「ラジオの製作」創刊のなぞ

最近では「ラジオの製作」誌は年に何回かしか発行されないが、以前は月刊誌だった、これで育ったラジオ少年も多いのではと思う。
同誌の創刊のいきさつは電波新聞社にも明確な記録が無いようなので、創刊のなぞ解きをしてみた。
自分は昭和20年代中頃の「初歩のラジオ」で育ったので、「ラジオの製作」に関する記憶は少ないが、現存する資料で追跡を試みた。
関係する資料をお持ちであれば、お教えください。
500号(1996年7月号  下記写真)によれば、昭和30年スタート、最初は単行本として発行された、定価は20円とある。電波新聞社に現存する、最も古いラジオの製作は通巻15号(1955年2.3月合併号)との事。ただしこの記事は単純な間違いのようで、虫眼鏡で拡大して見ると昭和31年3月1日発行と読める。

    ラジオの製作   500号記念号(1996年7月号)の色刷りページの一部

真相
「ラジオの製作」誌は元々は「ラジオ技術」誌の代理部のキットの組立て方法を説明したパンフレットです。昭和29年(1954)に(株)ラジオ技術・サービス・ステーションが発行。同社はラジオ技術社の代理部をやっています。


写真

左上 500号(1996年7月号)

右上 ラジオ技術1955年7月号 代理部のページに「ラジオの製作」の広告がある

中上 電波新聞発行のラジオの製作(1956年4月号の裏表紙)

左下 上記1956年4月号の表紙

下の中  ラジオ技術 サービス ステーション発行の「ラジオの製作」1955年3月号

右下  同1955年5月号


ラジオの製作創刊当時の主な記事

1号(創刊号に相当)  1―V−1受信機とホープ1型5球スーパーの作り方

ここで言うホープ1型とはラジオ技術の代理部(株式会社 ラジオ技術・サービス・ステーション)で販売していた5球スーパーの組立てキットの名前です。     20円

2号            ホープ52Z型 2バンド5球スーパーと電蓄の作り方   20円
1955年1月号    ホープ2型 2バンド5球スーパーとRF付きスーパーの作り方
1955年2月号     ラジオ入門
1955年3月号      ポータブルラジオ特集
1955年4月号     テープレコーダー特集
1955年5月号      ミニチュアーラジオ特集
1955年6月号      テレビ受像機特集として発行される予定なるも休刊
1955年7月号      テレビ受像機特集
1955年8月号      アンプ入門特集
1955年9月号      HiFi入門特集
1955年10月号    発行されたようだが?すぐ売り切れになっている、詳細不明
1955年11月号     電蓄とオールウエーブ
1955年12月号     発行された形跡はあるが詳細不明
1956年1月号      発行されたようだが? 詳細不明
1956年2.3月号(通巻15号とされるもの)
1956年4月号  (3巻3号  通巻16号)  ポータブル特集

この「ラジオの製作」誌の発行について1955年の6月と10月に大きな変更があります。
1955年6月に第3種郵便物の認可がとれています、また当時の雑誌の大きな輸送手段である国鉄扱いの認可が、日本国有鉄道特別扱承認雑誌第3016号として6月4日付でおりています。どうもこの時期が月刊誌として本格的に発行されはじめた節目では無いかと推定されます。そのため6月号が休刊となったのかもしれない。
また3016号云々の記録は5月号にゴム印で押されている、普通雑誌は溯って発行されるので、この現象は不思議だが、5月号が上記手続きの為、6月に遅れて発行された可能性も考えられる。
また手持ちの1956年4月号によれば、日本国有鉄道特別扱承認雑誌第3100号に指定されたと有る。これが何を意味するかは不明ですが、この時期に発行元が変わり、電波新聞社になったのではと推定すれば自然だ
なお(株)ラジオ技術・サービス・ステーションで発行されたのは1955年9月号が最後のようです。なぜならそれ以降ラジオ技術の代理部にバックナンバーの広告が無い、この時点で移管されたと考えるのが自然、でも電波新聞社に1956年2.3月合併号からしか無いのが悩ましい。
ただ出版社が変わっても同じ雑誌が継続していることは理解できる。

00/09/29








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