ソニー ICF−4350の修理

ラジオの部品 セラミックフィルター1−403−163−00の部品が ソニーサービスステーションになく 直せないようです。

これはセラミックフイルター入りのIFTです。
簡易型のラジオに使われているものですが、手持ちは有りません。
最悪 手持ちのラジオを犠牲にして そこから移植するつもりで引き受けました。
分解してみると 電池の液漏れで基板が錆びと汚れで酷いことになっています。
白い線の内側です。
セラミックフィルター1−403−163−00はIFTと記入した部分です。
ソニーサービスは見ただけで修理不能を判断したのかと思ったのですが、
半田あとが新しいので 一度取り外したのかもしれません。
40年も前の製品でも 修理しようという心構えに感心しました。

このフイルターは455KHzのAM用ですから、故障した場合でも FMは受信できるはずです。
しかし FMも受信できなくなったとのことなので 他の部品も疑った方が良いとおもいました。
順次 信号の流れを追いかけてゆくと フイルター部分は活きている感じです。
フイルターの入力端子は反応があり、それ以前の回路で反応がありません。



基板の部分拡大図です。
電池の液漏れで パターンが汚れています、この部分が故障していると思われます。




錆びや汚れを丹念に落としました。

ダイアルプーリーの下側なので 外して作業です、これが復元時悩まされました。
アルコールで丹念に掃除をして行きました。
パターンの白丸付近の清掃が終わった時点で 放送が受信できるようになりました。



結果的にIF段のトランジスターのベース抵抗が高い値なのに、 
ベース付近が錆びで絶縁低下して ベース電圧が低下、これで動作しなくなったと思われます。
潮風を受けて 段々絶縁低下したのかもしれません。
修理出来て良かったです。



白線で囲った部分の下側(パターン面)が汚染していた。

ダイアルの糸かけを戻し、IF トラッキング調整をして修理完了です。
想像以上に快適に動作します。





2013年11月21日








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