米国製 Tom Thumb ポータブルラジオの修理



昭和22年製だそうで、大きさが大きいです。
真空管は大丈夫そうだそうで、壊れる前までは動作していたとのこと。

まず真空管の試験をしてみましたが 確かに大丈夫でした。
しかし 通電しても受信できません。
アンテナコイル(ループアンテナはキャビネットに巻き込んであり、
不便なので バーアンテナを接続して試験します。
Qメーターで測定すると280μHなので、バーアンテナもコイルをうごかして調整します。









いろいろ調べてゆくと、検波がうまく働いていません。
念のため 真空管を抜いてみると、これは吃驚! 4ピンと5ピンが陥没して表から見えません。



5ピンはなんとか接続することが確認できたのですが、4ピンは駄目でした。
ソケットを交換すればよいのですが、費用をなるべくかけずに修理したいという希望もあり、
この部分はダイオードを組み込んで解決することにしました。

なお mT管のピンは下記画像のような矯正器でピンを矯正して、使うことを心がけましょう。
無理にそのまま使うと 副作用があります。



これで大きな音がするようになり、この点では目出度しなのですが、
実は大きなハムが出るのです。
あちこちケミコンを追加するなどしたのですが、全く駄目でした。

悩んだ末に見つけたのは筐体アースの不具合が原因でした。

上記画像の緑色の電線でアースポイントを別なアース端子に接続して見事解決です。

結論
回路図の@の部分が検波不良の原因部分。
Aの部分の不完全接触がハムの原因でした。
正直 見つけるのに時間がかかりました、働いたことになりませんね、やれやれ。





ラジオ工房修理メモ



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