シャープ 4B−81ポータブルラジオの修理

シャープの4球ポータブルラジオです。
SF管(25mA管)を使った 真空管ポータブル最終期の製品です。
1R5-SF 1T4-SF 1U5-SF  3S4-SFが使われています。

電池とケミコンテスターによるB電源で 通電してみても 全く 動作しません。
このラジオは100Vでも使えるように設計されているのですが、いきなり100Vで通電すると真空管を断線させる恐れがあります。
この為 最初はフィラメントを電池動作させる必要があるのです。
そういう意味では相当 気を使わなければ修理できません。



裏蓋を開けたところです。
電池とACの切替は 右端の切り込みにACプラグをさしこみことで 電池動作に変わります。



ケースから本体を抜き出したところです。

 

大きなバーアンテナが シャーシ下部に組み込まれています。

バーアンテナとプラスチックカバーを外したところです。

 

   

故障個所は
@真空管ピンの接触不良
Aブロックケミコンのうち低圧の150μFの不良
 どうも平滑用の40μFからのリークがあるようです。
この端子を遊ばしても通電すると電圧が滲み出してくるのです。
B20μFのチューブラケミコンの交換
C集積回路の不良
1U5と3S4間の集積回路で不具合があるようで、1U5-SFのプレートに電圧が加わりません。
この部分は交換不可能なので、外つけで1MΩの抵抗を接続して対応。

シャーシの内部です。



今回不具合が見つかった集積回路。


この時代のラジオは小型化するため 部品をまとめて集積回路風にしたものが多用されています。
壊れると始末に困ります。

シャープ 4B−81 ポータブルラジオ回路図はこちら
2013年7月20日

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