ナショナル AH−790 真空管ラジオ 修理体験記




この時代のナショナル真空管ラジオは 何故か配線がボロボロです、危なくて通電できません。
下記画像はその代表的な部分です。



配線を取り替えて 出力管のグリットのコンデンサーを交換、電源のケミコンの漏洩試験を済ませて 通電試験です。
一応 音が出ることは確認しましたが、ペーパーコンデンサ−も劣化が酷いので 交換しました。
下記画像は 交換後のシャーシ内部です。



試験用のマジックアイを組み込んで試験です。
JOAKを受信してみると マジックアイが開いたままです。



調整棒をコイルに入れると 画像のようにマジックアイが閉じます。
トラッキングがずれているのです。
この現象はコイルのインダクタンス不足を意味します。
(真鍮の付いている方を入れて マジックアイが閉じれば コイルのインダクタンスが多すぎる)



当然 コイルの巻き足しは難しいので バーアンテナのコアをコイルに埋め込んで 調整します。



更に短波の調整をしようとしたのですが、コアが欠落してありません。
そのため短波は目盛合わせも出来ませんんでした。



更に ダイアルの糸が切れかかっていたので、これも新しく 張り直しました。



動作中の ラジオ。
このラジオは中間周波数を ワイドとナローに切り替えられます。
ワイドにするとマジックアイが消えます。
マジックアイは高額なので できれなワイドでご利用ください。



参考までに AH−790の回路図です。



2014年12月6日

 ラジオの修理を自分でやる方は このホームページの他真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!、や真空管式スーパーラジオ徹底ガイドも参考にしてください。
不明な点はラジオ工房掲示板に実名で投稿ください、修理ノウハウの提供は無償です。
初歩的なことでも結構です、ただし他人が解るように書いてください(神様や占い師にするような経緯を省略した質問は返事不能です)。

なお メールで管理人あて質問して来る方がいますが、とても個別には対応できません。
掲示板だと 管理人以外の方が 返事してくれたりしますので、丁寧に対応出来ます。
ぜひ掲示板を愛用ください。

当方に依頼される方はラジオ修理工房をご覧ください、ノウハウは無料ですが、作業は有料です。
 






ラジオ工房修理メモ

radiokobo-al