです。
恐らく中波の変換利得を短波帯にも使っているのでしょう、短波は利得が低いです。
P106
イメージ混信はIFを1.5MHZにすれば大分良くなります。
P107
図4 6BE6のG3に付いている100PFと1Mは要りません。G4,G2に電源から接続の20Kは大きすぎます。5K程度です。
出力はポリバリコンを入れて、なるべく高い周波数で、放送が無いところに固定します。
この出力コイルはシールドをします。このままでは、夜になると裸のコイルがアンテナの働きをして、放送が入り混信します。
またこの構成ではダブルスーパーになりコンバーターの出力を1.5MHZにすると、親受信
機の局部発振1.955KHZの高調波が入ります。この高調波はかなり高い周波数まで入ります。
この項
残念ながらコンバーターを作ったことが有りません。
なるほどと感心しています、それからダイオード10D10に直列に数十Ωの抵抗が欲しい。(管理人記)。
P108
高いgm、小さいcpg→小さいcpg というのは、どんな球と比較したのでしょうか。
低周波の出力管? 普通のラジオ用の球と比較すると1桁多いのですが、不思議な見出しです。
P128
図2 6BA6のSGのバイパスコンは0.01では少ない、ついでに並列に10μFを入れると良い。
もう1つ、6V6のカソードにNFBの510Ωが入れてあるが、B電圧が無駄になります。
P146
「真空管のセンターピンを必ずアースすること」このあたりは???です。
キチンとシールドすれば発振しません。そのためにセンターピンを必ずアースするのです。
センターピンのないソケットを使いキチンとシールドするよりも、センターピンをアースす方法が簡単です。
ソケットがタイト製でもモールド樹脂製でも、短波帯では発振には関係ありません。
センターピンの無いものは低周波用(整流管 電力増幅管)と考えたほうが無難です。
P149
図3 高周波増幅の6GM6→使ったことがないので大きな事は言えませんが、非同調ではないのに中波では発振しませんかね?
トリオのSシリーズのコイルなら、短波では大丈夫でしょう。エミ減の球使用?
中間周波増幅の6EW6→こちらはMFの損失が大きいので使えます。ただAVCがかけてあるのにシャープカットオフの球はどうでしょうか?。
(管理人の追記)
手じかにある球を利用するのはアマチュア-の特権ですが、本で推奨するのはいささか。
これは真似をしないほうが無難です。
P151
最後に→ダイアルにメモリを書き込んで完成です。しかしダイアルにメモリが書き込んでありません。
藤田 さんの投稿 投稿日:10月 8日(火)23時25分18秒
P12 表2 日本標準方式...日本独自の真空管
第4項目の数字(特性による分類)の説明内容が間違えています。『1956年12月以降に登録されるものは厳密にレトマ方式に準拠する』となっていますが,実際は登録順の連番です。この表現は,全日本真空管マニュアル(ラジオ技術社,手持ちは第9版,昭和41年)の最終ページを引用したものと思われます。全日本真空管マニュアルでは,おそらく第1項目の説明文を間違えて第4項目にコピーしてしまったものと思われます。
続いて『整流管では奇数は半波,偶数は全波整流管』となっており,これは正しいのですが,『5Z3や5Y3は半波,6X4や5U4は両波』と全日本真空管マニュアルにない説明を継ぎ足したのは蛇足でしょう。ご存じのように,これらの整流管は全て両波(全波)整流管で,米国式の型名を日本式の説明に当てはめたのが間違いの元です。
P14
真空管の説明の中で『・・・空気中では酸素があるので,電極は電子を放出する前に酸素と結合し焼損してしまいます。これを防ぐためにガラス等の密閉容器に封入し,内部を真空にしているわけです。これが真空管といわれるゆえんです。』とありますが,根本的な間違いです。酸化が問題であれば窒素ガス封入でもよいことになってしまいます。気体分子存在すると電子の流れをじゃまして電流が流れず真空管として動作しないので,内部を高真空にするのです。
P17
相互コンダクタンスの説明の中で単位(mho)の由来を書いていますが,現代本ですので,単位はSI系に則ってS(ジーメンス)にすべきで,そのうえでmhoの由来を説明して欲しかったです。この本を読む人はmhoの方がなじみが深いはずだという配慮かもしれませんが,もしそうなら周波数の単位はHzでなくc/s,コンデンサの容量はpFでなくμμFにして欲しいですね。
