真空管ラジオの修理 RCA BX-6 (電池管)ポータブルラジオの修理体験記

1T4(RF増幅) 1R5(COV) 1T4(IF増幅) 1U5(検波+低周波増幅) 3V4(電力増幅)の5球スーパーです。
高周波増幅付の高級機種です。
ジャンクで購入したそうです、分解してみると電源スイッチ関連のレバーを固定するネジがありません。
シャーシを固定する部分も破損が有るようですが、その他は物理的に壊れている部分は無いようです。
電源は常時ONとすることにしました。




修理直前のシャーシ内部です。
通電してみるとB電圧が低いです(50V以下)。
セレン整流器の劣化と思ったのですが、違いました。
ケミコンのオープンです。
ただ120V仕様ですから、シリコンに交換すると電圧が少し上がりますので、100V用としてはこのまま使うことにしました。
電源関連のケミコン、結合コンデンサーなどを交換して再度通電。
今度は正常に受信できます。
ただ小さく「カリカリ」と音がします、コイル(IFTや出力トランス)の切れかかりかと心配したのですが、
20分ほど通電すると 突如無音になりました。
調べてみるとコンデンサーの短絡でした、ペーパーコンデンサーが短絡するのは珍しいです。


動作試験中

ループアンテナの替わりにTRラジオのバーアンテナを接続しています。
正常に受信しますが、遠雷のように小さく「かりかり」音がします。
コイルの切れ掛かりではと疑ったのですが。
20分ほど通電すると、突如 無音になりました。


受信試験中の シャーシ内部の様子。

全部のコンデンサーを交換することにしました。
しかし交換してゆくと、部品の陰で抵抗の破損を発見しました。
現時点では正常に動作しているようですが、後日壊れる恐れがあるので、これも交換しました。







修理完了時のシャーシ内部。


後ろ側から見たところ。

ループアンテナは側面にあります。


2006年12月2日
2006年12月11日:005



ラジオ工房修理メモ