真空管ラジオの修理 東芝 かなりやC(5LA−65)の修理

マツダのmT管5球スーパー。
故障はピーピー言ってよく受信できない現象。
感度も相当悪い。

でもこのデザインは珍しい。
東芝は専属のデザイナーがいたようで、ラジオは色々なデザインのものを発売している。
若しかしてこれはアメリカに見本があるのか?。
輸出用とも考えたが、球が日本独自の規格なので、やはり国内向けらしい。
今まで多くのラジオを見てきたが、これははじめて見た。

シャーシはネジ2本外せば取り出せる。
保守性は抜群に良い。でも生産性はどうだったか?。
ツマミ ダイアルはそのの状態で取り出せるので、
調整も比較的楽。
ダイアルライトはネオン管を利用。
長年の使用で、点灯がよくわからないので交換した。

フローティング アース方式で作られている。
ペーパーコンデンサーの絶縁は大丈夫だった。
ケミコンの漏洩電流もOK。
この種の発振現象は
スクリーングリッツトのバイパスコンデンサーや
その他のバイパスコンデンサーの不良が多いです。
新品のコンデンサーをパラに接続してみると区別できます。
コンデンサーの試験をやっているうちに症状が軽くなってしまった。
いやらしい事になってしまったが、最終的に
フローティングアース用のバイパスコンデンサーを交換して1件落着。
念のためB回路のケミコンにフイルムコンデンサーをパラにつけておきました。
IF RF回路の再調整をして、修理完了。


交換したペーパーコンデンサーとネオン管


ネオン管も新品に交換してOK。

ペーパーコンデンサーは構造上絶縁不良になることと、
容量抜けがあります。
絶縁不良は普通良くなることは有りませんが。
容量抜けは突然回復することがあるので、
悩ましいです。
完全に容量がなくなる事もありますが、1桁くらい小さくなることも有ります。
悪いことにショックで突然回復することもあるので困ります。
回復するとどれが悪かったのか、突き止めるのに時間がかかります。
この回復は
@熱ショック(半田こての)
A電気ショック(確認の為通電による)
等が原因のようです。
回復してもこの部品は交換しておかないとまた故障する可能性が高いです。

2001年11月3日

2005年8月16日移転

2006年6月24日移転

修理のノウハウは「真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!」をご覧ください。




ラジオ工房修理メモ

Counter

radiokobo-all