輸出向け 電話機型 8石 トランジスター・ラジオ

外観


 非常につくりの良い電話機形の木製ケースに収められたトランジスタラジオです。
 電池は単2 4本で動作します。
 通電すると雑音が酷く、放送はかすかに聞こえる程度です。


使われているトランジスターは三洋と三菱のゲルマです。
2SA201(三洋) 2SA201A(三洋) 2SA141(三菱) 2SA141(三菱)  
2SB135(三菱) 2SB135(三菱) 2SB136(三菱)×2
基板は試作用穴あき基板にパターンを組み合わせたような方式でメーカーの製品としては不思議なつくりでした。
製造メーカーがありませんので、日本の小さなメーカーが製造して、海外で販売したものでしょう。

バリコンは2連のエアーバリコンです。
ただ調整時 気がついたのですが、トリマが有りません。
トリマの無いスーパーラジオなど 始めて見ました。
昔 ダイソーで売られていた100円ラジオにもついていたのに。

基板は2つに分けられ、それぞれ低周波部分(上段)と高周波部分(下段)です。


シャーシ部分を外した裏側です。
調査したところ、不具合箇所は低周波増幅部の2SB135の不良でした。
この2個を交換して 正常に動作するようになりました。
VRのガリが酷かったのですが、なんとか実用的に問題ない程度まで軽減させました。



IFTの調整はすんなり出来たのですが、トラッキングが取れません。
コイルの位置をずらすのですが、駄目です。
原因はコアの割れでした。
接着しても 効果はありません。


セロテープを外してみると、コアが割れています。
コイルを巻きかえるか、コアを変更するか悩んだのですが、コアの割れ目の影響もあり、
@コアを上下入れ替えて、コイルがいる部分は少し長いほうのコアが使えるように変更しました。
Aコアの端に別のコアを接着。
この2つを組み合わせることで対応することにしました。
ただキャビネットの大きさの範囲で接着しないと、蓋が閉まりませんので、試行錯誤でやっと下記写真のようになりました。
ただ問題は周波数の高い方はトリマがありませんので、トラッキングは取れません。
ここまで厳しくやるのも、ある意味気休めかもしれません。



コアに別のコアを接着、さらに反対側に外部アンテナ用の巻線を巻く。
これで必要に応じ外部アンテナが使えます。



ベルがダイアルツマミとVRツマミになっています。
周波数の低いほうは合わせられますが、高い方はトリマが無いので、調整不能です。



2010年10月2日

 

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