真空管ラジオの修理 日本ビクター 6A-2600の修理

日本ビクターのHi Fiラジオが修理にやってきました。
このラジオは昭和33年頃販売されていた物で、定価は14,800円。
大学卒業の初任給1月分よりはるかに高かったようだ。





何時もの様にケミコンの漏れ電流を測定です。
下側はケミコンテスター、仕掛けはラジオ修理メモをご覧ください。
電流が4mA以下になりません、これではNGです。
同時に6AR5のG1の電圧を測定してみると、+電圧が出ます。
これは結合コンデンサーがリークしている事を意味します。


電解コンデンサーとペーパーコンデンサーは全て交換しました。



真空管のテストも行ないました。
☆6BE6 TV−10の試験データ-(破棄値)の半分程度ですが、
実機では使えそうなので、このまま使用。
(CONV管のテストは試験器では厳密には試験できません)
☆6BA6 GMが500程度で破棄値の4分の1以下それに不安定なので交換。
しかし実機ではほぼ正常と思われるように動作します。
☆6AV6 破棄値の半分程度だが、使える。
☆6AR5 試験データは良いのだが、ゲッターが殆ど無い?。
6X4 唯一合格。
☆マジックアイは殆ど光らない。

結局6BA6のみ交換しました。
このラジオは良く使われているようで、真空管はほぼ寿命に近いです。
でもこのまま使うことを薦めます、動作しなくなったら交換すればOKです。
その為には 予備の球を準備しておいた方が良いでしょう。



試験用のマジックアイ(6R−E13)を使った試験。
IFTを455Kcに調整。

VRのがりも殆ど無く、助かった。
VRは特殊なSWつきのものが使われていて、
替わりはまず見つかりません、良かったです。

回路図

このラジオは所謂 HI Fiの高級機で、回路も普及型に比べ贅沢に部品が使われている。
逆に部品の交換は大変だった。


PLランプの1個が「断線していたので補充。
ダイアル指針が壊れていたので修理して取り付け。

完成して試験中。
惜しむらくは正面の飾り金具が無くなっていることか。
(中央に金属の帯状の飾り金具がついていたはず)

マジックアイは中古のため殆ど光らない。
マジックアイは寿命があります。
詳細はここを参照ください。


 ラジオの修理を自分でやる方は真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!、や真空管式スーパーラジオ徹底ガイドも参考にしてください。
不明な点はラジオ工房掲示板に実名で投稿ください、修理ノウハウの提供は無償です。
初歩的なことでも結構です、ただし他人が解るように書いてください(神様や占い師にするような経緯を省略した質問は返事不能です)。

当方に依頼される方はラジオ修理工房をご覧ください、こちらは有償です。
 


2003年7月5日
2003年7月8日

2005年8月16日移転

2006年6月24日移転

修理のノウハウは「真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!」をご覧ください。




ラジオ工房修理メモ

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