真空管ラジオの修理 日立 S−535

何時もお世話になっているお店の社長から修理を頼まれました。
音が小さいとのこと。
ありふれたmT管レスです、気軽に引き受けたのですが、意外と大変でした。


外観。


後ろ側から見たところ。
プリント基板を使っていますので、
真空管ラジオとしては、終了期に近い製品です。

調べてみるとペーパーコンデンサーのリークがあります。
結局全数(6個)交換しました。



ダイアルメカが取り付けられているので、
部品交換は意外と面倒です。
幸い 真空管は大丈夫のようです。
これでOKと通電しましたが、相変わらず音は小さいままです。
それに歪んだ音がします。
他は悪い部分は見当たりません。

色々調べて、見つかったのはコイルの端子板の破断でした。
これは外観からは異常は見つけられませんでしたが、
動作上どうもここしかないと調べてわかったものです。
コイルの端子でボビンに取り付けてある部分と、
基板に半田付けされている部分が一体金具なのに、テスターで測定すると導通が有りません。
コイルの端子板は取り付け金具を兼ねていて、
無理な力が加わったためか、ちょうど基板の中で破断していました。
外部から見ると正常で、半田を外してみて、やっと原因がわかりました。


コイル取り付け部の拡大写真。
半田を外してみると、破断しているのが見える。


2003年3月14日

2005年8月16日移転

2006年6月24日移転

修理のノウハウは「真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!」をご覧ください。




ラジオ工房修理メモ

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