ナショナル R-1000 オートチューニングラジオの修理


右上のレバーを押すと自動的にバリコンが廻りだして、
同調すると AVC(AGC)電圧を検出すると停止する。
感度切替スイッチがあり、高 中 低の3段階に切替可能。
これは自動同調時、高感度過ぎると直前でもAVC電圧が出て 停止するため、
この防止用と思われる。

2SA102 2SA101 2SA101 2SB173 2SB171 2SB176×2

オートチューニング用 2SA102 2SB175 2SB178

回路図は電波実験 新トランジスター回路図集36ページにあり。


裏側に自動同調用のネジを巻く仕掛けがある。
比較的短時間で 再度巻かないと駄目だ。


分解したところです。
中央 右よりの四角いブロックはチューニング用機構です。
内部には電磁リレーが組み込まれている。
ダイアルの裏側は360度回転するバリコンです。
手動同調は右端の黒いツマミを押さえ気味に回すとギヤがかみ合ってバリコンが動きます。



当時としては実装密度が高いので、トランジスターやケミコンはシャーシの裏側に組み込まれていて、
交換に難渋しました。
トランジスター3個とケミコンを数個交換して、一応部品対策は終わりです。
(TR不良はRF段で1個 AF段で2個)
これでRF部分は正常になりました。
クリスタルイヤホーンで充分受信できるようになったわけです。

ところが、AF部分が正常に働きません。
増幅はしているのですが、VRを動かすと、ブーと発振して、正常に増幅しません。



どこを探しても不良部品は見当たりません。
2〜3日ほど悩んだ末に見つけたのは画像の位置の”割れ”でした。
この部分が不完全(一応導通はある)だったので、発振したようです。
原因がわかれば、修理は簡単でした。
半田付けをして補正した。
メインのアースラインですから、わずかな抵抗でも駄目なのでしょう。
国道の下に空洞が開いていた感じで、なかなか気がつきませんでした、反省。



組み込み後 調整して完成です。
受信回路そのものは単純なのですが、
オートチューニング機構が複雑に入りこんでいるので、想像以上に修理は大変でした。
オートチューニングが動作する時にAF段の利得を落とすなど、複雑な機構でした。
発振はこの回路が悪戯しているのではと悩みました。
トランジスターラジオでここまで作業時間がかかるのは珍しいです。

 

2010年7月20日

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