この項に関しては管理人としては「モー」派です、あまり難しい事は言わない主義。
P32 図2 レフレックスラジオの回路図(他にも同回路が何カ所か出ています)
ダイオード(1N60)で検波していますが,入力側(100pFを通してプレートの接続されている側)に直流帰還回路が無く,原理的には全く検波できないはずです。直流帰還回路が無いと,P35の図Bで説明している現象と同じになります。記事内容から推測すると実際に回路を組み立てて動作させているようですから,回路図に現れない浮遊容量や漏れ電流のために検波できているのでしょうか。いずれにしても検波効率は相当悪いと思うのですが。
P133
ヒータ電力の説明で『6AR5は6.3V0.3A』となっていますが,0.4Aのミスです。どちらにしても記事の趣旨に関係ありませんので指摘が細かすぎますかね。
P153 NJM386BLのメーカ(他にも同ICが何カ所か出ています)
日本無線製と説明されていますが,正確には新日本無線製です。かって,真空管で日本電気製と新日本電気製を区別しなくてもそれほど気にしていませんでしたので,目くじらを立てるほどではないかもしれません。
P223 表4 アッテネータ抵抗値表
π型,T型の抵抗値を乗せていますが,インピーダンスの指定が抜けています。ある程度の知識があればインピーダンス50Ωの数値とわかりますが,初心者を惑わさないようにインピーダンスを明記しておいて欲しいです。
松田春樹 さんの投稿 投稿日:10月 9日(水)02時18分55秒
同書81ページのコラムです。
「gmだけがすべてじゃない」という表題で、12K5と6EW6などを比較しています。
12K5が15000、6EW6が14000とgmの同等な球を取り上げたわけです。
寡聞にして12K5という球を知らなかったので資料をあたってみたら、
この球、自動車ラジオ用でヒーターもプレートも12.6ボルトで動作する7ピンのmT管で「電力増幅用の4極管」(「世界の真空管カタログ」では Space−Charge-Grid
Tetrodeと記載されています)でした。
上記のコラムでは12K5のG・B積を計算していますが、これは無茶です。
本来、電力増幅管なんですから高周波増幅用の指標を算出してもナンセンスでしょう。
同じ用途の球で比較しないと無意味だと思います。
この12K5という球はcpgが11pもある(!!)と上記コラムでは書かれています。
(「世界の真空管カタログ」でもそうなっていました)
こんな球を高周波増幅に用いても発振して使えないでしょう。
全日本真空管マニュアルでは動作例が、G1が12.6ボルト、
G2がマイナス0.5ボルトとなっています。
通常の球のグリッドとスクリーングリッド
が入れ替わっている感じです。変わった球ですね。
このページはそっくり削ったほうがいいように思います。
正誤表でなくて恐縮でした。
おとなの工作読本(誠文堂新光社)
2バンド5球スーパーの製作(ハムズオフイス社)
この回路図には誤植か設計ミスがあるようです。
これは自分の感触です、皆さんのご意見をお聞かせください。
@6AV6のプレートに100〜250PF程度のバイパスコンデンサーが必要。
AC1は0.47となっているが実際は0.047μF。
BR4は27KΩ 1Wとなっているが、10〜15KΩ 3W程度の方が無難。
Cトリマコンデンサーの容量は80PFでは大きすぎる。
(中波のトリマコンデンサーの値は調整時10PF程度が予想され、最大80PFは安定的に調整出来る範囲外)
ネジ締め式の半固定コンデンサーは安定的な調整範囲があり、最大容量までどこでも可変できると言うものではない。
D中波は別として、短波帯ではトラッキング調整は不能ではと思われる。
親子バリコンを使った2バンドラジオは相当工夫しないと短波のトラッキングが取れない。
この雑誌に記載の定数ではトラッキング調整が出来るとは考え難い。
理由
7300〜15700KHzが受信範囲と書かれているので、
バリコンが300PF(親) 145PF(子)
短波の場合
