サンヨー真空管ラジオ SS-248 修理体験記


凄く器用な人が整備したようです。
キャビネットも整備してあります。
部品の選定間違いも一部にはありますが、おおむね良好です。
ただペーパーコンデンサーで交換していないものがありました。
動作上は大きな問題はありませんが、交換した方が無難です。
6W−C5 6D6 5ZDH3A 42 80BKの5球。


この機種はトランスが交換されています。
オリジナルのものは背中にヒューズホルダーがついていたと思われます。
交換したトランスにはヒューズホルダーが無いので、半田つけしたと思われます。

交換する時はB電圧にも注意する必要があります。
一般にメーカー製のラジオのB電圧は低いです。

 ヒューズがトランスに半田つけされています。
それも太いヒューズなので、簡単に切れません。
このままだと危険です。
   組み込む場所が無いので、ホルダーを外付けにしました。
これで必要なら 交換出来るようになりました。
1Aのヒューズを使ってください。

動作させてみると、正常に受信できるのですが、なんとなく発振気味です。
シールドやバイパスには、確認してみたが 問題ありません。
電圧を測定してみるとB電圧は正常と思われる範囲ですが、 6WC5 6D6のG2電圧が100V程度あります。
この部分は真空管の規格内ですが、普通は80V程度のことが多いです。
電圧を下げて 増幅率も下げることにしました。
オリジナルのトランスの規格が不明ですが、B電圧そのものが高くなった可能性があり、
平滑回路の抵抗を2Kから3KΩの変更して対応することにしました。
これで発振気味な部分が解決できました。


補修して 最初通電した当時のシャーシ内。
ヒューズが半田つけ 平滑抵抗がオリジナル(2K)のまま。




スピーカーも交換されている。


最終的なシャーシ内部。
半田つけに不十分な部分がありました。
出来るだけ再確認し 不具合個所は再度半田つけしました。

IFを455KHzに調整し、トラッキング調整をして終わりです。
快適に受信できます。

なおアンテナリードが50p程度しかありませんでしたので、延長しました。
マンションなど鉄筋の建物だと、アンテナは外部(室外)に張らないと受信できないことがあります。
ご注意ください。






サンヨー SS−248 配線図



2011年9月2日







ラジオ工房修理メモ

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