ナショナル真空管ラジオ CM−425の修理体験記

このラジオは想像以上にあちこち壊れていて修理が大変でした。
6BE6 6BA6 6AV6 6AR5 6X4 6E5です。

 ラジオの修理を自分でやる方は真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!、や真空管式スーパーラジオ徹底ガイドも参考にしてください。
不明な点はラジオ工房掲示板に実名で投稿ください、修理ノウハウの提供は無償です。
初歩的なことでも結構です、ただし他人が解るように書いてください(神様や占い師にするような経緯を省略した質問は返事不能です)。

当方に依頼される方はラジオ修理工房をご覧ください、こちらは有償です。
 

修理前のシャーシ内部
ケミコンテスターで確認してみると 漏洩電流が多いので、ブロックケミコンは交換することにしました。
このブロックケミコンを取り外すのは意外と大変です。
回路を復元できるようにケミコンの端子をニッパーで切断して取り外すことにしています。





電源コード用の穴、ゴムブッシュも無くなっていますので、追加します。





上面からみたところです。


修理完了後のシャーシ内部。
VRも不良でしたので、500KΩ A型と交換しました。
ただ最近売られているものはA型と書いてあるのですが、なんとなくB型に近い感じがします。
急に大きな音になるので、気になります。
ブロック型のケミコンはありませんので、中継端子を組み込んでチューブラ型のケミコンを組み込みます。
整流管を出たところは400V 15μFを2個で30μFです。
平滑抵抗を出たところは手持ちの関係で250V100μFを組み込みました。



6AV6もエミゲンなので交換しました。
実はこれで動作するはずなのですが、音が出ません。
オシロスコープで格段の信号を調べてゆくと IFTの一次側には信号があるのですが、
二次側には信号がありません。
途中で信号の伝達が途切れているのです。
完全にIFTの不良です。
この時代のナショナルのスーパーのIFTは生産を合理化したのか、
取り外すと組み込むのが大変な仕掛けになっています。
やむを得ず、この不具合段はコンデンサー結合で修理することとしました。
(一次側だけ同調回路があり、二次側には無い 信号はコンデンサーで伝達 バイアスは100KΩで供給)

今回交換した部品です、本当はIFTも交換したかったのですが・・。




VRは先端を切り離して、交換した新品のVRに接続して利用した。
このようにしないとツマミが組み込めない。
CM−425 回路図



2011年9月25日





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