ソニー トランジスターラジオ TFM−110D

ソニーの空前のヒット商品11シリーズの2号機です。
TFM−110と見かけは同じですが、内部のトランジスターが全然違います。

このラジオの修理を簡単に引き受けてはいけません。
発売当時は高感度でをうたわれた機種ですが、小さな筐体に沢山の部品を詰め込んで有りますので、
保守性は極端に悪いです。
一度分解すると元に戻せなくなる(壊す)可能性が大きいです。

このラジオの現象は
MWは普通に受信できるが、SWが受信出来ず、FMは極端に小さい音で受信出来ると言うものです。






SW受信不良対策
SWが受信できないのは発振不良が原因でした。
MWはOKでSWのみ駄目と言うことはTRの劣化、
SW用コイル コンデンサー 抵抗などの不良を疑いました。
まずTRの不良かと外してみたのですが、結局違いました。
結局コレクター回路の抵抗の半田付け不良と判明しました。
しかしこれからが大変で、外したTRが取り付けられません。
基板にTR用の3個の穴が無いのです。
ベースとコレクター用はあるのですが、エミッター用は有りません。
エミッターは他の部品と共用になっているようです。
組み立て時は良いが今回は困りました。
仕方なく基板のパターン面に取り付けました、やれやれ。

FM受信不良対策
シールド板を外して調べるとTRの不良が判りました。
これは交換して、無事修理完了。
FM検波直前のTR不良でしたが、これが不良でも小さな音が出るのは新しい発見でした。


TRはちいさなものでないと使えません。
当時としては極小部品を使って組み立てたものでしょう。

左 下側が発振用TR。
中央 右端がFM検波用前段のTR。


修理完了して組み立てたところ。



その2(2013年3月29日)

音量調整のガリが酷いこと、ダイアル目盛が狂っています。
594KHzのNHKが560KHz付近で受信できます。



分解してみると 指針のずれでした、普通はこんなにずれないのですが、原因は不明です。
一度 ダイアルを外して 再度調整しなおしました。

なおこの機種は画像のようにばらさないと目盛合わせが出来ない仕組みになっています。
無理やり 小さなキャビネットに詰め込んだ結果 保守性は極端に悪いです。



内部の構造はTFM−110とほぼ同じですが、使われているTRは全く違います。
110の方はゲルマ主体だったのに、この110DはシリコンTR主体に変わっています。

ボリュームのガリも分解して修理しました。
取り外しが 老眼には厳しいです。





 


2004年3月24日
2013年3月29日:4,401 その2を追加。

ラジオ工房TRラジオ博物館1へ



2006年8月5日よりカウント

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