トリオ 9R−4J RF1 IF2 通信型受信機の修理体験記


完成後 動作試験中。
残念ながら、ダイアルのカバーが破損している。





内部の状態は汚れは多少あるが、綺麗だった。
多少塗料の吹き付け跡が残っている感じがする。
アンテナ端子の片側は、アースしてあります。
(本来はダブレット用)


修理後の内部。
この機種は組み立てキットなので、アマチュアーが組み立てた物だが、
半田付けは比較的良く出来ている感じがした。
チューブラコンデンサー類は絶縁不良のため交換してある。
マイカは一個 試験的に取り外してみたが問題なかった。

真空管は整流管5Y3GTが劣化していました。
B電圧210V程度の物が170Vくらいでした。
他の真空管は大丈夫でした、整流管のみメーカーが違いますので、
別の物を流用したのかもしれません。


素人が糸かけしたのか、糸のかけ方が無茶苦茶です。
バネも遊んでいます。


上記を拡大したところ。
バネが使われずに、遊んでいます。
半田こてで、溶かしたらしい様子もあり。



糸を張り替えました。


音量調整用のVRにがりがあったので、分解して、清掃。
この機種で一番大変だったのはバンド切替スイッチの接触不良対策。
綿棒で丹念に塵を取り除き、その後、接点復活剤を接触部分に、綿棒で塗ります。
決して 噴射してはいけません。


調整はIFTの調整から、これは殆ど狂っていませんでした。
BFOの狂いは数KHz程度でした、これも再調整。
各バンドごとの調整、目盛りは狂いが少なかったが、トラッキング調整は大幅に狂っていました。


感想
9R4Jの修理は初めてです。
昔9R4を組み立てた経験からすると、B電圧が大幅に低くしてあります。
特に6BD6や6BE6のプレート電圧の低さに目を疑いました、ここまで 下げなくても良さそうに思うのですが・・。
受信はさすがに安定しています。
これは9R4に比べ、よいところかも知れません。

整流管が直熱なので、電源投入直後 Sメーターが振り切れます。
5V4Gなどの傍熱型にすると、改善できます。
中波など強力な放送は感度を絞る必要があります。
アンテナ端子はダブレット用ですから、2端子になっています。
ロングワイヤーを使うときには片側をアースする必要があります。









ラジオ工房修理メモ

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