親バリコンは15,700/7,300=2.15 バリコンの変化範囲は二乗で4.63倍が必要。
子バリコンは(15,700+455)/(7,300+455)=2.083 バリコンの変化範囲は二乗で4.34倍が必要。
逆な言い方をすれば、親バリコン側に直列にコンデンサーをいれて、変化範囲を抑えるのが普通。
これらを調整しても容量曲線の問題もあり、どこまでトラッキングが取れるかは不明。
回路図どおりとすると設計ミスか?。
なおシングルスーパーの局部発振周波数は通常受信周波数より、455KHz上で発振させます。
したがって7,300から15,700KHzを受信する場合、7,855〜16,155KHzになります。
親子バリコンを使った2バンドラジオの例。
親子バリコンを使って、2バンドラジオが出来ない事はありません。
先人が経験した記事があります、下記の回路図を参照ください。
ただ親子バリコンの親子の容量曲線はいろいろありますので、
よく設計しないと回路図を真似ただけではうまく動作しません。
@親子バリコンは中波を前提に設計されている。
Aしたがってバンド切替SWは使わないので、ストレー容量は小さい前提で設計されている。
この為 最大容量が小さくなっているのです。
(この良い例が100円ラジオの親子バリコン)
ストレーが多いことを考えると最大430PFのバリコンが必要になるわけです。
このラジオのように多バンド化し、コイルパックを使うとストレーが多くなり、
前提条件が変わって来るので 中波帯でトラッキングが取れない事が原理的に起こりえます。
B短波帯でトラッキングがずれると引き込み現象で受信できない周波数が出る可能性があります。
Cストレーや今回使われているバリコンの容量カーブが不明でですので、
軽軽しく間違いとは言いませんが、できれば設計データーを公表 またはトラッキングの取り方を公表すべきでしょう。
この点は非常に不親切なのかもしれません。
MWと同じように周波数の低い方でコイルを、高い方でトリマを最大感度になるように調整すると、
うまく調整できれば良いのですが、下側ヘテロダインと上側ヘテロダイン間違えて 混在して調整すると、
途中で受信できない周波数が出来るなど悲喜劇が発生します、ご用心。
ラジオと音響 昭和25年1月号の回路図
この回路図については茨木さんの解説があります。
試作例
これは日村 一義さんが試作した例です。
アメリカ製のバリコンを当時の日本製に置き換えたものです。
結果的に1Mc以上のトラッキングエラーになり、実用的でないと記されています。
これは次の図のCカーブを意味します。
実用的には500PFのパディングを使えばよいとの事。
あくまでこれは当時発売されていたバリコンを使って実験したものです。
(IFが463Kcになっていますが、大勢に影響はありません)
この図はあくまで昭和20年代中頃に発売されていた製品の例です。
この記事にもあるのですが、
ストレー容量をいかに抑えるかが問題解決のかぎとの事。
さらに子バリコンの容量は210PFは欲しいと書かれている。
簡易的な切替SWに比べ、
大人の工作読本のようなコイルパック形式ではストレー容量が多い可能性大。
実際使われているバリコンのカーブが不明なので、
本当のところは良くわからない。
実機で確認するのが一番良い、もしかしたらうまく動作するかもしれないし、
全然駄目かもしれない。
5球スーパーヘテロダイン
どうも回路がおかしいと言う指摘を津田さんからいただきました(1月11日)。
この記事を読んでどうも問題が多いので、投稿します。
周波数変換回路にAAC回路を使用、と書いてありますが、周波数変換回路にAVCが掛けてあるのでAACは完全には働きません。
そしてプレート電圧が61.7Vでは周波数変換回路は満足に働いていないでしょう。
中間周波の6D6にシールドケースが要らない、とのことですが、6D6が正常に働いていれば必要です。
回路図を見るとAVC回路に-4.9V、それにカソードバイアスの約-3V、合計 -7.9V 、
そして6D6のプレートに低いインピーダンスの500μH のチョークコイル が入っているので発振が押さえられているのでしょう。
しかし感度は低いでしょう。
改造前の高1の写真を見ると、L型抵抗などから昭和20年代の製品のようです。この時代のトランスは絶縁物とエナメル線が悪いので、
