真空管ラジオの修理 ナナオラ 84A型修理体験記 


荷物を開梱してみて吃驚、トランスが外れかけています。
ラジオは沢山修理しましたが、この様な経験は初めてです。

トランスが外れて、真空管が割れなくて良かったです。



新しくビニール線が半田付けされています。
真空管はソケットの名前から24B 24B 47B 12Bの構成がオリジナルと思われます。
現物には24B 57S 3Y−P1 12Fが挿してありました。
手前右側の四角い箱はペーパーコンデンサーと思われます。


シャーシ裏です。

修理をした形跡があります。
理解できない修理がしてあります。
回路図があれば良いのですが、残念ながら有りません。

オリジナルの部品らしいものが沢山残っています。
抵抗はカラーコードが使われています。

ただ大幅に改造された形跡があり、復元は難しいです。


部品を外しながら回路を推定してゆきます。
このラジオは24B検波の後に500KΩのVRが入れてありました。
この時代のラジオでは考えられない回路です。
RF増幅段に24Bを使う場合、常識的にはアンテナからの入力信号を絞る仕掛けが必要です。
これにVRを使うことが当時としては常識的回路です。

VRを取り外してみるとやはりアンテナ回路のシールド線が、
VRの下側を通っていて、半田付けを外した跡がありました。
使われている部品から昭和20年代に改造されたもののようです。

参考回路図


修理後のシャーシ内部。




操作試験中



キャビネットに収納した処。




2006年3月12日

2006年6月24日移転
2013年9月8日:2,062 写真と内容を追記。

修理のノウハウや資料については下記の書籍をご覧ください。




ラジオ工房修理メモ

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