ナショナル EF−850の修理







整備済み品を購入したが、到着しても動作しないということです。
内部は確かに整備されていますが、抵抗のW数に間違いがあります。
電流の流れる部分は大きなW数のものを使わなければいけません。

到着時のシャーシ内部。



修理後のシャーシ内部です。



不具合個所は電源回路でした。
シリコン整流器が不良になっていました。
また 上記に書いたように抵抗もW数の大きなものに変更しました。
シリコン整流器は時々オープンになることがあります。


2台目のEF−850の修理(2012年11月29日)

突然無音になったという national EF-850の修理です。
出力トランスの断線を疑ったのですが、調べたところ トランスにつけられたコンデンサーの不良でした。

修理前のシャーシ内部。



コンデンサーが交換されています、大型の部品が使われているので、規格的には何ら問題ないのですが、部品が窮屈に並んでいます。
最初に修理したものも部品が交換されていましたが、ここまで窮屈ではありません。
それは良いのですが、困ったことが発生したのです。
コンデンサーを交換すると 正常に受信するのですが、物凄いハムが出るのです、いくらなんでも酷すぎます。
前の修理もハムが酷いので、150μFと22μFのコンデンサーを追加したようですが、これでは駄目だったようです。
分解してみるとフイルター回路が3段になっていて、2段目の最初のコンデンサーに150、4段目に22μFが追加されていました。
単純に容量を増やせばよいというものではありません。

なお組み込まれたコンデンサーは使えるのですが、大きくて他のコンデンサーが組み込めませんので、
取り外し、新たに47 100 47 10μFをそれぞれ組み込みました。
なお初段のブロックケミコンは漏洩が心配なので、配線を切り離しました。
この作業は配線を外して加工する必要があり、結構大変です。

配線を外して、端子を切断。
ブロックケミコンは古くなると 横リークと言って、隣接する端子間でリークを起こすことが稀にあるので、
ハムが酷い時には端子を切り離した方が良いことが有ります。
特に最初のコンデンサーはリップルが酷いので要注意です。
これでハムは気にならなくなりました。
他にFMの受信状態が悪いとのことなので 調べてみるとコンデンサーの不良が見つかりました。
FMは周波数が高いので、取り扱いが難しいです。

最後に調整をして終了。
なお455KHzのIFTはピークが確認し難い状況でした、どうも劣化している可能性があります。

修理後のシャーシ内部。






3台目のEF−850の修理(2017年4月24日)

ハムが猛烈に酷い850です、異常と言えるほどハムが出ます。
どうも素人が修理に挑戦したようで、配線がオリジナルと違う部分もあります。



シャーシ名配線の様子。



修理後の配線の様子。




修復後のシャーシ内部

音量調整用VRは修復不能で新品に交換しました。
配線が込みいっているので部品の交換は想像以上に手間がかかりました。



ブロックコンデンサーはチューブラ型に交換しました。
60 60 60だったのを手持ちの関係で47 100 100μFとしました。







ナショナル EF−850 回路図


2012年7月6日

2012年11月29日:375
2017年4月24日:1,665





ラジオ工房修理メモ

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