巻き線の両端がアースから浮くブリッジ整流にしてはいけません。電蝕でB巻き線が断線する恐れがあります。
管理人の注
この記事にAAC回路なる説明がありますので、皆さんの参考の為、原回路を紹介します。
この回路図は無線と実験昭和25年6月号からの転載です。
上記の500μHの負荷について実験した結果です(1月17日投稿)。
MJ2月号の5球スーパーラジオの記事について、、中間周波増幅の6D6のプレートに500マイクロヘンリーのチョークコイルが入っています。
我が家の5球スーパーの6D6のプレートに500マイクロのチョークを入れ、IFTのP端子には20PFをつなぎ、
働かせたところ、殆ど聞こえなくなりました。
IFTの同調はすこしずれるので再調整はしました。
この値のコイルの455KHZのインピーダンスを計算しましたが、あまりにも小さいので驚きました。
管理人注
このラジオの回路図は誤植か勘違いがあります、真似をしないほうが無難です。
実験する場合
@AAC回路部分にAVCをかけない。
どうもこの部分誤植かもしれない??。
A検波段のチョーク負荷は数mH程度にする (12SK7GTで1.5mHで実験した事はある、これだとなんとか実用にはなる)。
B複同調のIFTの結合容量は数pF程度。
CIFTのシールドケースは直接アースしたほうが無難と思われる。
D6D6にシールドケースは必要。
無い場合はアルミ箔を乱暴だが、真空管に巻きつけてアースしても良い。
発振しない程度の増幅度だと実用的でない。
シールドケースが確かに高いので、無理して6D6ではなく、6BA6でも6BD6でも良いかもしれない。
ホームページを見ていると時々回路図の間違いに気づく時が有ります。
不思議に思ったのですが、昭和45年発行の初歩のラジオ別冊「真空管 トランジスターセット製作実験集」によく似た回路図を見つけました。
この回路図は非常に良く出来ているのですが、大きな間違いがあります。
これが若しかしたら間違いの原点??。
この回路図を参考にして、ホームページを作っている人は注意ください。
それは平滑用の3Kオームの抵抗の大きさです。
発熱量は2Wでも10Wでもこの回路では同じですが、小さいと放熱がうまく行かず、焼けてしまいます。
この回路図の元回路は5M−K9のカソードから直接スピーカー(プレート)に接続されていたはず。
そうでなければ、3K 2Wの抵抗では焼けてします。
また全電流を3KΩに流すと電圧が降下しすぎて、正常に動作しません。
チョークコイルか電磁型のスピーカーを使った整流回路と上記回路をまぜこぜにした時 数値を間違えた可能性あり、困った見本です。
5極管やビーム管を使う場合、プレート抵抗が高くハムが出にくい為、プレート電圧は5M−K9のカソードから直接取さすことが多いです。
(12A 2A3など3極管はこの方法は駄目です)
しかしG2は十分平滑した直流が必要です。
蛇足
@普通6AR5を使った5球スーパーは普通50mA程度の電流が流れます。
勿論電圧や回路定数で上下しますので、絶対値では有りません。
この電流が、3KΩに流れると150Vの電圧降下があります(7.5W)。
そうすると、B電圧は100V強しか出ません(逆にこの電圧だと50mAは流れないと思いますが)。
これは異常なので、どこかでバランスするところで落ち着きますが、回路としては間違いです。
A1〜2KΩ 10W位の抵抗を使ってこのような回路を組むことが有ります。
これはトランスの電圧が高すぎて、どうしてもB電圧を下げないと困る場合に使われます。
これは電磁型のスピーカー用のトランス(B電圧が高い)を使ってパーマネントスピーカーのラジオを組み立てる場合です。
参考例はここ。
この回路図を使った壁掛け式ラジオの写真です、
どこかのホームページによく似た写真を見た記憶があります。
掲示板に皆さんの書き込みをお待ちしています。
2002年10月8日
2002年10月9日追加。
2002年10月11日
2003年1月12日
2003年1月17日
2003年1月22日
2003年5月25日 大人の工作読本の5球スーパーに関する記述を追加。
2003年5月26日 回路例追加
2006年8月5日よりカウント
radiokobo-all