東芝 TRYXー2000海外仕様(88〜108)から国内仕様(76〜90MHz)へ

オークションで間違って落札したと言うことで、海外仕様のTRYX-2000を落札価格+αで譲り受けました。
手持ちのジャンクの国内仕様のTRYX−2000のフイルムダイアルを移植して、国内仕様のFMに改造してみました。
参考になると思うので、ここに掲載します。


改造後のTRYX−2000です。
ダイアル窓の左上の東芝マークがついていますが、
受信範囲は日本仕様と変わりません。

大きな仕様の違いはFMの受信範囲です。
海外仕様は88〜108MHz(上側ヘテロダイン) 日本仕様は76〜90MHz(下側ヘテロダイン)です。
単純に局発の周波数を12MHz下げて改造すると、TVのイメージが出ます。
このため33.4MHzさげて、下側ヘテロダインに変更する必要があります。
やり方として コイルを交換し さらにVCにパラに接続されている固定コンデンサーを交換します。

日本バンド基板
日本では高い周波数にTV放送があるので、
下側ヘテロダインが使われている。
発振周波数は受信周波数−10.7MHz
=65.3〜79.3MHz

このように変更しないと、
TVのイメージがバンド内に出て不都合だからです。
画像を見るとコイルの巻数が多い(Lが多い)ことがわかります。
日本バンドダイアル
海外バンド基板
アメリカでは低い周波数にTV放送があるので、
上側ヘテロダインが使われている。
発振周波数は受信周波数+10.7MHz
=98.7〜118.7MHz
海外バンドダイアル





コイルを移植するとともに、同調コイルに接続する固定コンデンサーを交換する必要があります。
発振コイル側の固定コンデンサーは15PFを8PFに交換しました(白い矢印の先 頭が黒いC)。
RF側のコンデンサーは2PFをさらに付加して合成容量で満足するように変更しました。
コイルは受信しながら微調整します。
空芯型なので、意外と難しいです。
発振コイルは測定したところ約0.32μHでした。

電源の差込口はめがね方式で、この部分は日本仕様と異なります。
電圧も115V 230Vの切替式です、日本で115Vで使用しても問題ありません。


2010年6月27日




ラジオ工房修理メモ

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