コアーのギャップについて
投稿者:
JA4FHB
投稿日:
2010年10月04日 15:00:12
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トランスのコアーのギャップについて
1.トランスやチョークコイルの鉄心(コアー)のギャップですがこのギャップとはコアーを積層する場合の板と板との隙間(板厚方向)ではなく、コアー内を貫通する磁器ループ方向(コイルの巻方向と直角方向)における磁気抵抗を得るための隙間の事で有ります。
2.この隙間(ギャップ)はチョークコイルやシングル出力トランス等の直流を重畳して使用するトランスやチョークコイルが磁器飽和するのを防ぐために意図して設ける物です。
3.直流電流を重畳しないトランスの場合(電源トランス、PP型出力トランス、インダクター)はギャップを取る必要がないのでE、Iコアーの場合は1組ずつのE,Iを1枚おきに互い違いに積層しています。
4.E,I型で磁器ギャップを設ける場合はE型とI型を単独でそれぞれ積層して接合面にギャップ隙間を取るために所定のプレスパン、マイラーフィルム等を入れます。
5.カットコアーはフィルム状のコアー材を所定の形に巻き取り中央でカットして切断面をミラー研磨し、接合ギャップが出来ない様にします。
6.R型コアーの様に切断面の無いコアーもあります。この場合は巻き線方法に工夫をして巻いています。
7.R型コアーで磁器飽和防止の為、ギャップを付ける場合はカットコアーと同じように切断する必要があります。
8.また、コアーの絶縁ですが特に絶縁されてはいない様に思うのですが。鉄の塊の様な一つのブロックでは無く、薄いシート状に成型しているのがミソかと思います。
9.フェライト系やセンダスト系の焼成合金のコアー等はブロック状でも中身は粒子状ですから一つの金属塊では無い訳です。
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