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こんばんは
岩渕さん
よく覚えていらっしゃいますね。脱帽です。
チョークコイルにねじが通らない、シャーシのシャープエッジ、
グロメットが付属していないなど、多岐に亘る不備を説明しきれず、
説明書は完成させられていませんね、その点は正直、申し訳無いです。
3R-STDはかなり大幅な改造をして完成させましたが、
同時に出版された「真空管ラジオ製作ガイド」には
間違いや設計上の無理があり、殆ど役に立ちません。
私が製作した際に気付いたのは書籍の500kΩボリウムのシールドアースが
実態配線図がから欠落しており、そのまま製作しても完成しないことです。
オリジナルの回路図は6AV6のカソードに2kΩのバイアス抵抗がありますが、
この回路は低周波のゲインが高すぎて、殆どボリウムコントロールが
効かないという欠陥(不便)があります。
6AV6のカソードは直接アースし、
初速度電流によるグリッドリークバイアスで十分です。
大学生だった自分は勉強不足で
それをゼロバイアスと表現していましたが、間違いです。
このあたりは情熱の真空管アンプのぺるけさんのページに記載があります。
また、6AK6のグリッド抵抗を500kΩとすることで
音量調整を容易にするという改造を行いました。
追伸
製作されずにキットを取っておられるようでしたら
付属のケミコンは捨てた方が良いですよ。
国産の物に比べ、事前の漏洩電流測定で
数値が悪かったことを覚えています。
またプレート負荷の240kΩもワッテージの小さなものが
付属していました。この点は内尾さんも指摘されていたかと思います。
バーニアダイヤルとアルミパネルをつけた完成品は残っているので、
明後日以降に内部配線と回路図をアップしようかと思います。
明日は、修理の依頼で秋葉原に出向く為、対応が難しいです。
1/26は芝浦工業大学大宮キャンパスでの
「ラジオとオーディオの歴史 〜真空管や蓄音機の科学・技術〜」に
参加の予定です。
今、こうしてラジオや測定機に目を向けて入られるのは
エレクトロニクスエンジニアの仕事を辞めたからです。
幸い、秋葉原のお店の方々に支えられ、
色々な"頼みごと"や"私にできる事"をお手伝いさせて頂いています。
自動運転、AI、社会の発展は大いに結構です。
しかし、秋葉原、東京ラジオデパートに行かれる方は気付かれているでしょう。
電子立国、日本の衰退を、
今まで当たり前に入手できると思っていた
単連Aカーブの東京コスモスのボリウムは実は受注生産品で
秋葉原の小売店(閉店した山王電子や三栄電波)は苦労して
販売してくれていました。
今まで買うだけの立場だった私は、
日本のエレクトロニクス産業とやらにホトホト呆れ果てました。
カラーコードも読めない園児ニアが先端技術です。
私は失われていく技術を守る立場の方が大事だと感じています。
https://extension-programs.shibaura-it.ac.jp/otc/716.php
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