ICF-5900メインダイアルの校正(読み取り誤差)  

周波数直読機の肝心な部分は読み取り精度で、メインダイアルの校正も慎重に行う必要があります。
でも 全ての周波数でぴったりとは行きません。
調整すると全部ぴたりと合うと誤解している人もいるようですが、量産品にそこまで要求するのは無理です。
マーカーは250KHzですから、隣のマーカーと間違うと250KHz違った周波数と読み違います。
したがってこの間違いが起こらない程度にあわせるのが現実的です。
下記にSW1における調整後の写真を示します。
4MHzの部分がずれが多いです、この部分だけ気をつければ、他はほぼ目盛りの線の範囲に入ります。
SW2 SW3もほぼ同じ傾向で周波数の一番低い部分は目盛りから多少ずれます。
これは見間違いが少なくなるように、「ラジオ工房独自のやりかた」で調整した結果です。
なおメーカーのマニュアルどおりに調整すると周波数の低い部分(4 12 20MHz)もぴたりと合わせる事は出来ます。
ところが途中が微妙に狂います、これは好みの問題ですから、特にご希望あれば、そのような調整も引き受けます。
(注 途中の周波数の誤差は上記方法より大きくなります、経年変化を考えるとお奨めできません)

なお自分で誤差を確認したい方は1MHzの発振器を秋月電子で300円で売っていますのでご利用ください。
これがあれば、1MHzから30MHzくらいまでは各1MHzごとに正確な位置が確認できます。
ただ、イメージ周波数には十分注意してください。

他に5Vの電源(ニッケルカドミウム電池4本で可)が必要。



確認は1MHzのマーカー発振器を隣において実施。
どちらもIF周波数10.67MHzのものです。
左 33527 裏の小窓なしタイプ(生産初期のもの)。
右 167401 小窓つき(前期タイプの終わり頃のもの)。

製造番号33527(IF:10.67MHz) 製造番号167401(IF:10.67MHz)
4MHz
5MHz
6MHz
7MHz
8MHz
9MHz
10MHz

写真でもわかるように微妙に違います。
個体差が当然ありますので、あまり難しく考えないほうが良いと思います。
ラジオ工房の「BCLラジオの動作確認法」にも同種の記載がありますのでご覧ください。


2003年2月5日

2006年6月26日





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