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保科さん、貴重な資料を紹介いただきありがとうございます。
しかしながら、いささか資料の読み違いがあるように思います。
まず、
>さらに第1次世界大戦が始まって英国に行き、マルコー二と
>ドイツ軍の短波(当時の定義の短波です)の受信技術に関する知見を共有した
とありますが原文は、
On his way to France, stranded for three days when fog closed the Channel, Armstrong had taken the opportunity to visit London. Stopping at the Marconi Co. offices, he met Captain H.J. Round, for the war's duration in charge of a chain ofwireless direction-finding stations for the Admiralty.
で、私なりに意訳しますと
(イギリスから)フランスへ向かう途中、霧のために英仏海峡が閉鎖された
ため3日間滞在するはめになり、アームストロングはロンドンを訪ねる機会を
得た。マルコーニ会社の事務所に滞在しながら、かれはH.J.ラウンドに会ったが、彼は……
となり、「マルコーニと…知見を共有した」のではなくて、「マルコーニ社の
技術者であるラウンドに会って軍事の最高機密を知ったということではないでしょうか。
さらにまた
>さらに最終的にはドイツ軍の夜間爆撃の航空機のイグニッションノイズを
>利用して爆撃機の位置検出を彼自身が行おうとしたことだそうです。
とありますが、このことは次の原文を指しているのでしょうか。
What most interested Armstrong, however, was Round's short-wave
equipment. The Germans used low-powered "buzzer" sets for shipboard intercommunication while at anchor in their home ports, confident that they could not be heard more than a few miles on their 200-meter (1.5MHz) wavelength.
もしそうならば、この文をまた私なりに意訳しますと
しかし、アームストロングがもっとも興味をひかれたものは、ラウンドの短波装置
であった。ドイツは艦船が母港に停泊中に艦船間相互通信ために低出力の「ブザー」
装置を使っていて、彼ら(ドイツ側)は200メーター(1.5MHz)では数マイル
以上は傍受されることはないと高をくくっていた。……
となって、ドイツ空軍の夜間爆撃機のイグニッションノイズではなくて、
艦船間の無線連絡の傍受に関係することのように思われますが、いかがでしょう
か、
ただ、資料が17ページもあり、まだすべて読み終えていませんので、未読の部分
に該当する記述があるかもしれません。
もしそうならば、早まった口出しを御容赦ください
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/munehiro/index.html
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